【感想・ネタバレ】わかったつもり~読解力がつかない本当の原因~のレビュー

あらすじ

文章を一読して「わかった」と思っていても、よく検討してみると、「わかったつもり」に過ぎないことが多い。「わからない」より重大なこの問題をどう克服するか、そのカギを説いていく。

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Posted by ブクログ

この本のポイントは、人は文章を読むときに書かれていることの他にスキーマ(前提となるようなものの見方)を導入している。それによって文章のパーツが粗いつながり方をしていても「わかった」となってしまう。このことが具体的に語られている。

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2025年11月27日

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「ほとんど宣伝してないのに口コミで20万部突破!」という帯に釣られて購入した。
結果、釣られて正解だった。
「わかった」について、大変分かりやすく噛み砕いて教え諭すように書かれていた。

私たちは普通文章を読んで、「わかった」と思う。
しかし、この「わかった」は、「わからないことが見当たらない」程度のものであり、筆者はこのような状態を「わかったつもり」と表現する。
なんなら、すべての読みは「わかったつもり」なのだ。
なぜなら、新たな文脈から文章を読み返せば、新たなつながりが見出され、新たなことがわかる。
そうすれば他のところに気になる点が生まれ、今度はそちらを解消するための読みに入る…。

仕事柄、ひとに「わかった?」という質問をすることがよくある。
相手が「わかった」と返せば、こちらは共通認識を得たものと考えていたが、「わかってないやん!」と苛立つことがよくあった。
この本を読んで、「わかった」は「わかった・わからなかった」の二項対立ではなく、数限りなくある「わかった」レベルのうちの一つであること、それと「わかった」は「わからないことが見当たらない」くらいの意味だということがわかった。
実際、「わかったって言ってたのにわかってない」と苛立つよりも、「彼の中では今何がわからないのか見当たらない(わからない)んだな。こう問いかけてみようか。」と、考え方が変わった。
人に教えたり、物事を伝えたりして、「わかった」と言ってもらう機会の多い人は、ぜひ読んだらいいと思う。

そして、自分もわかってないことがよくわかった。本書では、たくさんの例文が登場し、簡単な練習問題や問いかけがある。
ほとんどの例文は小学校の国語の教科書から取られたもので、「わからない」はずがないのに、確かに十分ではない読みで終わっていた。筆者から「こういう面はどうですか?」「ここは読めましたか?」「こんなこと、書いてありましたよね?」と揺さぶられて、「えっ、確かに!」と何度も「わかってない」ことが露呈した。
もっと自分の「わかった」は疑ってかかるべきだし、文章に対して謙虚になる必要があると思った。

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2025年11月14日

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タイトルを見てぎくっとすることがあり手に取ることにした。情報社会の中で膨大な情報に接する中で、無意識のうちに確証バイアスや利用可能性ヒューリスティックなどにより、自分の都合のいいように解釈してしまうように感じている。文脈や結論から効率的に物事を判断しようとするのが人間の脳の性質であるが、そこにとらわれずに、常に、本当にわかっているのか、もっと分かりたい、勝手に判断した点はないか、他の解釈はできないのか、書かれていないこと、言われていないことを勝手に補足して解釈していないかという視点を常に持つようにしたい。定期的に読み返して自分を戒めたいと思った一冊だった。

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2025年09月15日

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ネタバレ

小学校の教科書及び共通テストの問題の概要を大学生に回答させていくことで、わかったつもりを解説していく。文章の読みということで、国語教育だけでなく入門セミナーの教材としても利用できると思われる。

