あらすじ
生きることに無器用なひとなのね、それが私にはいとしかった――葉月さんは亡くなる前、娘の弥生と幼なじみの僕に話してくれた。かつて別れた恋人のことを。弥生はその男の向かいの部屋に住み、彼の講義を聴きに短大に通った。「お父さん」と、一度も告げられずに。卒業式の日、僕は弥生の帰りを待つ――。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
「卒業」という映画とのコラボレーションで、その映画のサイドストーリーらしいけど、これだけでも十分独立して読める。
短いのですぐに読み終わる。
短大卒業を迎える弥生と、亡き母である葉月さんのお話。
弥生の幼馴染の青年の視点。
Posted by ブクログ
恋愛ものは苦手だけど村山由佳ってどんな作家?って気になり、一番薄いこの本を手に取りましたが面白かったです。
このページ数でここまで引き込まれるとは思いませんでした。
Posted by ブクログ
サクッと読める小説だ。
心に染みるフレーズがあった。
P54 思ったことをなかなか口にしてくれないのは、言葉にするとこぼれてしまうものがたくさんあるってことを、よく知っているからなんだな、ってね。
P67 誰かに何か、大事なことを伝えるときはね。心の底からよーく考えてからにしなさい。それは、私があのひとから教わったこと。言葉にしたとたんに終わっちゃうってこと、世の中にはいっぱいあるから。
言葉のもつ威力って強いな。
Posted by ブクログ
不器用な生き方。
自分が変われるチャンスになればいいのかな。
内容(「BOOK」データベースより)
生きることに無器用なひとなのね。それが私にはいとしかった―葉月さんは亡くなる前、娘の弥生と幼なじみの僕に話してくれた。かつて別れた恋人のことを。弥生はその男の向かいの部屋に住み、彼の講義を聴きに短大に通った。「お父さん」と、一度も告げられずに。卒業式の日、僕は弥生の帰りを待つ―。
Posted by ブクログ
徹と弥生は幼なじみ。21歳と20歳。友達以上恋人未満。
どちらも複雑な家庭で、徹の母は小さい頃出て行き、弥生の父は誰かよくわからない。
弥生の母、葉月さんは2年ほど前に亡くなり、短大の寮に入っていた弥生は卒業して今日、実家に帰る。
徹は弥生を迎えに来て、水族館で待っている。
過去の色々なことを思い出している徹。
こういう感じの短編でした……
ビックリしたのは本の三分の一から四分の一くらいが後書きだったことでしょうかσ(^_^;
本編は30分ほどで読み終わってしまいました、肩透かし……。
そしてやはり本編も肩透かしな感じでした。
切ない系のお話かもしれないけれど……うーん、あまり強烈な感じでもないです。
全体的にとても綺麗だけれども、弱いというか、ほんの日常の1ページに収まってしまいそう。
弥生の「先生」との交流などももっとかかれていたら違うかなあ、とは思うけれど……。
もっとも短編?なので これぐらいが書き込める限界なのかもしれませんね。
ちょっと物足りないかなあ。