あらすじ
建築家もランドスケープデザイナーも役割が問われる時代だが、教育現場の多くは旧態をひきずっている。この本には、時代の転換期に生きる、悩める学生たちへのメッセージがつまっている。設計のスキルを生かして、社会問題を解決するソーシャル・アーキテクトになろう!
[主な目次]
始めに 私たちは「ソーシャル・アーキテクト」 藤村龍至
第1講 建築家とコミュニティデザイナーの共通点とは
第2講 建築のノウハウを使って、コミュニケーションの設計にチャレンジしよう!
第3講 建築家はアーキテクチャについてもっと語ろう!
第4講 1人1人の価値をエデュケートしよう!
終わりに 建築的思考の可能性 山崎亮
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Posted by ブクログ
最近ちょっと注目している藤村龍至とコミュニティデザインでおなじみの山崎亮の対談なので、面白そうだと思って読んでみた。
ハードものを作らなくても、地域の課題を乗り越えていく手助けを仕事にしている山崎さんが、「つくる仕事」を知らないと「つくらない仕事」はできない、「つくらない」といってもフィジカルなものは作らないというだけで、クリエイティブという意味ではたくさん創っていると語っていたのが印象深かった。
また、「住民参加」のスキルは相当上がってきているのに、行政側の公共事業への参加の仕方が20世紀型。あたかも公共事業は全部行政ができるかのようにふるまってきた。行政が全部公共的な事業を抱えるというのはほとんど不可能なんなだから、住民にも支えてもらわなければいけない、というのは耳が痛いがその通りだと思う。もっと現場の担当者に裁量を与えて、臨機応変に対応すべきなんだと思うし、そういう方向に向かいつつあるが、長年しみ込んだ組織マインドはなかなか変わらないというのが実感。
それに、建築設計に携わった人は、いったん決めたことは後戻りしないということが染みついているから、住民のワークショップでも、ひとつひとつフィックスさせていって議論を積み重ねて結論を引き出すっていうのは、大事なこと。心しなければならない点だと感じた。
これまでの山崎さんや藤村さんの言っていることと重なっている部分も多々あり、とりわけ目新しい発言をしているわけではないが、それらを再確認するという意味でも面白い対談集でした。
Posted by ブクログ
【一:定義・これからのあり方】
アーキ・テクト→ものごとを統合していく仕事。
物質的に恵まれた今後の日本においては
隣人とのつながりを生むための方法を、ものをつくることに限らず創出していくことが必要。
【二:これまでの経緯】
【三:現在の方法】
話を拡散も収束もでき、かつ収束させるべきタイミングで話を固めて、決定を積み重ねていける能力が必要。
【四:これからの教育】
目的のために、手段を使う。
思考的ジャンプと技術力の両方が必要。
エデュケート→人々の中に本来ある価値を引き出す。