あらすじ
20年前、兄が言ったんだ。「誰かが<のっぺらぼう>を見るようになったら呼んでほしい――」。みんなの顔が<のっぺらぼう>に見える――。息子がそう言ったとき、僕は20年前に姿を消した兄に連絡を取った。家族みんなで暮らした懐かしいパルプ町。桜咲く<サクラバ>や六角交番、タンカス山など、あの町で起こった不思議な事件の真相を兄が語り始める。懐かしさがこみ上げるメフィスト賞受賞作。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
2003年。第29回。
ファンタジー。他人の顔がのっぺらぼうに見えるという息子。そんなんことが起きれば連絡しろ、と何十年も会っていない兄に言われたことを思い出し連絡。兄すぐ到着。
パルプ町に住んでいた兄のことも時代が語られる。そこで起きた連続殺人、タガイモノ、マレビト。
ふわっと読める。
Posted by ブクログ
小路さんの作品2冊目。
1冊目はダウンタウンでした。
ダウンタウンを読みおえたとき、恩田陸さんの「夜のピクニック」と雰囲気というか空気感が似ているなあと感じました。
「空を見上げる」はその恩田さん絶賛とのことで手にとりましたが、青春小説のダウンタウンとはまた違う雰囲気で、だけど恩田さんと共通するものがあって、恩田陸好きとしては満足のいく一冊でした。
人の顔がのっぺらぼうに見える という設定と聞くと、なんだか滑稽に感じてしまいましたが、とてもうまくまとめてあります。
でもなんだかタイトルがしっくりこなかった。
作品の中での鍵ではあるのだけれど、鍵としてもタイトルとしてもちょっと弱い気がしたのです。
そこがちょっと残念でした。