あらすじ
日本はいつの間に、こんなに貧しくなった?
ガチ中華の街・高田馬場で中国人経営者と留学生が立て続けに殺された。
警視庁捜査一課の仲村の目前に現れる意外な被疑者、隠されたその動機とは……
国際競争、経済格差、就活戦線、都市と地方--
BSE問題を扱った『震える牛』をはじめ、様々な社会問題に鋭く切り込んできた元経済記者の著者が映し出す、現代日本経済の影
【移民国家・ニホン×社会派ミステリー】
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
世相や時代の流れ・移り変わりを確りと舞台設定にした相場氏らしい1作。犯行動機に至る絶望が、デフレ下の失われた30年(35年ぐらいか)の負の連鎖が温床になっていると思うと、やりきれない思いになる。サイレントマジョリティ化している現在の若者の野望と諦念と焦燥がよく理解できる内容で勉強にもなった。
Posted by ブクログ
高田馬場で中国人経営者と留学生が立て続けに殺された。
中国人経営者の周りを捜査し、犯人の目星がつき逮捕に至ったものの、留学生殺害は女子大生が自首してきた。
警視庁捜査一課の仲村は、戸塚署の井上とともに女子大生の近辺を調べるのだが、自首、そして凶器の遺棄場所まで供述したのに、何故か動機を明かさず黙秘することに疑問を感じ、被害者側の情報も調べ尽くす。
そして見えてきたものは…。
就活で苦戦している同じ年齢の娘を持つ仲村と今どきの若者である井上とのコンビは、最初は上手くいかないだろうと思っていたが、ベテランの仲村がやる気を出させる言葉で上手くいく。
高田馬場の街並みの変化など実際のところはよくわからないが、富裕層だけでなく中間層の中国人の進出が増えてきてることに驚く。
以前TV番組でも有名大学の前で、中国人家族が大勢いて、子どもの受験のために来たのだと言っていたのをみたことがあった。
中国の情勢も知ることができたが、中国人が増えていくにつれ、街並みだけが変わるだけでなく、人の気持ちが変わっていくのはどうなのか…。
親元離れて、必死にバイトを掛け持ちして働き、自分の学費と生活費を稼ぎ、理想の職場に入ろうと頑張っていたのに…
自分よりもっと優秀な人はいて…優しさも思いやりもあって…
明確な理由もない、とは言えない。
やりきれなさや絶望感だろうか。
それとも敗北感。
Posted by ブクログ
高田馬場で殺された中国人の捜査にあたる仲村が、捜査にあたりながら父親としての苦悩も合間ってすごく考えさせられた。
相棒となった井上は今時の若者というか、扱いに困る感じだったけど、段々と2人の息があってくるのがよかったな。
中国人留学生と日本の苦学生、どちらも大変な苦労があると思うけど、切なさだけが残る。
Posted by ブクログ
捜査一課の敏腕刑事が中国人を殺してしまった、無言を貫き通す女子大学生を感落ちさせる。
「いくらなんでも、こんなことある?」と思う、そんな話。そうは言いつつ、次のページが気になり読み進め、あっという間に読み終えた。