【感想・ネタバレ】日本の子どもと自尊心 自己主張をどう育むかのレビュー

あらすじ

自分の頭で考え、はっきりと意見を言える子どもに育ってほしいというのは親の自然な願いだろう。しかし、自己主張の発達と深く結びついている「自尊心」は、謙虚さが賞賛される日本において、常に歓迎されるとは限らない。そこに矛盾があるとしたら、自己主張できる子を育てるためにはどうすればいいのか。日本人独特の自尊心を考察し、教育学の視点から、保護者の価値観の影響や、子どもの成長との関わりを明らかにする。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

素晴らしいの一言!子育て中の方、また今後子育てを予定している方には必読です。なぜ子どもが集団の中で自己主張しないか、どうすれば自己主張する可能性が広がるか...明確に回答されてます。

佐藤先生ありがとうございます。

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2012年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とても勉強になった。佐藤淑子さんの本は二冊目。こちらは自尊心[セルフ・エスティーム]について。
日本人は海外と比べセルフ・エスティームをどれくらい持っているか、どのような環境や要因から醸成されていくかなど。
親が褒めるという行為はとても大きな影響があるようだ。日本人として内と外で自己表現を使い分けるというのはよく聞くが、その分析もとても細かくおもしろく読めた。
あと興味深かったのは最後の方にあったアメリカ人男性の老後の話。孤独だという。「アメリカ人の男性に、より強調して育まれる独立心と、心を許せる親しい仲間を持つことはそもそも相容れない」

"人が「達成」と「親和性」を同時に持てるかどうかについてのある重要な条件を浮き彫りにしている。それは独立的な自己を形成することが、発達の到達点であり、他者への情緒的依存心をできるだけなくすべきであるという信念を持つか持たないかである。男性は情緒的に他者に依存することにためらいを感じ、そのために孤独に陥るリスクがある。けれども他者との関係性を重視し、家族の間の結びつきを強める役割を持つことの多い女性の場合は必ずしもそうとは限らない。つまり、自らの課題達成を何よりも重視する男性と、他者との相互依存的な関係の構築を重視する女性の考え方の違いである。"

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2022年11月13日

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