【感想・ネタバレ】なぜ日本は若者に冷酷なのか―そして下降移動社会が到来するのレビュー

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Posted by ブクログ

なぜ日本は若者に冷酷なのか。

・持続可能なワーキングプアー対策として考えられるのは、流動的単純労働の必要性を認めた上で、それに従事する人々の生活の安定と、将来への希望をつなぐことでしかない。
低収入の非正規雇用者の生活水準引き上げのためのミニマムインカムの導入、非正規雇用者や自営業者にも適応できる失業保険、新卒一括採用慣行を変えていく必要など。そのための大きな制度的変更と消費税などによる国民負担が必要。
・女性が活躍しない国は財政赤字が拡大する。

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2014年01月16日

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最初は、斜に構えて読んだものの以外と面白かったです。が、新卒一括採用に関する誤解と、これが書かれた2013年とは社会情勢が相当異なっているので、その部分は違和感がありますが。

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2015年04月07日

Posted by ブクログ

著者はパラサイト・シングル、婚活といった言葉の生みの親。

この本を読んで、日本の社会が抱える現実問題を目の当たりにした。投機でしかない高等教育、独身無職で親に寄生する若者たち、老人優遇の社会制度、退廃的な文化だけが最後の便り。

こういった時代にロスジェネとして生まれ、一度は破綻した人生からなんとか這い上がってきた自分に、いったい何ができるというのか。親の介護を考えただけでも頭が痛いのに、それ以上の崩壊が日本規模で起きている。

本書ではタイトルの疑問に対する答えは(少なくとも納得する形では)示されていない。日本社会の破綻について淡々と書かれているだけで、読んでいて辛い。

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2014年08月29日

Posted by ブクログ

面白かった。

現代日本の歪んだ構造の問題点をトピックスごとに指摘していく。分かりやすい上に面白い。かと言ってこれ読んで「そうだ俺は低賃金で強いられている弱者なんだ!」と言っちゃうと負けなので明日も仕事に行きます。

あ、若者と書いて弱者と読むなんてギャグを思いついたのでここに書いておこう。

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2014年04月28日

Posted by ブクログ

もう、ホントにそうだよな!と筆者の論に納得しながら読んでしまいました。
刻々と変わる社会に、変わらない制度。
新卒一括採用、年金、家族のあり方、女性の雇用。
日本人には是非読んで欲しい一冊です。
大学生、就活生は、就活本を読むのもいいが、是非本書のような社会の問題を取り上げた本を読んで欲しいと思う。
何故なら、就活を終え大学を卒業すれば、「社会人」になるのだから。

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2014年01月28日

Posted by ブクログ

2023年に読んで発行年2013年が描く社会の変化を“確認”したのだが、社会ってものは自然とそうなっているわけでなく、それを選択した結果の姿なわけで、13年の選択が変わらずにそのまま23年の社会を作り続けている。
つまりその間に我々は社会の、制度の、思考の変化を望まず、結果として予想されたジリ貧状態を突き進んでいるわけである。
こういう読み方をして世の中を振り返る読書というのもある。

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2023年04月17日

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金の卵 パラサイト・シングル 奨学金の支給額(日本はOECD34カ国中最下位) 所得による教育格差に対する意見(朝日新聞とベネッセが行った調査。「親の格差は子供の格差に引き継がれるのは当然」とも読み取れる結果が出た) クリントン大統領「今の子どもが大人になった時、自分の親よりも豊かでない生活を贈る史上初めての世代に成るだろう(1993)」 階層の下降移動社会(かつての親世代とは違い、親と同じ高卒では同じ生活レベルを維持できない、という時代になっている) 新司法試験(選抜試験でありかつ5年間に3回しか受けられない(三振者が出る)) ヤンミン=マイミン「パイプライン・システム」 所在不明高齢者 おひとりさま 年金パラサイト 感情体験産業(メイド喫茶・ボランティア旅行など。「承認欲求」を満たしている) エリック・エリクソン「アイデンティティ」 アンソニー・ギデンズ「共依存」 日本の年金村(アジアの某国にあるとのこと。遺族年金で優雅に暮らす人がいる) 三号被保険者問題(正社員の妻でない場合、専業主婦も保険料を支払う義務がある) ブーメラン族(一度独立した子が失業や離婚で戻ってくること) 流動的単純労働はなくせない フォーディズム(労働形態) エスピン=アンデルセン「高齢化が進む先進国では高齢者の既得権を削減する政策はとりにくい」 夫婦別姓制 

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2014年09月12日

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教育は、もはや投資ではなく投機。お金なら投資機会を待てば良いが、人間は待てないので、投機でも賭けざるを得ない。
格差の固定ならまだ良くて、親よりも裕福になれない世代が生まれている。大学の高校化?就職予備校にすらならない大学。

格差が固定する世の中ってつまらないと思いつつ、人類の歴史はほぼそんな時代のような気もするし、、、

いや、根深いねぇ、これは。根本的には国が衰退してるってことが原因だよね。
限られた資源の奪い合いになっていて、それが声の大きいもしくは数の多い高齢者に割り当てられるような構造になっていると。

国を成長させるか、資源の振り方を変えるか?
全体としての幸せが、個々にとっての幸せ最大化とはならないのが難しさだよね。民主主義の構造的な欠陥というか。

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2014年04月30日

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■日本社会のこれから

A.家族は選択不可能で、解消が困難な関係性として認識されてきた。だが近年、「ペットの家族化」と「児童虐待」が急増している。前者は「本来家族でない動物を家族であるかのように扱う」現象で、後者は「本来家族である子を家族でないかのように扱う」現象だ。このように、家族にしたり、解消したりすることが一方的にできるようになった時、それを「家族」と呼べるのか、という現実に我々は直面している。

B.結婚のため様々な活動をする「婚活」、未婚でなぜいけないと開き直る「おひとりさま」。これも現代日本家族を特徴づける、対となる言葉だ。この2 つの言葉が流行する背景には、自動的に家族が手に入る時代は終わり、努力しないと手に入らないという現実が出現したことがある。そして、家族は必要なのか、という問いが同時に突き付けられている。

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2014年03月11日

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ネタバレ

生き方の多様化、家族の在り方の多様化。潜在的には昔もあったかたちが、顕在化することによる影響。何をもって「家族」とするのか、経済視点から。

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2014年01月11日

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