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2025年08月20日

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 ニュースや新聞等で、同じ一次情報に触れているはずなのに、なぜ専門家やコメンテーターはそこまで的確に情報を分析できるのか、と常々疑問に思っていた。勿論、専門知識や経験の差というものはあろうが、ここまで解釈に違いが生じるだろうかと思っていた訳である。
 「わかったつもり」という現象は誰しもが遭遇する。同じ説明を受けていて、特に疑問を感じるポイントはなかったにも関わらず、内容が頭に残っていない。つまり文単独で不明点はないのであるが、文脈や文章全体で「なんとなく」の解釈をしてしまい、整合性が全体としてとれないためにうまくアウトプットにつながらない。こんなことも本書では、解決に導いてくれるヒントが満載である。自分自身は既存のスキーマによる「わかったつもり」が多いと自覚するに至った。
 本書を通して、自身に不足する読解力不足の正体を探っていくことは、きっと生涯の財産になるに違いない。

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2025年07月09日

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なかなかに、内容に納得させられた一冊である。「わかる」ことの落とし穴や、読解力がない原因、そして、読めるようで読めていない私たちを徹底分析し、これまでに感じたことのない新たな知見を提供してくれた。「ぼんやりわかる」とは、一番危惧すべき事態であり、それ以上の理解につながらないということは、自分の中で肝に銘じておこう。

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2025年06月24日

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この本を読んで自分がいかに本の内容を本当の意味で理解していないかということを痛感した。
「わかったつもり」になり、それ以上の理解をしようとせず、また、既知の分野の本だからといって大雑把に読み、その文脈を自分の知識で解釈していることを痛感した。
本書には様々な文章を用いて、自分がいかに本当の意味で理解してないないかを分からせてくれることと同時に、どう読めば「わかったつもり」から脱却し「よりよくわかった」状態へ移行できるのかを示してくれた。

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2025年12月10日

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入試の国語のマーク形式の問題にいつも納得できなかった理由を30年越しに知る。面白かった。
ちゃんとより良く読むことができる大人になりたい。

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2025年12月06日

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示唆深い本だった。読書をしてその内容に自分の解釈を加えて、わかったつもりになっているのは心当たりもある。果たして自分は著者の言わんとすること本当に理解できているのか立ち止まって考えてみる必要があるのではないかと感じた。

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2025年12月05日

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整合性のある解釈は、複数の存在が可能。だとすれば絶対正しい解釈は存在しないはず。
なのに、国語の選択肢の問題では正しいとされる解釈を選択しないといけない。
ここにモヤモヤがある。

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2025年11月06日

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この本の帯に「ほとんど宣伝してないのに、口コミで20万部突破!仕事・受験に役立つ一冊。続々重版!驚異のロングセラー」とある。本の題名から、読解力がつかない本当の原因が書かれてあり、その原因というのが、わかったつもり、になっている状態にあるということが書かれた本なのではないかということが予想される。また、帯から読解力があれば、仕事や受験にも役立ち、まさに読解力の重要性が書かれていることも予想される。20年前の本だけれども、ロングセラーの本ということで、長い間、多くの人を惹きつけ、読解力が多くの人の課題と感じられていることが分かる。

「第3章これがわかったつもりだ」、で取り上げられている『正倉院とシルクロード』の読解を通して、一読して「なんとなく」理解したつもりでいても、実際には十分に読めていないことに気付かされた。というのも、「わかったつもり」は「わからない部分がない」という安定状態をつくるため、そのような思い込みを崩すのは容易ではない。著者が言うように、文章をより深く読むうえで「わかったつもり」が障害になる。そして、その殻が破れると「矛盾」や「疑問」が見えてきて、それらが理解を深める。『正倉院とシルクロード』は著者の思うツボという感じに読めてないように感じて、マジックに引っかかったような感じだった。

この本は題名にも、これまで説明をしたようにも、ある文章を読んで、実は正確に分かっていない、理解できていないけれども、「分かったつもり」という安定状態で満足してしまい、それ以上知ろうとしなくなるその原因はなにか、それを防ぐにはどうすればいいのか、という話である。小学校の国語の教科書を中心に、最後はセンター試験の小説も題材として取り上げている。

読解力がないと思い込みで理解が進んでしまい、正確な知識のコミュニケーションが出来なくなる。これでは仕事に差し支えが出てくる。それを防ぐためにも学生時代から読解力を通して、仕事で意思の伝達に齟齬が生じないようにしよう、ということだ。

