【感想・ネタバレ】儒教 ルサンチマンの宗教のレビュー

あらすじ

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孔子という男のみじめな人生が、すべての始まりだった。天子にならんとする妄想と挫折。その怨恨が、ルサンチマンの宗教・儒教を生んだ。従来のイメージを覆す、衝撃の儒教論。

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Posted by ブクログ

生前は社会的に報われることの少なかった孔子が、どのようにして神格化されていったかを、儒教の歴史(特に文献の成立史)をたどりながら描き出していく。著者の関心は儒「学」でなく儒「教」であり、そこに絞って明快な主張を展開している。(やや一本調子ではあるが)。近年、大陸中国で孔子の復権・神格化が進んでいるとのことだけに面白く読めた。

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2015年07月15日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
孔子という男のみじめな人生が、すべての始まりだった。
「貧にして且つ賤」の一介の匹夫が抱いた、天子にならんとする妄執――そして挫折と怨恨。
それは「受命なき聖人」の神話へと肥大し、ルサンチマンの宗教=儒教が生まれた。
儒教2500年の歴史をまやかしに満ちた復習劇として読み解き、特異な宗教の正体を完膚なきまでに暴く、衝撃の儒教論。

[ 目次 ]

第一章 孔子という男
1 妄想の上昇志向
2 野望と挫折
第二章 受命なき聖人
1 孔子の聖人化
2 『中庸』の孔子聖人説
3 孟子の偽装工作
第三章 まやかしの孔子王朝
1 儒教の暗い情熱
2 虚構の『春秋経』
3 『孝経』と孔子王朝
第四章 神秘化される孔子
1 緯書の孔子神話
2 国家権力との駆け引き
第五章 孔子、ついに王になる
1 王者への道
2 偽りの王冠
第六章 儒教神学の完成
1 失われた王号
2 偶像の行方
終章 ルサンチマンの宗教
あとがき

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2011年05月25日

Posted by ブクログ

同著者の「図解雑学 諸子百家」もお読みの方は想像が付くかと思われるが、「孔子なんぞや」から始まる儒教に対する徹底した辛口批評本。
「論語」の記述から孔子の実像に迫る試みから始まり、後に「王になり損ねた孔子」の怨念と、その後学の徒たちの虚構に満ちた活動を切り下げる内容となっている。
論語の章はともかく、後の儒家の運動がそこまで孔子の願望に忠実にリンクしているのかという部分では首を傾げたくはなるが、最後まで勢いがあるので一気に読めて面白い。
ただし、前書きで著者本人が「一般向けに分かりやすく書けているかは自信がない」というように、儒教に対しある程度の知識は持っていないと話についていけないと思われる。さほど専門的な知識は必要ないと思うが、ある程度は中国思想に馴染みのある人向け。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

儒教が卑賤な匹夫である孔子の、上昇志向と権力欲によって創始され、それが達成されなかったが故に、その後もルサンチマンを引きずり続けたのは判る。しかしニーチェの云う弱者のルサンチマンとはちょっと違う。そのルサンチマンの宗教である儒教が、何故、どうやって2500年に亘る中国の歴史の中で生き延び、支持されてきたかが不明瞭。著者は孔子と儒教にルサンチマンがあるのかな?

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ある種衝撃の1冊ともいえる本。
なぜならば…
儒教の存在を否定しているとも
取れる本だから。

ある人が最近、この宗教に
関しての本を出しているけれども
なんとなくその答えが見えてくる感じ。
うん、結局は嘘の厚化粧だから
王族云々をしても
それはやっぱり嘘の上塗り。

確かに切れ者だったかもしれないけれども
所詮匹夫。
上塗りしたって、いつかはばれるものね。
復讐がかなう時期はよかったけどね…

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2017年05月09日

Posted by ブクログ

孔子はペテン師、儒教は都合のいい主張を行き当たりばったりに繰り広げるでたらめ宗教、とにべもなく断言するのには驚きます。
儒教に関して読む初めての本がこれでいいのか少々悩むところではありますが(笑)。
これを読んでいる最中に、「論語がブーム」とかいう新聞の記事を見て苦笑してしまいましたよ。

おもしろいんだけど分かりにくいのは、結局儒教は国家の中枢に食い込んでいくわけですけど何がどうしてそこまでに至ることができたのか、という点。
そもそもどうして弟子がそんなに付いているのかも謎です。この本によると論語には色々と孔子の欲にまみれた浅ましい言動が書かれているらしく、そこを弟子に見咎められたりもしているようなのに。カリスマではあったということか?

孔子を貶めることに情熱を燃やす作者の強弁、と取れなくもないので、その部分に説得力があるとなおおもしろいのになぁ、と思います。

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2014年03月12日

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