あらすじ
元薬物研究員が勤務地の近くで肉と骨の姿で発見された。埼玉県警の槇畑は捜査を開始。だが会社は二ヶ月前に閉鎖され、社員も行方が知れない。同時に嬰児誘拐と、繁華街での日本刀による無差別殺人が起こった。真面目な研究員は何故、無惨な姿に成り果てたのか。それぞれの事件は?がりを見せながら、恐怖と驚愕のラストへなだれ込んでいく……。
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Posted by ブクログ
オーディブルにて。
惨殺死体の犯人、そして理由とは。
中山七里さんにしては珍しく、ホラー要素と後味の悪さがあった。
途中の九条の妹の話とか聞いてて苦しかったし、九条や主人公の最後含め後味は悪いけど、カラスとの攻防など先が気になる展開が多かった。
Posted by ブクログ
もう、すごい恐怖だった。
怖かった。
まさかのラスト。。。
えっ、そうなの?!!って。
大どんでん返しっていうより、えー???!!!って。
そして、今はカラスが恐怖です。
七里さんの小説は色々と読んでいるんだけど、後書きで知ったけどこれがスタートなの?
デビュー作より前にこれが書かれていたんだ。
もっと早くに読んでいれば良かった。
Posted by ブクログ
オーディブルにて
途中まではおもしろかったけれど、
vsカラスになってからはちょっとしんどかった。
クジョウさんがいなくなってしまったのがショック。
ほかの研究員は結局どうなったのかは分からないまま。
いくら凶暴化したカラスでも、
赤子を家から15分で連れ去れるもんかなぁ?
コテガワ刑事のひよっこ時代が見れたのは良かった。
Posted by ブクログ
槇畑と美里は助かったのだろうか。
ヒートに汚染され続ける野生生物が人間を襲い人間が人間を襲いおぞましいバッドエンドになってしまったのか。カラス捕まえるのは難しいし解毒剤が開発されることはなさそうだし。
・「人の心を支配する魔法、人を獣に変えてしまう魔法」
・「そう。桐生隆を殺害したのはヒートに汚染されたカラスどもだ」
・「ある雪の降る夜、男の子と女の子が森で道に迷っていると真っ白なお城がありました。二人は喜んで中に入って行きました。でも、それは魔女の棲む城だったのです……ってね」
・家族とか恋人なんて、ただそこにいるだけじゃなく、もうとっくに自分の一部になっている。それをなくしちゃうのよ。それが、どんなに辛くて、どんなに悔しいか、お巡りさん、分かる? そんな時、遺された者が考えるのはね、その犯人を自分で罰することよ
・そして一度加害者の立場に立った者は二度と被害者の側になろうとは思わなくなる
・「片眼なくしたくらいで何だ。両眼があったって役立たずの刑事なんざ山ほどいるぞ」
Posted by ブクログ
中山七里のデビュー2年前にコンテストに落選した作品ながら、評価が高かったためにデビュー後出版されたものだそう。これがデビュー前の作品とは!ヒポクラテスシリーズ、御子柴礼司シリーズ、カエル男シリーズなどでおなじみの埼玉県警の渡瀬警部、配属間もない古手川刑事、解剖医の光崎教授(名前だけ)が登場するが、渡瀬警部は、今の濃いキャラクターを思えば非常にマイルドで、終始違和感。
スタンバーグ社のやったことは悪魔の所業ともいうべきものだったけれど、戦時中人体実験を繰り返した七三一部隊などを思えば、俄かに現実めいたものになりゾッとする。それぞれに重い過去のトラウマを抱えた被害者の元研究員、主人公の刑事、そして捜査に参加する警視庁のエリート捜査官が、その所業に運命を狂わされることになり、なんとも陰鬱とした結末だった。続編的作品「ヒートアップ」ですっきりした結末が得られればいいのだけれど…。
Posted by ブクログ
「それなら僕だって魔女の末裔ですよ」そう語った桐生が惨殺される。あたかも中世の魔女狩りで八つ裂きにされたかのように。ミステリーだろうか、ホラーだろうか。
「高度な科学は魔法と区別がつかない」と語ったのは誰だったろうか。魔女の末裔は、「人の心を支配する魔法、人を獣に変えてしまう魔法」を使ったのだろうか。あるいは、「メガビタミン理論:薬品による肉体と精神の改造を求め、先端の製薬技術」を使ったのだろうか。
ときとして魔術は予想外の展開をもたらす。それが、「ヒートA」と「ヒートB」となる。理想のクスリと呼ばれていたハズなのに、…。自然界に挑戦するものは、科学者であろうと魔女であろうと、その限界を超えてはいけないのかもしれない。もし超えたとき、自然は我々の想像を超えた復讐をするのかもしれない、と。
Posted by ブクログ
カラスが人を殺す。
予想外でした。
薬怖い。
七里さんの本は殺され方が怖い。
終盤のカラスとのバトルが凄まじかった。
怖くて読むのがしんどいくらいだった。
Posted by ブクログ
渡瀬さんの3番目の妻になりたい女は私だ!!
渡瀬刑事が出演している作品を読み漁ってたどり着きましたが、カエル男シリーズから入ったのでちょっと戸惑い笑
これはバイオハザードやね!!!!!!!!!!
Posted by ブクログ
登場人物がそれぞれ抱えるものがあり、それに囚われながらも自分の正義を果たそうとする。中山七里さんの小説は、そういったキャラクターの背景が詳細で引き込まれます。
犯人にいまいち納得いかないです
Posted by ブクログ
やはり中山七里さんの作品は面白い。戦時が起きると儲けが出る仕組みに目を背けてはいけませんね。製薬会社ってある意味なんでもできてしまうようで、、、怖いです。
自分は刑事ではないけど、槇畑刑事の言葉が刺さりました。
「貴様になら救えたかも知れないのに。貴様にしか救えなかったかも知れないのに。貴様はただ怯えて遠くから眺めていただけではないか。我が身可愛さゆえに。果たすべき責任の重さゆえに。失くしたものは戻らない。やり直すこともできはしない。しかし、同じ過ちを繰り返さないことはできるはずだ。そして、あの日喪失した貴様の正義を取り戻すことも。これが最後のチャンスだ。今一度、立ち上がれ。いや。何度でも立ち上がれ。」
Posted by ブクログ
『さよならドビュッシー』で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞するニ年前に、同賞で最終選考に残った作品です。
幾らか加筆訂正されているとはいえ、一気に読ませる筆力の高さは、既にこの頃からだったのですね。
流石という他ありません。
ミステリでありながらホラーの雰囲気を纏った作品世界は終始不気味で、読み進めるごとに緊張感が増し、不安感を煽られます。
更に、登場人物たちが抱える辛い過去の描写が、重苦しさや救いのなさを感じさせ、なんともやるせない気持ちになりました。
物語の終わりと共に、不穏な何かが始まることを予見させる結末も印象的で、その後がとても気になります。
『連続殺人鬼カエル男』で活躍した、渡瀬、古手川両刑事が脇役ながらも登場するので、そちらを読まれた方なら更に楽しめるのではないでしょうか。