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2025年11月05日

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文章を上辺だけしか読み取れず、本来の意味や文脈を掴めていないと感じた経験があり、この本を買いました。非常に読みやすい文章でまとめられており、国語の授業を聞いているようで懐かしくなりました。個人的には、第5章で述べられていることはこれからの生活において肝に銘じなければならないなと感じました。

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2025年10月19日

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ネタバレ

わかったつもりをなくすためには
1. わかったとおもっているけど、わかったつもりの状態であることを認識し、自分への甘さを打ち砕く
2. 読んだ文章について、自分なりのまとめを行う→あまりにも簡単であった時には、文脈ミスリードor自らが親しんだスキーマに当て嵌めようとしている
※「ああ、あれだな」と認識した時は要注意

おもしろかった。自分がいかに「わかったつもり」状態、浅い読みや思考の放棄を繰り広げているかわかる。読書法で「本を読む前に疑問点や知りたいことを書く」やアクティブリコールなどがあるが、
この本をよむと、これらが何故大事なのかを深められたような気もする。

私は今後も文章の構成や読み手の既存スキーマに振り回されるのかもしれない。しかし、そのことを認識できただけでも読解力を深める大きな一歩かもしれない

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2025年09月24日

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ネタバレ



○より深くわかるには、わかったつもりの自覚から
より深く読むためには、「わかったつもり」を自覚するところから始まる。この視点が新しくもあり、納得できるだった。

「わかったつもり」にも種類があり、結末やスキーマ、曖昧さなどの理由で「わかったつもり」になってしまう。それで読めた気になることがいい時もあるが、大学の論文作成や仕事関係の文章にあたる時には「より深くわかる」必要がある。

○文脈の効果
「布が破れたから、干し草が重要だった」
→これは一見訳のわからない文章だ。しかし、「気球が破れて落下したが、その下に干し草があったから命拾いした」という文脈があれば意味がわかる。つまり、文脈は文章の意味を理解し、解釈する時に非常に重要。報連相などで、先に結論から言うことが大事なのは、相手に文脈を伝えるという効果が実感できる。


★「わかったつもりを壊す問いかけ
・まとめと例示は対応している?
・文中の事柄は本当に「事例」になっている?
・「当たり障りのないスキーマ」を使って、論の運びを大雑把に捉えてない?
・論の運びの上で大きに隙間のあるところを、「当たり障りのないスキーマ」を使って、自分勝手に埋めてない?

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2025年09月07日

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小学校の国語の教科書レベルの文章でさえ、一読して「なんとなく」理解したつもりでいても、実際には十分に読めていないことに気付かされました(汗)しかも、「わかったつもり」は「わからない部分がない」という安定状態をつくるため、それを崩すのは容易ではありません。筆者の言うように、文章をより深く読むうえで「わかったつもり」が障害になるのです。そして、その殻が破れると「矛盾」や「疑問」が見えてきて、それこそが理解を深める契機になることを、『正倉院とシルクロード』の読解を通して実感できました。

後半では、大学入試センター試験の国語問題に関して、従来の「最も適するものを選べ」という形式ではなく、「次の解釈のうち可能なものを選べ」という新しい設問形式を提案しています。センター試験の国語で大失敗した経験のある私としては、「もっと早く知っていれば…!」と思いましたが、初版は2005年。もし当時出会っていたら、違う結果になっていたかもしれません(笑)。そして現在、2025年4月の時点で第39刷。まさにロングセラーです。

本書から得た学びを応用するなら、
①会話や対話においても「わかったつもり」に注意すること。
②「わかっている」と思っていたことが、新しい見方に触れて疑問へと変わり、それを追究する中でさらに問いが生まれる。このプロセスを社会科の授業でも意識したいです。
③問いの立て方にこだわること。教科は違っても、言語を用いて授業・評価を行う立場として大きな示唆を得ました。

