【感想・ネタバレ】落語の言語学のレビュー

あらすじ

扇子に手ぬぐいというわずかな小道具のほかは、ただ演者の「一枚の舌」によって、庶民はもちろん将軍や大名を高座に呼び出すこともできれば、遊郭や冥界に遊ぶこともできる不思議な話芸、落語。この落語の面白さを支えているものは何か、少年時代からの落語ファンでもある言語学者が、「ことば」の面から分析した、異色の落語論。志ん生や文楽、円生、小さん、談志などの実例を引用しながら、特異な芸能の特徴・構造・魅力を解読。(講談社学術文庫)

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Posted by ブクログ

落語についてその構成(マエオキ、オチ)、演題ごとに分類、分析を行うことを試みている本。

特にオチの分類が多く呼び名があるのが面白かった。ただ、具体的な演目名を見ただけでは、すぐに話のイメージがわかなかったので頭に入りにくかった。あと、マエオキは実際に聞くことが少なく、突然マクラが始まるのが私の印象だったので、マエオキの存在自体に気づけたのは収穫。

三代目柳家小さんの三段返しの逸話が面白かった。落語の演じ方でキキテを意のままに操るとか、常人のスキルではない。できたらすごい。

あとがきで筆者の落語に対する愛が伝わってきた。

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2018年04月28日

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