【感想・ネタバレ】Linuxはいかにしてビジネスになったか : コミュニティ・アライアンス戦略のレビュー

あらすじ

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

コミュニティがもっている情報の「編集価値」を「経済価値」へと変換するメカニズムを解明し、情報ネットワーク経済社会における企業の新たな役割を提起する。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

Linuxの誕生から、コミュニティにおけるさまざまな経験を経て、どのようにしてビジネスになったかの経緯が細かく記されており、とても勉強になる。RedHatなどのディストリビューターがなぜLinuxをベースにしたビジネス展開ができるかがやっと分かった(キーワードはサービス)。

オープンソースという言葉は、実はマーケティングタームだということが興味深い。得てしてIT業界において、何か1つの流行が生まれるとき、それを先導するマーケッターがどこかに存在するという。Web2.0旋風を巻き起こしたのが、ティムオライリー氏の論文なく、梅田望夫氏の「ウェブ進化論」であったかのように。今エンタープライズ業界で話題になっているSaaS、SOA、エンタープライズ2.0のようなタームにも、そのような意図を持って市場に流布している可能性があることを意識しておかなければならない。

まったく未知の分野を知るときに、最前線のことをのべつくまなく知ることも大事だが、まずはそれらの分野がどのように歴史を作ってきたかを認識することのほうが大事だ。Linuxの最新ニュースを読んでも、前後関係や因果関係が読み取れず、ほとんど肥やしになっていなかったのだが、歴史を知ることで、ニュースをより深いレベルで理解できるようになる。歴史を知ることは、とても有効だ(後輩に教えてやろう。だけど結局は自分からつかみにいかなければ、身にはならないのだろうな)。

後半は、学術的要素が強かったので、今回は捨て。またヒマがあれば読む。松岡正剛のくだりとか。

0
2010年05月05日

「ビジネス・経済」ランキング