【感想・ネタバレ】小指の先の天使のレビュー

あらすじ

仮想世界の動物園でキリンが鳩を食べたら、それは現実に住まう神の御業なのだろうか?あるいは、仮想世界で生涯を終えた者がいて、その魂はどこへ向かうのだろうか?人間の意識と神についての思索が、現実と仮想の間を往還する──二十年の歳月を費やした著者の原点にして到達点たる連作集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

神林長平、読むの数年ぶりですかね。
肉体を捨て仮想世界を選んだ人々と現実世界を選んだ人々が生きる世界で,様々な視点から人の意識について思索するSF連作集。
どの作品も好きですが,特に好みなのは「抱いて熱く」と「なんと清浄な街」。
「抱いて熱く」は,世界観提示のために冒頭に置いているのでしょうか。どんな世界が描かれるのかとなかなかわくわくさせてくれました。恋愛ものでもあります。
「なんと清浄な街」は登場人物の会話を通して思索を突き詰めていく感じが好きです。仮想現実に生きる人々の世界認識の話。
救いがあるのかないのか明言されなくとも,やさしい雰囲気のする読後感のよい話が多くて,神林作品でも好みの一冊となりました。

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2012年07月09日

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