あらすじ
家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。10年が経ち、結婚を控えた麻美子を不幸が襲う。婚約者が死体で発見され、弟が容疑者として逮捕されたのだ。姉弟の直面した危機に、隠された父の驚くべき真実が明かされてゆく。完璧なミステリー仕立ての中に、人と人との強い絆を描く感動作!
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Posted by ブクログ
お父さんに会えると思って
読んでいたから悲しかった。
身代わりの焼身自殺とか
しんどすぎるよ。
でも50歳までの手紙を用意するなんて
愛情は確かにあったんだろうな。
でもその愛情があるのなら生活が苦しくても
家族4人で一緒にいて欲しかったよ。
Posted by ブクログ
自分で手に取って初めて買った小説
元々あまり小説は読まないタチだったので、文だけで映画みたいな感情を得られるんだと感動した
2人の主人公の話を交え、繋がっていくところ、登場人物の相関図、面白いなて思った
まあ少し考えが甘いような気もするが
最後の手紙は涙無しでは読めなかった
Posted by ブクログ
文体もストーリーもキャラクターも全てが古風で入り込みにくいけど、最後の手紙の赤とんぼのところなんか日本的な雰囲気が素敵だなぁと思ったり。憶測とか偶然だけで話が都合よく繋がっていくことにちょっと違和感はある。
Posted by ブクログ
初版が2006年ということもあってか時代の違いは感じたが、麻美子と圭一の話がテンポ良く交代して複数の事件が徐々に交わっていく展開は面白かった。
あとやたら天気のことを教えてくれる。なぜ。
婚約者の事件に対する麻美子の推理がそのまま正解なことには驚いたし、父親の死の真相も「胃癌は助かる確率が高いのだ」を読んで無常だと思った。(しかも胃癌疑いの病名がついたのみで精査していない)(が、この時代の中年男性は病院受診を避けることが多いとも聞いたことがある)
幸福であることと裕福であることは違うと語る手紙を父親はどんな気持ちで書いたんだろう。父親がとった行動はその発言に則ってはいないんじゃないか。だからこそなのか。
思うところはあっても、父親が子どもの50歳の誕生日分まで手紙を書き終えていたことと、その内容は胸にくるものがあった。
正解の道を選んでいないことは振り返ったときにしか気付けないものなのかもしれない。極端な道を選ぶ前に大事なひとには相談するべきなのだろう。