あらすじ
「~させていただく」という言葉に象徴されるように、現在、日本語の丁寧化という波が押し寄せている。“おかしな日本語”を観察しながら、コミュニケーションのあり方を考える。
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Posted by ブクログ
ああ、私も気になっていた。なんでもかんでも「させていただく」人たち。いったい誰に敬語使ってんだ!?って突っ込みいれたくなる丁寧すぎて慇懃無礼になっちゃう人たち。「敬語」とは読んで字のごとく、他人を敬う感情があってこそ成り立つ言葉だ、とわからせてくれる本書。そしてそこにこそ日本の言葉があり、文化があったはず…なんだけどなあ。
Posted by ブクログ
みんなが、間違えながら使いながら習得していくものなんだろうね。それにはやはり身近なお手本がないと。
子供たちのためにも、大人が自然に敬語を使いあう生活をしていきたい。
Posted by ブクログ
日本語教師による、敬語を中心とした「おかしな日本語」とコミュニケーションについての考察。
「〜させていただく」という言葉、自分でも結構使っている気がする。しかし、その言葉の意味をきちんと考えたことはなかった。「さ入れ言葉」は自分ではあまり使っておらず、人の「さ入れ言葉」には違和感を感じていたが、その理由まで考えたことはなかった。正しい敬語を使うためには、きちんと意味を理解することが重要だと感じた。
敬語については、学生のときに国語の授業で多少教わるが、実際に使う機会はそれほど多くはない。それ以上に聞く機会は少ない。こうした中では、影響力があるところで使われた誤った敬語が蔓延してしまうことは避けられないだろう。誤った敬語が蔓延すると、それを使わないことの方が、礼を失していることになりかねない。
この本は、こうした日常何気なく使っている言葉にさまざまな〈気づき〉を与えてくれ、なんとなく感じている違和感を解説してくれる。敬語という形に捉われることなく、コミュニケーションの問題として取り扱っていることろが、本質を突いている。面白い。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「~させていただく」という言葉に象徴されるように、現在、日本語の丁寧化という波が押し寄せている。
丁寧化はなぜ進んだのか。
時代や社会の動きとともに変化する日本語は、これからどう変化するのか。
日本語教師として、外国人の日本語学習者に、日本の大学生に日々接する著者が、敬語を中心とした“おかしな日本語”に着目し、日本語の本来の使い方、そして私たちのコミュニケーションのあり方を考える。
[ 目次 ]
第1章 させていただきたがる人々(「させていただく」は耳障りか 「させていただく」はだれに対して謙遜し感謝の意を表しているのか ほか)
第2章 現代敬語考-尊敬表現を中心に(私たちは八五郎の敬語を笑えるか 敬語の不統一とは何か ほか)
第3章 現代謙譲語考(謙遜するとはどういうことか 目上の人に向かって「ご紹介してください」と言うのはなぜおかしいのか ほか)
第4章 敬語使用と想像力(デジタル的、アナログ的言語コミュニケーションとは何か マニュアルどおりに応対する従業員に合わせて、客のほうも、想定される「客のためのマニュアル」に沿った受け答えをせざるを得ないのか ほか)
第5章 変わるコミュニケーション(周りを観察しない人、自分を客観視できない人に、他者への敬意を行動で示すことができるか 「させていただきたがる人々」は、実は「させていただきたがらない人々」だったのか ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
間違った日本語やおかしな日本語がどんどん浸透している今の現状。とにかく丁寧にすりゃいいってもんじゃぁない。
私自身、正しいと思い使用していたことばも多数…。
こわいこわい!
母国語をもっと勉強し、丁寧に扱っていきたいなと思った一冊でした。
Posted by ブクログ
ヘンな敬語は、滑稽どころか、笑いの種もなりえない、どうしようもない代物であることをこの本がイヤと言うほど教えてくれる。
過剰な敬語の使用、不適切な謙譲語の使用、加えて、知らず知らずのうちに犯してしまいかねない、相手への敬意を失した言葉遣いをしないよう、常々気をつけていきたい。
Posted by ブクログ
「~させていただく」という言葉に象徴されるように、現在、日本語の丁寧化という波が押し寄せている。丁寧化はなぜ進んだのか。時代や社会の動きとともに変化する日本語は、これからどう変化するのか。日本語教師として、外国人の日本語学習者に、日本の大学生に日々接する著者が、敬語を中心とした“おかしな日本語”に着目し、日本語の本来の使い方、そして私たちのコミュニケーションのあり方を考える。
Posted by ブクログ
敬語の誤用や過剰敬語に関する本。
例を挙げていって、それを批判していくスタイルなので、具体的で分かりやすい。
「させていただく」がやたらめったら多用されてる現状は確かに気になってたから、第一章は面白かった。
読み終わってから気付いたけど、作者は『かなり気がかりな日本語』の人なのね。