あらすじ
【組織の路(みち)が決する日、男たちは。】
13区に分かれた世界にある、巨大統一組織ACCA。ACCA、ドーワー王家、身近な友人…全ての人間を巻き込むクーデターの決行日が迫る。鍵を握る監察課副課長ジーン・オータスは、彼の周りで起こる異変に、薄く滲み始める陰謀の正体に、気付くことができるのか…。男たちの粋様が、未来を決する最終巻。
(C)2016 Natsume Ono
オトナに贈る、粋で洒脱なドラマチック群像劇!
13の自治区からなるドーワー王国。統一組織ACCAの監察課は、平和な世においては不必要とされ、廃止されることに。そんななか、監察課副課長のジーン・オータス、通称「もらいタバコのジーン」は、ある区の見回りへ旅立った。
平和なはずの王国に潜む影。クーデターの噂、陰謀……
組織に生きる彼らの、それぞれの生き方、決断とは。
主人公ジーンを筆頭に、食わせ物ぞろいの登場人物たちがとにかくカッコイイ!
キャラクターはもちろん、たくさん出てくる制服も街並みもお洒落で、コマをそのまま部屋に飾りたいほどです。
そして、出てくる食べ物がおいしそう!飯テロマンガでもあります。
ちょっといいおやつを用意して、お洒落な世界に浸りながら楽しみたい作品です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
13の個性的な自治区からなる架空の国家「ドーワー王国」で、100年の平和を破るクーデターの噂が。「生来の巻き込まれ型」である主人公ジーンは、己の数奇な運命に翻弄され、れれれ、みたいな話。
そんなようなストーリーそのものもまあ面白かったし、キャラクターたちもそれぞれかっこよかったりかわいかったりでとても良いんですが、それよりも私が惹かれたのは、いわゆる世界観ていうんですかね、その13の自治区っていうのがみな独自の地形や気候のもとにあり、文化も異なり、住民の肌の色、髪の色、体格、気質、などをとってみてもそれぞれ違った特徴がある、つまりドーワー王国は多民族国家なわけです。そこで人々が自区の文化に誇りを持ちながら、同時に他区の文化をも尊重し、互いに認め合って、国全体の暮らしが良くなっていくことを目指して暮らしている姿、というのになんだかグッとくるのです。
例えばスターウォーズで。
酒場で、人間っぽいのと火星人っぽいのと獣っぽいのとが、普通に商談してたり、一緒にバンド組んでたりする、あの感じ。
例えばサガフロ(昔プレステでやったゲームね)で。
ヒューマン、メカ、モンスター、妖魔、といったそれぞれ戦い方や成長の仕方の異なる種族に属するキャラクターたちが力を合わせて共に戦っていくあの感じ。
あの異種族共生感が私どうも好きみたい、、ということに気付いた読書であった。
もちろんこれらの作品世界にも、差別的なことをしたり言ったりする人たちもいるんだろうけれど、それでも少なくとも建前としては「私とあなたは異なるけれど対等、という意識が善である」という思いがもう土台として共有されている世界であるように見える、そこに「いいなあ」と憧れてしまう。
(それでいうとディズニー映画のズートピアは、そんなユートピアを目指してはいるがなかなか難しい、というところを描いており、より現実的。なので作品としては好きだけどここで述べている私の「いいなあ」琴線には触れない。)
それからまた、この作品は"飯テロ"的な側面もあり、マンガの中のお菓子や食パンが美味しそうで美味しそうで…。
このせいで、最近は焼きたてトーストを食べるのがマイブームでしてね…食べてるのはなんてことないただのトーストなんですが、
「あーあの美味しそうに見えてたまらなかったトーストを食べている…」
ってだけでなんだかすごく満たされる、我ながら安上がりな女。
Posted by ブクログ
息子のお気に入りの漫画で熱心に勧められたので読んでみてハマりました。しっかり練られた物語でとても面白かったです。
この地球上のすべての気候や産業や文化を13種に大別して一つにまとめた架空の国「ドーワー王国」13の地域それぞれに文化や産業に特色があって国柄と言うか県民性の違いがとても面白い。そんな国の平和と国民の安全を守る組織ACCA。一見して平和に見えるその国で噂されるクーデターの話…物語のあらすじはそんな感じ。書き込みの少ないあっさりとした画風でとても優しい人たちがたくさん出てくる物語。クーデターの動静がどうなるのか革命モノとしてのドキドキ感も主人公が飄々としてるので一風変わった感があって新鮮ですし、場面場面でのネタバレというか言葉で得られる情報量が少ない上に余韻のある表情の描き込みが多いので物語の展開が先読みを許してくれない。だから余計に想像力を掻き立ててくれます。13に分かれた各地域の特色も世界中の地政学的な力関係や環境が醸成する国民性の違いが現実的だったりするところもすごく面白いんです(^^) 賑やかせとして登場する脇役達がお菓子やお土産にやたら食べてばっかりだったり、主人公を含め皆が食パンに執着があったり。そこに出てくるスイーツやパンはどんな味なんだろうなって食べてみたい欲求を喚起しますね(笑)
