【感想・ネタバレ】『クロック城』殺人事件のレビュー

あらすじ

終焉をむかえつつある人類の世界。探偵・南深騎(みき)と菜美の下に、黒鴣瑠華(くろうるか)と名乗る美少女が現れた。眠り続ける美女。蠢く人面蒼。3つの時を刻む巨大な時計。謎が漂うクロック城に2人を誘う瑠華。そこに大きな鐘が鳴り響いたとき、首なし遺体が次々と現れた。驚愕のトリックが待つ、本格ミステリ。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

4.7評価

冒頭20ページくらいで作品の世界観に没入
終末感は好みの設定

いま読んでもまったく色褪せていない物語
やはり名作か

時計の針を伝うというメイントリックは既視感アリ
悪くないですけど
(黄金の羊毛亭によるとルパン3世の映画のせいとのこと。なるほど。その他にもあった気がする)

解決は多重推理のどんでん返し
犯人は裏ボス?主人公?やっぱり裏ボス?

首を切った理由は特筆事項
これとメイントリックは本書の二大ポイント

綺麗に収束しないファンタジー要素と、いわゆる厨二要素がマイナス0.3pt
世界観にはあってるんだけどなあ

シリーズ追い確定

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2024年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読。でも、全く内容を覚えてなかった...
でも、首を切った理由だけは覚えていたから、そこはとても印象に残ってたんだなぁ、と。
この世界はどういう結末を迎えるんだろ。
世紀末的な世界観が必要だったのかは、疑問ですが面白かった。

0
2023年12月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

時計を渡って移動した、というのは3つの時計の時間のズレを上手く利用しているなとは思ったが、そんなに驚かなかった。
やはり“なぜ首を切ったか”が本書で一番注目すべきところだろう。
時間を知るため、という単純明快な幼い理由だからこそ、より首切りの残酷さが際立っている。



0
2021年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

トリックの評判は聞いていましたので、ハードルは高めに設定しておいたのですが、非常に好きなタイプの解答で嬉しかったです。
謎・答え共に、物語全体としての主題と密接に関わっているおり、その点かなり理想的な一冊だったなあと感じます。(主題の抽象性が高まり過ぎて、解決編とのギャップに拍子抜け、な本は過去に何冊か経験がありまして……)
解説にもありましたが、「時間のための物語のための時間」とでも言いましょうか、舞台、登場人物、謎、解決すべてが「時計(時間)」に収斂していく様は圧巻でありました。

一方、SF的な舞台設定には、正直置いてけぼりでした。私がこの手の話を読み慣れてない事も大きいのでしょうが…クロック城周辺はともかく、ゲシュタルトやら2つの機関やら、描写からはみ出た部分がイマイチ想像できず、設定に入り込めませんでした。特に、菜美ちゃんの存在にモヤモヤ。

妄想ですが…例えば「菜美ちゃんが見えてるのは、実は南探偵だけだった」とすると、2種類のシナリオが浮かび上がるとか、どうでしょう。
・菜美ちゃんが皆に見えてるとすれば、鈴&未音犯人説で、南と菜美が去る
・見えてなければ、周囲の人間は南犯人説をとり、南の中だけでは菜美の推理(=存在)が正当化されて終わる
みたいなみたいな。

0
2014年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

北山猛邦デビュー作。

世界の終末を迎えようとしている世界。当然警察は機能していない中での推理劇。
探偵、南深騎が主人公だけど、推理は幼馴染の志乃美菜美が担当。
「SEEM」や「真夜中の鍵」「十一人委員会」などの設定はほとんど設定のみなので、より掘り下げた続編が可能だと思うんだけど。
まあこれくらいがちょうどいいのかもしれない。

メインのトリックについてはわかりやすかったけれど、犯人や動機などについてはよく考えてあるなと思った。
特に生首の理由は秀逸。

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2012年07月16日

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