【感想・ネタバレ】圏外へのレビュー

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Posted by ブクログ 2015年04月02日

難物でした。
いつまでも終わらない夢の中を歩いているような感じ。
作家が自分の小説の中と現実を行きつ戻りつ(いや、戻っていないかも?)しながら、語る事の意味や、書く事の意味を探っている…お話。
言葉の遊びも多く、日本語ってすごいなと気づかされる。
揉みほぐしのエジンバラ先生のマシンガントークが、自分...続きを読む的にはツボでした。
…とはいえ…
あんまり理解できなかったので、またあとで再読したいと思います。
はい、「二度目」と言うのはそっけない、「ふたたび」読みたいですね。

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Posted by ブクログ 2014年06月14日

ついていくのが大変だったけど、こんな本今まで読んだことなかった。読み応え最高。

文章量もそれなりにあるにも関わらず、そんなこと感じさせられなかった。

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Posted by ブクログ 2017年11月19日

説明のしようがない作品w。

でもその世界観はさすがで、あらゆるものが魅力的。語る側と語られる側。

そして言葉のあやふやさというか、言葉を分解して考えるこの発想力。「雲を呑む」。たしか、架空とは「空に架かるモノ」つまり虹であり雲であるといったのも作者ではなかったか。

広辞苑の第7版が出るこのタイ...続きを読むミングで、これに巡り合ったのも縁なのかしら。

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Posted by ブクログ 2015年12月13日

 物語論を小説にした作品。物語をどう始めどう終わらせるか、人称はどうするか、登場人物たちはどこで生き、はたして生き続けるのかどうか、言葉が生み出す微妙なニュアンスをどう考えるか、などなど。カタリテである主人公の生み出す虚構が作家の現実と混ざりあいながら進む物語論はどう終結するのかが気になる、最後まで...続きを読む面白い作品だった。物語を生み出す作家という仕事の大変さを思い知ると同時に、そういった苦労を重ねたのちにできた小説を読める読者の幸せを改めて感じる。

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Posted by ブクログ 2014年09月23日

「ふたたび」の『圏外へ』
文庫本では初めましての『圏外へ』。
そうだ、そうだ、そうだったと確かめるような読書になった。
一度通っただけじゃ覚えられない道をもう一度確認しながら通るような。
そもそも一度で覚えられなかったのは、歩きながらきょろきょろし、通り過ぎた家のポストとかすれ違った人の髪型とか(す...続きを読むべて例えばの話)に意識を彷徨わせていたからで。
今回もそうだ、そうだ、そうだったと思い出すのはそういう本筋でない部分が多かったような気がする。
というより、この小説には本筋があるんだろうか?
全ての道が曲がりくねり、ある時はジェットコースターのようにアクロバティックな曲線を描き、道を覚えるどころか自分が歩いているのか運ばれているのか分からなくなる。
目的地なんて分かるわけもなく、頭は真っ白で目に映る景色に(景色を見せてくれる言葉に)時間を忘れて見入ることしか出来ない。
終着点はいつの間にか現れ、心の準備をする猶予も与えられずにぽつんと置いてけぼりにされていた。
でも何故か爽快。
さみしいのに、爽快な気分。
予想していたことではあったけど、まだまだ私は『圏外へ』の道を覚えてはいない。
だからまた「ふたたび」ならぬ「みたび」歩こうと思う。
きっと道なんて本当に覚えたいわけではなくて、ただもう一度(一度と言わず何度でも)歩きたいだけなのだろうけど。

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Posted by ブクログ 2014年02月19日

最初は、異次元に迷いこんだような感覚。そのうち、カタリテと一緒に、物語論とでもいうべき壮大な旅をしている気持ちになる。
カタリテに生み出されながら、カタリテを育て、ときにはその背中を押してくれる愛すべき物語の登場人物たち。そして、彼らが発する言葉たち。
どんなものにも「役割」と「詩」がある…円田さん...続きを読むのこの言葉は切なさと温かさと勇気に満ち、この作品を優しく包んでくれる。
とても魅力のある作品だった。

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Posted by ブクログ 2013年08月01日

現実のことなのかお話の中のことなのか、誰が誰なのか、どこの世界の話なんだか、何がなんだかわからなくなってくるのだけど、この方独特の文章がわたしは大好きで、その世界に浸かっているだけで幸せを感じるんだよねぇ。今回も、楽しかった。

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Posted by ブクログ 2013年07月21日

書いていてスゴク楽しかっただろうなぁ。この物語を書いているうちは、楽しくってしかたなかったろうなぁ。でもその反面、辛かったろうなぁ・・・と想像してしまいます。夢と現実と妄想が入り乱れ、創作に行き詰ると、登場人物たちが勝手気ままに語り出したり、語り手自身がいつの間にか表舞台に出てきてしまったり、ストー...続きを読むリーは激しく展開し、書きたいことが次々出てくるのに、作者自身それを書き記す手が追っつかなかったのではないでしょうか?場面転換や、人称、視点の変化が著しく、もしかすると、じれったさのあまり口述筆記してもらうことを考えたかもしれませんネ。しかしながら、意識的に多用した〝ひらかな〟表記や〝カタカナ〟表記、同音異義語があったりして、聞き書きは難しいだろうなぁ・・・などと、余計な心配までしてしまいました。それにしても、作品の中で音さんと円田さんに再びお会いできて、なんだか嬉しくなってしまいました。こうなるともう読んでる自分自身もつい混乱してしまい、作品に張り巡らされた幾重もの仕掛けに、現実と創作の境界をつい見失いそうになってしまうのでしたぁ。書くことの楽しさと喜び、そして苦しさが、ヒシヒシと伝わってくる物語でした。が、全体に漂う寂しく哀しい雰囲気は、小説を書くということが、人生を生きるという行為に似通っているからかもしれません。ひとは誰もが語り手であって、同時に誰かの語る物語の登場人物なのですネ。そして、物語はいつか必ず終わってしまうのですネ。

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Posted by ブクログ 2017年01月04日

雰囲気はとっても好きなんだけど、なんにせよもーちっと簡潔にならんのかいな?と思ってしまうせっかちな私です。がくり。
でも後半に行くに従ってペースアップしたかな。
雲呑屋いいよねぇ…。

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Posted by ブクログ 2015年01月07日

あっちへ行ったり
こっちへ行ったり

あの人だったり
この人だったり

不思議な書かれ方の小説です。

読んだ後には無性に『南』へ行きたくなるのと
思わず美味しい雲呑屋を探したくなります。

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Posted by ブクログ 2013年07月03日

始めての吉田さんの作品。
分厚かったので買うか迷ったけど、買ってよかった!
もしかしたら私が今行きているのも誰かの物語の中だったりして、と思わせられる内容。

個人的にはソボフルのあたりで少しだれてしまったかも。
その後の南へ行くところからはスイスイ読めた。

この人の作品をもっと読んでみたいと思っ...続きを読むた。

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Posted by ブクログ 2013年06月09日

 大スキな吉田篤弘さんの分厚い小説が出た♥とウキウキ読み始めたら、どうやら吉田さんが色々お疲れの頃の作品のようで、色々なことを試そう・考えようとしながら書いたかんじが伝わってきました。と、今こうやって私が考えたり書いたりしていることもおはなしなのかも。と、誰でも1回くらいは考えるのではないかな(?)...続きを読むということが繰り広げられているところが面白かったです。

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