あらすじ
中国の威信を賭けた北京五輪の開幕直前。開会式に中継される“運転開始”を控えた世界最大規模の原子力発電所では、日本人技術顧問の田嶋が、若き中国共産党幹部・ドンに拘束されていた。このままでは未曾有の大惨事に繋がりかねない。最大の危機に田嶋はどう立ち向かうのか――。時代の激流と人間の生き様を描く著者の真髄が結実した大傑作。
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Posted by ブクログ
感想
中国の急速な成長、国内格差、都市と地方の差別など様々学べる。
また、安全絶対の原発にも汚職が蔓延して、実績のない企業を使ったり、本当に中国の原発大丈夫?と心配になる。腐敗と金儲け。安全や人命は二の次。怖気がする。
あらすじ
日本の民間の原発技術者である田嶋は、日本でのプロジェクトが暗礁に乗り上げ、北京五輪に合わせて大きな原発を稼働させる技術責任者として赴任する。
一方、共産党でのし上がろうとする若手の鄧は、共産党員の不正を次々と暴いて地位を上げていた。鄧は突然、紅陽市の副書記として核電の完成と、裏の仕事として紅陽市に蔓延る不正を暴くミッションを与えられる。
田嶋は赴任後、セメントや鉄筋の質の悪さ、核電の大事な熱交換器が粗悪な材質作られていることを問題視していた。鄧に協力してもらい、金儲けしか頭にない副首相夫人の李をなんとか説得する。
Posted by ブクログ
自分の中での、中国人の認識がまだまだ甘い事を強く認識させらた、アジアという一括りでもやはり中国人は思想そのものが違う、日本にだってしがらみ、利権争いはある、が中国はそれを上回る得体の知れなさがある、そして原発、ゴフマンモデルは余り良く分からないがこれだけは言える「最悪を想定しない」嫌、想定した上で無視する、どんな国であれ国家権力程嫌悪するものはない。
Posted by ブクログ
ハゲタカなどの金融業界と違って、原子力関連の片隅に所属する私にとっては言葉がわかりやすい。
想定上の会社も変換できるので、読みやすい。
それにしても、なぜだか中国絡みの本ばかり読んでいるような気がするなぁ。