あらすじ
時は戦国、天下一の連歌師・宗牧と、その息子・無為と共に、弟子の友軌は東国を歴訪する旅に出ることになった。そこへ朝廷から、尾張の織田、三河の松平、相模の北条に宛てた書簡を託されてしまう。数人が集まって百韻の句を詠む連歌の興行を催しながら、数多の困難をかきわけ進む一行を描いた異色ロードノベル。※本書は2002年11月、小社より刊行された『連歌師幽艶行』を改題し、一部改訂したものです。(講談社文庫)
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
戦国時代、乱世に何故連歌のようなちょっと優雅なものが・・と不思議に思っておりました。「武士はなぜ歌を詠むか 鎌倉将軍から戦国大名まで (角川叢書)」と本書である程度、理解出来たような気がします。連帯感と一種の高揚感が連歌で得られるのですね。
著者のほかの作品と同様、主人公は滑稽で人間的、時に悲しい存在ですが・・・。最後には・・。
師匠にあたる宗牧は実在の人物だそうで。不勉強で知りませんでした。そのまた師を辿っていくと古今伝授で有名な宗祇、東常縁まで行き着くのだとか。いやいや。岩井三四二さんはピンポイントで興味持っていることをテーマにして下さります。(気づくのが遅すぎますが。すみません)