あらすじ
これまでずっと楽しんできたはずのおしゃれが、ある日突然、うまくいかない……。それは、あなたの内面にも転機が訪れていることのお知らせなのかもしれません。本書で提案するのは、理想からの逆算ではなく、「自分自身が着ていてワクワクするかどうか」でおしゃれを選び、決めていく新しいメソッドです。おしゃれを通じ、「こんな自分も、あんな自分もいた」と魅力を再発見したとき、人生の転機を乗り切るヒントも見つかっていくのです。実践的なアイテムの着こなし術も多数紹介。
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Posted by ブクログ
最初は深みのないエッセイだなと思いつつ読み進めていたが、読み進めるにつれて本の印象が変わった。
刻々と年齢を重ねていくうえで、変化にそって、おしゃれをコーディネートしていくこと。若いときには年齢を重ねたらこういうオシャレをしようと思っていて実際にその年齢になったら似合わないという悩みなど。経年変化を書いたおしゃれ論は初めてで、味のある内容に感じました。
具体的なおしゃれの仕方も、とがったメークはしない、クローゼットは気分があがるものが入っているかをチェック、子育て期や介護期などおしゃれから遠ざかるを得ない時期があってもよいなど、参考になりました。
おしゃれとは「愛する」こと。自分を、他者を、五感を使って慈しんだとき、そこに美と詩情が生まれる。p151
おしゃれの変遷は自己解放のステップであるp155-
今までおしゃれといえば、他者の視線を気にしたり、自分の存在を世間に向けてアピールするものであったりしましたが、ちょっと見方がが変わりました。
Posted by ブクログ
自分のファッションに違和感を覚えるとき、それは実は自分自身が新しい自分になろうとしているとき。自分の感性に従って着たいものを着ると、新しい自分に出会えるかもしれない。
社会的な役割の多い女性は、本来の自分と異なる性質をコツコツと身につけて、それを鎧のようにまとって生きていることが多い。服装も自然にそれに合わせて完成させられる。でも、ふとそんな自分に違和感を感じたとき、逆にファッションをきっかけとして変わることができる、と作者は語っている、と解釈。
苦難が多い10年間を過ごし、乗り越えてこられた作者からの、あらゆる女性へのエールが込めらた一冊でした。
「女性原理は螺旋状に進む性。目標を達成するのではなく、調和していくことが本来のあり方です。そして調和に向かって変化しながら進んでいく。」
明確な人生設計や揺るがない自分個性など持てず、中途半端で気まぐれな部分もある自分も認めていきたいと思った。あとでそれらが繋がりあって意味をなしてくれればいい。変化し続けていく過程で落ち込んだり悩んだりしながら、行きつ戻りつすればいい。
Posted by ブクログ
久しぶりの光野桃さんの新刊。
「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
動的平衡=生命は壊して再生、更新を繰り返す=手放したり、工夫したりしながら壊し、動いて変化し続ける
月のワードローブ=嬉しい、楽しい、気持ちがあがる、落ち着く、心躍る
Posted by ブクログ
年相応って何だ?!とおしゃれに迷った時にまた手に取りたい本。
「自分自身と、自分をとりまくあらゆるものに対し、愛を持って日々を丁寧に歩むこと―それが美意識のある生き方。」
Posted by ブクログ
20代によくこの人の本を読んでヨーロッパ的なものに憧れたことがあるけど、今回は原点回帰というか、年齢を経たからこその自由な境地が今後、50代に待ってるかも、変化をたのしまなきゃ、な気持ちにさせてくれるエッセイでした。子育てとか自分が病気になるとか、介護で大変だとか、人生いろんなことがあるけど、でもおしゃれにはチカラがある、というのを経験にもとづいて教えてもらえるのがよかったです。たぶん何度も読みなおすことになりそうな一冊。
Posted by ブクログ
女性目線の本だったけど、男性としても歳をとってもおしゃれを楽しむ感覚を持って生きれば、人生に彩りを加えることができるんじゃないかと思うことができた。