全部で6巻しか有りませんが読み応え十分な素晴らしい作品だと思います。オススメです(^^)
Posted by ブクログ
完結。やはり傑作。無血のクーデターの場面がややするっと進み過ぎな感はあるものの、最後までACCAらしい展開を貫いていて良い。ジーンとロッタとニーノの食事風景が愛おしい。大好き。
Posted by ブクログ
最後まで読めてよかった~。アニメから入った方にもおすすめ。原作の方がストーリーが分かりやすく、シリアスで、画の雰囲気がオシャレです。巻末のマンガが好きでした。奥さん帰ってきたみたいで、良かったですね。
まるっときれいに
伏線が回収されていて、うわあ〜ぞわぞわ〜〜となりました。こういう構成大好きです。このシリーズでは、ほんとーにキャラクターが多くて(オノ作品にしては)、でもそれぞれのキャラクターは個性があって素敵でとても愛着をもって読めました。漫画ってキャラクターになんらかの愛情が持てるとより漫画が楽しくなる!と思いました。ジーンの恋愛?に関しては、自分の理解力不足かもしれないけど、うーん?つまり???となってしまいました。それに関して補足があるかな?と期待しつつ番外編も楽しみにしております。
Posted by ブクログ
すごくよかった!大好物なダンディーなおじさまはいっぱい出るし、ジーンのタバコ吸う姿素敵すぎるし(現実でタバコ吸う人は大嫌いだけど、二次元なら好きなんだ!)、ロッタかわいいし、とにかくキャラも世界観もとても好きだった。
政治的な謀略の話も好きだから、ほんとにドツボな作品でした。
13区の特色の解説に、時間をかけすぎた感はあるけど、それだからこそ、最後に全区の制服が違っていても、一つに結束して見えるという言葉が活きたのだろうと思う。
アニメも楽しみだけど、ジーンの声はミスキャストだし、キャラデザも改悪されてるので、残念すぎる。音楽はすごく良さそうなので、それは楽しみだなぁ。
Posted by ブクログ
読み終わった!!いゃぁ、面白い終わり方。オノ風味、ヨーロッパ映画のようなクライマックス。オススメできる6冊になったな。それはそれとして、アニメ版、諏訪部さんはいい役を摂ったな!
Posted by ブクログ
星でいったら、4か5、迷うところ。
ジーンのことだから、クーデター後に担ぎあげられたりはしないだろうとは、思っていたけれど。
うまくまとまったようですネ。
良かったよかったなのですが、ちょっとだけ、うまくいき過ぎっていう感じかな。
長官が、イイとこ、攫っちゃいましたねえ。
でも、多くの人が関わり、暗殺騒動まであったわりには、ほぼ全方面に安心と安定感をもたらし、争いもなく終結させるのは、みごと!。
そういうストーリーを作りだすのが、オノ•ナツメさんらしいのでしょう。
鳥の形をした不思議な国。
13の、個性ありの各区。
この設定だけでも、おもしろい。
なんでそんなことを思いつけるの?と思います。
Posted by ブクログ
そうきたか! 課長の正体が最後に明かされる。アーベントだったんだ。そしてニーノの報告すべき上司。フラワウの事件、ニーノを解放するジーンの言葉。これからは今まで通りに悪友として。クーデターの顛末も鮮やかに、フラワウの思い通りにはならない。すべてが終わってからの様々な人のその後も少し描かれている。カナリーが回復していてよかった。ちょっと天然っぽいロクステッラかわいい。
うおー。大どんでん返しで大団円。綺麗に全ての伏線が回収されて、スッキリしました。
ニーノの上司の正体にビックリ。忠臣ってこういう人のことを言うのね。
もう一度最初から読み返してみたくなる。
Posted by ブクログ
上手いことまとめて回収したって感じかな。
ニーノはどこまでも忠実で、でも自分を(気持ちも)殺して欲しくないっていうジーンの気持ちが痛いほど分かる。
だって、対等な悪友じゃないか。
6巻にまとめるにしては、窮屈感が否めないけど。
ま、タイトル通り監察課のお仕事に重きを置いたところは良かったと思うけど、諸々回収して終わったにしては簡潔にそうだったんだとまとめられてフェードアウトしちゃったから、そういうところをもっと見たかったと思うね。
物足りなさは残るけど、ストーリーは○
細かい詰めがあったら◎でした。
番外編に期待!
Posted by ブクログ
完結。「作戦」も大成功。ニーノの「上司」の正体にあっと言わされた。見守ってくれていたんだなぁ。よくできた話だった。王子、ツンデレなん? 番外編も楽しみ!