あらすじ
カフェを経営する女主人ベネット・クランリーがメイドとして雇ったのは、まだ13歳の少女シャーリー・メディスン。ひとつ屋根の下でふたりが暮らす、穏やかなロンドンでの生活を描いた読切シリーズが、ふたたび1冊の本にまとまりました。これまでに発表されてきた7つの作品に加えて、単行本だけの描き下ろし12ページ読切も収録しています。
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Posted by ブクログ
そっか。どじっ子主人としっかり者メイドの話だったんだな。
今更ですが、ベネットさんの残念っぷりはなかなか可愛いなと。
黒歴史を延々突きつけられるのも中々に可哀想でいいw
とはいえ。
実はメイド漫画というより、大人の女性と小さな少女の異文化コミュニケーションなのですね、これ。
ベネットさんは年の割りにしっかりしているシャーリーを頼りにしつつも、子供らしい所を可愛いと思っている。シャーリーがもらった給料で何を買うのか気にしたりして。
そしてシャーリーはベネットさんに憧れを抱いている。
上記の通り、残念な所も多いベネットさんですが、シャーリーの目からは美人でかっこいい大人の女性に見えているわけで、実際、カフェで働いているベネットさんの姿は普段と全く異なり、しっかり店を回し、美味しい料理とお茶を出すかっこいい働く女性。まだ幼いシャーリーが憧れるのもよく分かります。
だからこそ、いつまで一緒にいられるのか不安になるシャーリーが愛おしく見えてくるわけで。
そんなシャーリーを励ます…わけじゃないですね。ただ自分の本心を伝えてシャーリーを安心させるベネットさんがこれまた素敵。
本当に二人の仲のいい日々が羨ましくて仕方ない。
ほのぼの
乙嫁が好きなのでこちらも読んでみました。
初期の作品らしく絵は拙さがありますが、これはこれでシンプルな良さがあります。乙嫁の絵の細やかさはとても美しく大好きですが作者様が腱鞘炎でも起こさないかと心配になる精密さだから。そして、心温まるエピソードと時代背景がきちんと設定されている点は昔からなんだなと感心しました。
大きな事件のないほのぼのしたお話ですが、必須のエピソードをさらりと描き、読み手の想像を膨らませるところが凄く良いです。「13歳で料理も家事もこなす少女は両親がいないらしくメイド経験はあるようだ。おとなしく素直だが、どんな過去が?」「美人で家柄も良いのに28歳でカフェを経営。何があったんだろう。」みたいに。
いつかその辺りが描かれるなら是非読みたいと思います。