あらすじ
処女にしてキリストを宿したとされるマリア。処女懐胎はキリスト教の中心に横たわる奇跡であり、夥しい図像を生み出してきた。「無原罪」の「~がない」という否定形の図像化一つとってみても、西洋絵画に与えたインスピレーションは巨大である。また、「養父」ヨセフや、「マリアの母」アンナはどのように描かれてきたのか。キリスト教が培ってきた柔軟な発想と表象を、キリストの「家族」の運命の変転を辿りつつ描き出す。
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Posted by ブクログ
処女懐胎というタイトルが冠された絵画
(マリアのもとに大天使ガブリエルが訪れてるアレ)の、
あの1場面についての本かと思っていたら違った。
もっと広範囲、そして当時の社会の様子まで言及されていた。
副題の「描かれた「奇跡」と「聖家族」」こそ重要。
マリアの母アンナの章が刺激的。
アンナの三度婚(トリヌビウム)による
三世代の親戚が集まった絵が
15世紀の北方でもイタリアでも
ノスタルジックだったのが印象的。
私自身も幼い頃は休みに祖父母の家で
叔父叔母や従兄弟たちと食卓を囲んだなぁ。
アンナについて、彼女の祝日に追放事件があったことから
フィレンツェにおいて政治的シンボルになったという話はもっと読みたい。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
処女にしてキリストを宿したとされるマリア。
処女懐胎はキリスト教の中心に横たわる奇跡であり、夥しい図像を生み出してきた。「無原罪」の「~がない」という否定形の図像化一つとってみても、西洋絵画に与えたインスピレーションは巨大である。
また、「養父」ヨセフや、「マリアの母」アンナはどのように描かれてきたのか。
キリスト教が培ってきた柔軟な発想と表象を、キリストの「家族」の運命の変転を辿りつつ描き出す。
[ 目次 ]
第1章 マリアの処女懐胎
第2章 無原罪の御宿り
第3章 「養父」ヨセフの数奇な運命
第4章 マリアの母アンナ
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