【感想・ネタバレ】最近、空を見上げていないのレビュー

あらすじ

その書店員は、なぜ涙を流していたのだろう―。ときにうつむきがちになる日常から一歩ふみ出す勇気をくれる。本を愛する人へ贈る、珠玉の連作短編集。(単行本『赤いカンナではじまる』を再構成の上、改題)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 本が好きな人にお勧めしたい作品群。
「美しい丘」は胸が詰まりました……北海道の自然の美しさと若さと切なさに溢れていたので。
ラストがまたね……雪華さんの夢ってなんだろ? と思ってたところに。
あの後浩志青年と幸恵さん再会できてたらいいな。
はらだみずき先生の作品は「ありふれた生活を送るどこにでもいる普通の人」を描かれていることが多いと思うのですが、主人公の営業マン作本さんもその一人でした。
個人的にナカムラくんに親しみを覚えたのですが……
熱血じゃない少し頼りない普通の青年なんだけど、漫画家になるという夢を諦めたというひとつの挫折経験があるというので。
「最後の夏休み」だけは本にまつわるというか作本さんの学生時代のお話なのですが。
こういうモラトリアム期を経験したからこそ、就職してめっちゃ働いて大人になっていけるんだろうなあと思う。
本人はそんなこと忘れてしまって、それこそ空を見上げることなんかなくなっても。
マサカズいい奴ですね……しかも同郷なので親しみを覚えました。
確かに就活しないで遊んでる(わけじゃないだろうけど)友人を見てイライラしたことはある。
漠然と将来への不安でいっぱいになってる時だったし。
掃除機を100個売る、ザリガニを100匹捕まえるなんて今後二度とないであろう、だからこそ貴重な経験だった。
それにしても、掃除機のカタログを読み込んで勉強して販売戦略(?)を立てて実際に100個売ってしまったり、創意工夫して手作りのスケートボードを完成させたり、父の遺した家と仕事を継いでビジネスを始めたり、凡庸に見えて意外なことを実現させてしまうはらだ作品の主人公たちが好きです。
やりたいと思ったことはなんでもやってみなきゃね。

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2021年12月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

電車での暇潰しにと思ったら意外に面白かった。買う決め手になったのは「本を自分で棚のなかから探す楽しみを放棄して~新聞の切り抜きか何か持ってきて『おい、これくれ』だもん」ってのと書店員といいうのは多くの場合、疲れているものだってとこでした(笑)分かる~書店員だと分かる~!!!!!あと出版社にもちょろりといた事があるので登場人物達の気持ちとか分かるなぁ~と。フランチャイズになってしまったので書店員の面白さは減少したけどこれ売りたいなぁって本が売れると嬉しいです。でも最近の有名書店員さんオススメみたいな風潮は嫌いです。出版社の怠慢だ!宣伝は自社で頭を捻って下さいと。書店員さんに聞いた今一番面白い本フェアとかさ、丸投げっぷりが頭きます(笑)書店員さんそんなに暇じゃないんだよー。アンケートとか面倒くせーんだよー。でも最近は本が好きだから書店員になったけど流通の面白さが分かってきたのでさらに仕事が面白くなった気がします。売れる本の予測を立てどのように売るか作戦を練り手配する。それが生き物のように動き(この場合は売れる)だした時快感だなーと思うのでした。

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2014年01月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元書店員という立場(視点)でこの作品を読んだ。自分が担当をしている部門の棚や平台にはすごく愛情を込めて展開をしているので、担当を変わるとなるとすごくショックである。この作品を読んで少しでも書店の事がわかっていただければと思う。

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2014年03月04日

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