正しく解釈するには、文脈やスキーマとの照合、整合性の吟味が欠かせません。「読む」という営みに終わりはない―そのことを改めて教えてくれる一冊でした。繰り返し手に取りたいと思います。

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2025年09月03日

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文章の中に、何を見つけて何を見逃しているのかを知りたくて手に取った。
思っていたより読めていたし、思った以上に読む時に知識を要するのだと理解できた。
普段自分が読む新聞も、コメントも自分というフィルターを通すからしっかり読めないと本質を見逃す。
きよにプレゼントした。話を途中で理解したとして進んでしまう傾向があることを話している。理解不足なのではなく、最後まで読み通すことの大切さをわかってもらえたら嬉しい。

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2025年08月27日

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基本が大事とはまさにこのことかもしれない。基本的なことはわかりやすいことが多いのだが、そのことが本当の理解の妨げになっているということだ。どういった時に気をつけないといけないのか、この本のポイントやするする読めてしまったものこそ、入念に確認するようにしたい。
また、最後のセンター試験については本当に苦手だったので、なるほどと思いながら読んでいた(全部は理解できていない) そのあたりの読み方など、当時学べていたらより楽しめたかもしれない

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2025年07月31日

Posted by ブクログ

今年読んだ新書の中で一番身になったかも。
文脈が分かると文章の意味が分かる、無意識のうちに自分の知識を文章に落とし込んでいることは、実際にいくつか文を読むことでアハ体験のような、ひらめきのようなものを感じた。
大人はもちろん、中高生におすすめ。

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2025年07月25日

Posted by ブクログ

元々あまり読書をするタイプではないのですが、本を読んでいてもあまり理解できていないことが多く、本の読み方を知りたいと思っていたところ、こちらの本に出会いました。

★自分は「わかっている」と思っているけれど、「わかったつもり」の状態にあるのだ、と明確に認識しておくこと

この部分がとても印象に残っています。
私自身、これまで「わかったつもり」で読書をしていたのだと気付かされました。
自己啓発系の本だと、本から学んだことを実践してみて、「ん?」と思った時に改めて読み返し、理解が深まる、ということがこれまで経験上あったので、そのような「疑問」はよりよく理解するためのきっかけになるのだと実感しました。

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2025年07月21日

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全ての既読本ではないが、「分かったつもり」が今までの読み方だった。より理解するための方法は分かったつもりだが、これから読む本に対して応用できるか自信がない。

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2025年10月13日

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「わかる」は一つの安定状態。読解力をつけていくためには、一度読んで終わるのではなく何度も読んで自分なりに深掘りしていく練習が必要だと思う。
その中で、自分が想像したり、自分なりの解釈を深めていくことが大切なんだけど、なによりわからないことを知るためのポイントをもっと腹落ちする形で知りたかった。
わからない状態やわかった感じになっている状態から脱却するためには自分なりに読み方の工夫を考えていかないといけない。

