あらすじ
教室にあるはずの48の机と椅子がすべて消え、代わりにコピーされた遺書と級友の冷たい骸(むくろ)だけが残されていた。しかも密室で。自殺か他殺か。高3で、推理マニアの工藤順也はこの謎に果敢に挑むのだが……。本格ミステリの甘美な果実にして、瑞々しい青春小説。法月綸太郎のデビュー作にして、不朽の名作。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
1つのクラスだけでこんなに人間関係が交差していて、しかも色んな方法が絡み合ってて、最後まで犯人が分からなかった。
被害者の子が1番可哀想。
主人公の推理力はとてもいい。
警察と協力するところが面白かった!
Posted by ブクログ
ちょっと難しかったり、種明かしがたくさんありすぎたのと
学校ぐるみで覚醒剤を隠すためにとか
スケールがでかすぎて、あんまり納得できず
そのあと結局吉沢さんや笙子さんなどが恋のもつれでという展開も、急に軽くなった感じで
あまり今回ははまりこめなかったな。
Posted by ブクログ
初法月綸太郎。
なんか思ってたのと違うなぁ。
法月綸太郎氏はロジック派と聞いていたのだが、本作ではその片鱗はあまり見ることができない。
ロジックは法月綸太郎シリーズに限り、ということなのかもしれないが。
机や椅子が消えた理由、大神が考えたダミーの密室トリックは面白い。
だが、最後の取ってつけたような吉沢への追及、吉沢の告白、そしてモヤモヤするコーダには賛成しかねる。
著者本人も分かってはいるのだろうが、冗長な観念的表現を多用する芝居がかったセリフやキャラクターも気に入らない。
ミステリーの体裁を取った芝居がかった青春小説、といったところだろうか。
でもなぜか逆に法月綸太郎シリーズを読むのが楽しみになってきた...
Posted by ブクログ
最後に、女の子が主人公に言った「自分こそが主人公だと思ってるんだろうけど、馬鹿ね。あなたは最初から最後まで脇役よ」の言葉。自分が主人公だと思っていたら脇役だったのは主人公だけじゃないのでは。
ラストにもやっと。というか、コーダがよくわからない。
Posted by ブクログ
法月綸太郎氏のデビュー作。
文体、構成、展開、人物、どこをどう切っても、いかにも、という趣きが漂う。
もちろん本格ミステリーにカテゴライズされるので、単純に先が気になって苦痛なく読み進めることはできるのだが、じゃあ披瀝される各種明かしや、二転三転するラスト近くの展開に素直に感嘆できるのかというと、それは別の話。
クライマックスに仕掛けられた種々の捻りが物語にとって必然性のあるものとは感じられらなくて、乱暴に言ってしまえば、細工のための細工、のようなものになってしまっている。
そこらへんも込みで、いわばゲームとして読者の方も楽しむことを求められているのかもしれないが、それでいて結末は含みを持たせたまま了となっているし、あくまでリアルな、そこらへんでひょっとしたら私たちも出くわしてしまうかもしれないような非日常を期待すると、肩を透かされてしまう。
Posted by ブクログ
法月氏の小説はどうしてこう暗いのだろう。
面白い事は間違いない。
密閉された空間、そう密室の中で人が死んでいた。
本格だ。
間違いなく本格ミステリ。
もしかしたら、自殺かもしれない。いや、状況から考えてそのようなことはありえない。
高校生探偵工藤っつーと、コナン君を思い出させる。けど、コナン君ほど独善でもなく、高校生らしい目線で事件を追いかけていく。その姿はすがすがしさも感じられる。
けど、やっぱり氏らしい人間の闇みたいな性格描写があり、どうしても好きになれない。好みの問題だとは思いつつも、何のために人を殺すのか。フーダニッドに突っ込むのならばもっと納得させられるような論理構成の方が個人的には好きだ。
逆に京極氏のように、人を殺すのにそんなに深い理由が必要か。みたいにさらっと流してくれた方が納得できるような。
どうも、どうしてそんな理由で殺しちゃうの?という思考がグルグル回転を始めるとラストですっきりすることができないんだ。個人的には。