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Posted by ブクログ
日本語教師による、敬語を中心とした「おかしな日本語」とコミュニケーションについての考察。
「〜させていただく」という言葉、自分でも結構使っている気がする。しかし、その言葉の意味をきちんと考えたことはなかった。「さ入れ言葉」は自分ではあまり使っておらず、人の「さ入れ言葉」には違和感を感じていたが、その理由まで考えたことはなかった。正しい敬語を使うためには、きちんと意味を理解することが重要だと感じた。
敬語については、学生のときに国語の授業で多少教わるが、実際に使う機会はそれほど多くはない。それ以上に聞く機会は少ない。こうした中では、影響力があるところで使われた誤った敬語が蔓延してしまうことは避けられないだろう。誤った敬語が蔓延すると、それを使わないことの方が、礼を失していることになりかねない。
この本は、こうした日常何気なく使っている言葉にさまざまな〈気づき〉を与えてくれ、なんとなく感じている違和感を解説してくれる。敬語という形に捉われることなく、コミュニケーションの問題として取り扱っていることろが、本質を突いている。面白い。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「~させていただく」という言葉に象徴されるように、現在、日本語の丁寧化という波が押し寄せている。
丁寧化はなぜ進んだのか。
時代や社会の動きとともに変化する日本語は、これからどう変化するのか。
日本語教師として、外国人の日本語学習者に、日本の大学生に日々接する著者が、敬語を中心とした“おかしな日本語”に着目し、日本語の本来の使い方、そして私たちのコミュニケーションのあり方を考える。
[ 目次 ]
第1章 させていただきたがる人々(「させていただく」は耳障りか 「させていただく」はだれに対して謙遜し感謝の意を表しているのか ほか)
第2章 現代敬語考-尊敬表現を中心に(私たちは八五郎の敬語を笑えるか 敬語の不統一とは何か ほか)
第3章 現代謙譲語考(謙遜するとはどういうことか 目上の人に向かって「ご紹介してください」と言うのはなぜおかしいのか ほか)
第4章 敬語使用と想像力(デジタル的、アナログ的言語コミュニケーションとは何か マニュアルどおりに応対する従業員に合わせて、客のほうも、想定される「客のためのマニュアル」に沿った受け答えをせざるを得ないのか ほか)
第5章 変わるコミュニケーション(周りを観察しない人、自分を客観視できない人に、他者への敬意を行動で示すことができるか 「させていただきたがる人々」は、実は「させていただきたがらない人々」だったのか ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
『かなり気がかりな日本語』が有名な野口恵子さんの本、が、なぜか古い本置き場から出て来た。
仕事で必要があって買ったのか、母に借りたものなのか判然としないのだけど、敬語について思い当たる節があったので改めて読んでみた。
さて、まず「させていただく」の多用から。
「お訴えさせていただく」に疑問を呈しながら、なんにでも「させていただく」を使うことを挙げる。
胸が痛い。
けれど、確かに他の使い方はないのか、もっとシンプルな言い方は出来ないかを考えると、させていただく回数は減るなあと感心した。
続いて、「様」と「さん」(そして「方」)の使用例や、距離感も面白い。
大体、どこのお店も最近は「様」付けで呼ばれることが多いけど、昔はそうではなかったらしい。
今は、まず病院は「さん」だなあ。
お客様というより、患者さん、だからなのかな。
美容院も慣れると「さん」に変わる。
これは、距離感だよね。
町の八百屋さんとかお魚屋さんなんかも、「さん」って感じがするなあ。
それから、「〜してもらってもいいですか」は、相手に尋ねながら、ある種の紛らわしさや断らせない傲慢さを含んでいたと筆者は言う。
許可を取るという形にしなければ、相手にものを頼めなくなったということだ、と書かれていて、なるほどと思う。
少なくとも違和感のある使用例だということか。
敬語が距離感を表すとすると、例えば目上の方々に敬語を使わない若者たちは、一種の親しさをそこに込めているのだとも言える。
タレントで、大御所に向かって溌剌とタメ口で話しかけられるのも、無知だけでなく、度胸試しみたいな部分はきっとある。
そういう、ある種の演劇を見ている分には笑って済ませられるけれど、やっぱり現実世界で、距離をズカズカ踏み込まれる方はたまったものではない。
敬語は、想像力でありコミュニケーションだ、と結んでいるけれど、当然そうで、使う側が想像出来なければならない。
とは言え、正しい敬語をと思いすぎると、過剰になってしまったり、口がモニャモニャする。
んー。まだまだ、練習不足である。
美しい言葉は、シンプルだ。
サラリと気持ちを現わせるような、そんな言葉の選び方が出来るようになりたいなあ。
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