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2025年09月14日

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 ある文章を読んで、実は正確に分かっていない、理解できていないけれども、「分かったつもり」という安定状態で満足してしまい、それ以上知ろうとしなくなるその原因は何か、それを防ぐにはどうすればいいのか、という話。小学校の国語の教科書を中心に、最後はセンター試験の小説も題材として取り上げている。
 サブタイトルは「読解力がつかない本当の原因」ということだけど、そもそも「読解力」って何なのだろうかと思った。本書では、「分かった」と言っても細部は読めてなかったり誤認していることが多々ある、という話が出てくるけれど、それが「読解力がついていない」と言えるのだろうか、と疑問に思った。例えば細かい事実の正誤は「そういう読み方(=試験されたら点数が取れる読み方)」をして分かるもので、始めからいろんなテキストに「そういう読み方」で読むわけではないし、そもそも興味のある内容ではなかったりするので、「なんとなく」内容が分かれば、それこそ全体の雰囲気が分かるレベルで読めたことになるのではないか、とも思う。
 ただ、本書で出てくるいくつかは、「そういう読み方」をしても誤認してしまうケースがあって、そういうのは「読解力がない」ということなのかな、と思う。その大きなものが「『無難』というものの魔力」(p.160)かなと思う。「社会的に是認されて通用性の高い」考え方があるときに、「文中にそれらしい記述があると、これらの考えを簡単に当てはめて、『読み取り』としてしまう」(同)という現象、「『善きもの』の魔力」(p.158)といったものは、確かに読解力を阻害する要因になっていると思う。
 と、こんなことを考えるのも、おれは英語の教員をやっていて、リーディングの問題を解いたり作ったりすることは多々あるけれど、この場合の英語の読解力って何なのだろう、と思ったからだ。つまりそのテキストが日本語で書いてあったとしても、同じように間違ってしまうということであれば、それは英語の読解力以前に母語の読解力がない、ということになるし、日本語で書いてあったら間違えないけれど英語だったら間違う、というのであれば、それは語学の能力だろうし、つまり「英語の読解力を測る」と言ったらそれは「母語と同じ、言語の処理能力+語学力を総合的に測る」ということでいいんだろうか、と思う。特に英語でも正誤問題を作ったりするときに、目を皿のようにして問題を解いたり、逆に作問することがあって、そうすると、おれが上で「細部の読み取りの如何を読解力とするのはどうなのか」と思ったけど、おれも英語の「読解問題」で結局同じことを読解力としていることがあるよな、と思った。母語で雰囲気が分かればそれで読めた、とするのと同等のレベルの英語の読解力の問題をもっと作るべきかな、とか、むしろ読解力のどのレベルを測っているのかを自覚して作問すべきなのかな、とか、考えた。
 でもとにかく、読み誤るという現象には何が背後にあるのか、という話は面白い。まずは「文章における『全体の雰囲気』」が、「『部分の記述』から、『全体の雰囲気』に都合のよい『意味を引き出し』てしまう」(p.95)という部分。ある程度仕方ないよな、とも思うけど。というかこれって読解力には限らない人間の認知の問題、バイアスの問題なんじゃないか、とか。あとは「『いろいろ』というわかったつもり」(p.140)の話。「『いろいろあるのだな』と認識した時点で、実は人はそれ以上の追求を止めてしまう」ということだが、これはもはややる気の問題?とか思った。いろいろあるよね、っていうのは「わかったつもり」というよりも、逆にわかっていないことの表明のような気もするのだけど。少なくともおれにはそういう時あるけど。
 ということで、英語の教員として考えることもいろいろあった(この「いろいろ」は大丈夫か?)。その中でも上で挙げた「無難」にあてはめてしか文が読めない、自分が想定した文脈でしか物事を捉えられない、というのは本当に読解力がない、ということだろうし、特に根拠もないけれど、最近は何でも時短が流行りだし生成AIに任せてしまって、それこそ無難な文章を生成しまくってそれを読んだりする機会が多いわけだから、本当に「読解力がない」人は、増えていくんじゃないだろうか、というそういう懸念を持った。(25/08/26)

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2025年08月27日

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読解力とは何かを定義付けしようとした本。最後のところだけ、国語の試験問題の意味を問いかけた本。著者の考え方はわかった、つもりというのが正しい言い方か?

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2025年08月08日

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日本人であれば、日本語で書かれた文章は当然読むことができる。ところが、単に文章を読むことと、文の内容を深く理解することは必ずしも同じことではない。文章を読んで「わかったつもり」に陥る原因と、そこから脱却する対処法を、著者は本書で教授する。スキーマの有無、文脈、思い込みなど、いくつかの原因があり、解消法としては、自分の解釈の正しさを信じすぎないことや文章における整合性を意識するなどがあげられる。

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2025年08月04日

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★「わかった」=「わかった"つもり"」の状態になっていないか?

