あらすじ
戦国末期。天下を手中にしようとしていた徳川家康は、大坂城に配下の者を忍び込ませた。一方、真田大助は、父・幸村より、落城の際には秀頼を連れ出し落ち延びよ、という密命を受ける。目指すは薩摩、島津家の元。燃えさかる大坂城を脱出した一行は西へ――。誰が味方で誰が敵なのか? 行く手には、想像を絶する謀略が待ち受けていた! 迫真の傑作時代ミステリー!(『落ちた花は西へ奔れ』改題)
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Posted by ブクログ
推理小説を読んでいる様な面白さ!さすが岡田秀文さんです。
『秀頼、西へ』は改題で元タイトルは『落ちた花は西へ奔れ』。
タイトルに秀頼の名前が入ってますが、主人公は真田大助。でも秀頼好きのひとにも
充分楽しめる内容かと!
この小説はあんまりネタばれというか、ストーリを書きたくない感じです。
なんという感想放棄!
真田親子(信繁大助)や秀頼、大野治長や淀君好きな方にどきどきはらはらしながら読み進めていただきたい感じ!
秀頼がもー・・・深窓の佳人(本来は女性に使う言葉ですが、この言葉がしっくりくるなあと思ったので使わせてください!すみません!)という言葉がぴったりで・・・人のよさそうな子でね・・・ぐっときました。落城後のちらほらみせる隠れていたカリスマ性というか魅力がたまらんよね。気は優しくて力持ち!一人称が「予」なのもツボでした。好き!
一番ぐっときたのは淀君・・・人生で三度も落城を経験して、最初は父親を、二度目は義父と母親を、三度目は自分自身を・・・というのはかなり壮絶な人生ですよね。そりゃ落城がトラウマになるよ・・・。
最期の独白はこのひとの芯の強さを垣間見た気がして、すごく切なかった。
治長もそうですが、このひとはこのひとなりに豊臣家を守ろうとして必死だったんじゃないかと思います。
悪役側の徳川家は家康や正純が輝いていました!ふたりとも頭良すぎ!
徳川家は善悪どっちになっても格好良いというか独特の重みがあるのでずるい!どっちでも凄くいいんだもの!笑
片桐さんが暗黒面に堕ちて行く様もどきどきいたしました。
ストーリー展開も、オリジナルキャラもすごく生き生きとして面白かったです!おなかいっぱい!!