あらすじ
東松島市の35人が語り始めたあの日の記録。
2010年小学館児童出版文化賞および、産経児童出版文化賞大賞受賞の写真家・大西暢夫氏による、被災者35人の震災の記録。宮城県東松島市の被災地で、あの惨禍の渦中、人々がどのように迷い、命をつないだのかということが明らかになってゆきます。1年以上にわたり、仮設住宅を拠点に敢行された丁寧な取材。被災者全員のポートレートや現場の写真、地図も、数多く交えます。
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感情タグBEST3
写真と一緒に
写真の場所はよく知っている。
昔、住んでいたからだ。
震災当時は東京にいたから被災はしなかったが、この本を読んで、母校の高校が遺体安置所になっていたことを知った。
理屈をダラダラと述べているくだらないジャーナリストよりも、ずっと良かった。
すっと、入ってくる文章で読みやすかった。
ぜひ、一人でも多くの人に手にとってもらいたい一冊だ。
Posted by ブクログ
現地に行った人にしか絶対分からない気持ちや状況を伝えていただいたことに感謝したいです。遠いとついつい震災から離れていく気持ちを引き締めたいと思いました。
Posted by ブクログ
宮城県東松島市の被災者の証言(記録)集。
フォトジャーナリストの人がうまくまとめている。
あまりよけいなことを書いてないし、
使われている写真もなかなか質が良く、
シンプルでストレートな仕上がりで好感度大です。
ボランティアでこの地に関わって2年経ちましたが、
よく知ってる場所の知ってる人の証言も出てくるから
とても現実感があります。(逃げる時の距離感など)
こういう記録はとても大事。
あんなつらい凄まじい思いをても、
人はいつか細かいディテール等、忘れて行く。
(だから人間は前に進めるとも思う。)
忘れるからこそ、聞き書いて記録にとどめることは、
教訓を後生に伝えるのにとても大切な役割を果たす。
震災の体験談の本はいくつかあっても、
東松島だけに絞った本はなかったので、
これはこの市にとっても財産になる本だと思う。
唯一残念なのは、小野の仮設での取材がメインで、
旧鳴瀬町の人へのインタビューが多く、
大曲、立沼など矢本のほうの話がない点。
東松島ファン的に考えると、矢本の1冊とセットで2部作
というのが理想だけど、まぁそれは難しいか。
うちのチームのメンバーには全員読んでもらいたいです。
Posted by ブクログ
淡々とした記録なので読み進めやすかった。
通っている地域だから、いろいろ知れてよかった。
北川吉隆さんが編集担当だったんですね♪
この本の取材をしたときからも、被災者の方々の状況は変わっているので(たとえば当時のことをより克明に思い出してしまうこととか)、やっぱり、そのときどきのことを残していくことは大切だなと思う。
同じ場所でも、また別の時期に、同じ人に聞いて記録することも大切なような気がした。
大西さんのような記録してくださる方はありがたいです。