あらすじ
夢のように残酷で、悲しいほどに温かな物語。"ドルチェ・ヴィスタ"シリーズ第2弾! 希望は、失望の後ではなく、絶望の先は仄かに見えるもの。約束の地(ユートピア)は、求めても届かず、立ち止まっても訪れず、ただ全力を振り絞って歩き続けるうちに、ふと刹那、立ち現れ、通り過ぎなければならないオアシスのようなもの。高里椎奈の傑作ファンタジー3本立て! 世にも残酷で温かな寓話をお届けします。
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Posted by ブクログ
「夜が来る」
希望は、失望の後ではなく、絶望の先に仄かに見えるもの。ユートピアは、求めても届かず、立ち止まっても訪れず、ただ全力を振り絞って歩き続けるうちに、ふと刹那、立ち現れ、通り過ぎなければならないオアシスのようなもの。ーーーーー
続きものだった。2弾。1弾が読みたい。
キャラを文章から読み取っていくタイプなので単品でも読めた。
『春の月夜に消える影』は、序盤から「ん?」と思って読んでいたので結末を読んで一人で喜んでました。黒の心情と薙季との関係が主軸だと思うのでストーリーの進みは遅いけど、爽やかで良かった。なんでみんな名前を持ってたんだろうか?捨てられてた子だからか?杉江たちはサブキャラになるんだろうけど、丁度今、彼らのカケラを読むことができて良かったと思った。やっぱり読書にはタイミングがあるな。
『幻日、残照』も好みの話だった。全体的に題材が素直なのでファンタジー・ミステリをよく読む人にもとっつき易いと思う。その分キャラクターに集中できるし惹きつけられる。波子は、時代背景とかも考えると泣ける。過去の経験を、現在の幸せが上回る物語に弱い。
『非常識的リアリズム』全体的に静かな短編集だなぁとここまでで思う。派手なアクションはそこまでないし、あってもそこまで重点をおかれてないのでスッと過ぎ去っていく。もちろん、キャラクターには爪を残しているので、キャラの心情を感じていればいい、みたいな。重すぎず、軽すぎずで、この著者さんの別作品をもっと読みたくなった。ジャファと萩月さんが好きだよ!ジャファは前作からいるこさなんだろうか?重要キャラぽい雰囲気がある……。自分の欲望を理解しているキャラが好きなので萩月さん……もっと見たい……