本書は「わかった"つもり"」にならないよう、詳細に記しています。
文法の勉強にぴったりな1冊。

■ 「わからない」「わかる」「よりわかる」
①文章や文において、その部分間に関連がつかないと、「わからない」という状態を生じます。 ②部分間に関連がつくと、「わかった」という状態を生じます。 ③部分間の関連が、以前より、より緊密なものになると、「よりわかった」「よりよく読めた」という状態になります。 ④部分間の関連をつけるために、必ずしも文中に記述のないことがらに関する知識を、また読み手が作り上げた想定・仮定を、私たちは持ちだしてきて使っているのです。

■どのようなときに「わかったつもり」が作られやすいのか
文章の構成に読み手が惑わされた「わかったつもり」 『「結果から』というわかったつもり」 「『最初から』というわかったつもり」 「『いろいろ』というわかったつもり」 読み手の既存のスキーマによる「わかったつもり」 「全体に当てはめられやすいスキーマ」 「部分に関して当てはめられやすいスキーマ」 「善きもの」「無難」

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2025年07月27日

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ネタバレ

わかったつもりになっているだけかもしれませんが、「読解力がつかない本当の原因」という副題は少し内容と違うような気がしました。
より良く読むための指南書という感じで、なぜ読解力がつかないのかということは書いていないような……? わかったつもりになっているからといって、それはその人に読解力がないせいだと主張しているわけでもないですし…

国語の教科書に載っているというファーブルの話は、「ふしぎに思う」という言葉尻をとらえているような(「ふしぎ」という言葉にこだわっているような)印象だったのですが、そもそも「ふしぎに思う」と書かれていたのは、もしかしたら翻訳とかのせいもあるのではと思いました。「wonder」とかの訳のせいかな…?と思ったり。(ファーブルについての記述が翻訳文なのかどうかはわかりませんが…)

理解することと記憶することは少し違う能力のような気もするので、一読だけして、読み返すことを許されないまま理解の程度を問うのは、ちょっと納得がいかないような気がしました。

文章の解釈に関する整合性についてと、国語の試験問題については、なるほど、そういうことか〜と、霧が晴れたような気分になりました。

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2025年07月24日

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ネタバレ

わかったつもり状態になっていることを認識することが大事である。本を読むときにもっと読み込む、自分なりの解釈を考えることをしようと思った。

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2025年07月02日

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かなり昔に読みたいなと思っていたもの。そのきっかけは忘れてしまった。確かに「わかったつもり」の状態は「わからない」状態より危険かもしれないと思った。後半が少し冗長で飽きてしまった。

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2025年06月23日

Posted by ブクログ

わかったつもりでいることは、この本読んでわかったが、この本読んでまだわかったつもりのままの気がする。
自分の理解力のなさが原因なのかな。と思う。

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2025年06月20日

Posted by ブクログ

「わかったつもり」になってしまう読み方と、「わかっている」読み方の違いは何かと、長年疑問だった。この本でその疑問が解決されたわけではないが、ヒントのようなものは見つかったような気がする。別に内容は難しくはない。

本書では、いくつか文章を用いてその文章の内容を問う形で「わかったつもり」を紐解いていく。一番最初の母猫・子猫の話がわかりやすく、日常のいろんな場面で反芻してじっくり身に付けていきやすい気がした。こういった作り話の場合、文章一つひとつに意味がある。作者の気持ちになればわかる。母猫にも三匹の子猫にも性格を設定して、その上で物語が進行するからだ。そうでないと物語がまとまらないからだ。

「読み飛ばし」の例も個人的に面白かった。長い文章を読む時、多くの人は内容をしっかりと理解できていない。文脈やタイトルから内容を勝手に自分の頭の中で作り出してしまう。なので、実際には書かれていないことも書いてあったと勘違いしてしまう。こういった物語に分類されない文章の場合、事実だけを拾うという意識をすると良い。書かれていること、前後の文脈から考えて正しいのかどうか。

…と、ここまで感想を書いて、この本にはこんなこと書かれてなかったかもと思うまでが感想としてワンセット。

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2025年06月16日

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