あらすじ
王女エヴェリーナは孤独だった。継母たちからは冷たく扱われ、この国では醜いとされる自分の容姿も疎ましくてならない。彼女を慰めてくれるのは、植物たちだけだ。ある日、国同士の争いに敗れ、エヴェリーナは捕虜として敵国の城へ連れていかれてしまう。そこで待っていたのは、王太子ラレンツォ。エヴェリーナを強引に花嫁にすると言い出したラレンツォだが、彼には知られざる過去があるようで…。
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Posted by ブクログ
女性の美って、お国柄によって違うんだなってのがまず最初にあって、スフォラーテ王国だと、私は美人になるなあ・・・なんて(^.^)
兄の囮として、隣国の王太子ラレンツォに囚われた王女エヴェリーナ。ラレンツォが部下達の前でエヴェリーナにちょっかいかけたのは、え!って感じになりましたが、そのあとは、読み進むに連れておもしろくなりました。
エヴェリーナの植物と会話したり、使役したりする能力もちゃんと最後に生かされていましたし、ラレンツォがエヴェリーナに惹かれる理由とか、いじわるしちゃう理由もなんとなく分かる感じがします。
(元の性格があれだったら、自分はずっと覚えていたのに、「あなた、誰?」って感じになられたら、ムキーってなるんでしょうね。)
エヴェリーナも単なるお姫様じゃなく、国のことを考えられるお姫様で、エヴェリーナと兄王のアルダーノの関係を疑って、冷たくなってしまったラレンツォに対しても、妻としてはちゃんとしようと考えていたりするのは、切ないなぁって思います。
あと兄王がまだ平常心を保てる人でよかったです。これで兄アルダーノがエヴェリーナの気持ちを考えずに、自分の我を通す人だったら、別の話になっちゃいそうですけど、最終的にはちゃんと妹の幸せを考えられる人だったってのもハッピーエンドにつながったと思います。