【感想・ネタバレ】ファイア・ドーム 下のレビュー

あらすじ

お前の家は、人殺しだ。

真実を知っても、人は忘れていく。

25年前の夏、この町には炎が降り注いだ。百貨店受付嬢誘拐殺人事件という、身近で突然起こった全国レベルのニュースを、誰もがいつまでも終わらせたくなかった。傷ついた人をさらに傷つけてしまった土地に、事件の火の粉は、まだ残っている。夏の日、写生遠足の帰りに姿を消した少年は無事に帰ってくるのか? 25年前の事件には、「まだ明かされていない」事実が本当にあるのか?

「病気なんかで、死ねると思うな」――本文より

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

怖い、でもどうなるの?その思いで読み進め、更なる秘密が目の前に突きつけられた時、深い悲しみと村社会の怖さが加速していった。
現実に起きたドキュメンタリーの内部を見るような生々しい感覚が最後まで残った。
光が差し込むような部分があった事が何よりも救い。
これは、ページ数を凌駕する作品で間違いない。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

発売前の評判から期待していましたが、それを遥かに凌駕する凄まじい作品でした。発売日の金曜日、閉店間際の本屋に駆け込んでゲットし、土日の2日間、夢中で一気読みしてしまいました。

本作は単なるミステリの枠には全くとどまりません。無責任で軽薄な噂により、誰もが無自覚な加害者になり得るという恐怖――これはフィクションでありながら、まさに今私たちの現実世界で起きていることであり、決して他人事とは思えない切実さを感じます。

読中、頭をよぎったのは2019年に山梨県で起きた女児行方不明事件です。我が子を失うという想像を絶する悲しみの中にあるご家族に対し、SNS上では「家族が怪しい」「お金目的では」といった無責任な誹謗中傷や、捜索ボランティアとの摩擦など、耐え難い心労がさらに追い打ちをかけ、のちに訴訟問題にまで発展しました。本作の執筆時期と重なるように、現実でこのようなことが起きているという事実があり、本当に恐ろしくて鳥肌が止まりませんでした。

読み進めるうちに、作家という「言葉を扱う職業」としての責任の重さを、著者自身から静かに、しかし強く問いかけられているような感覚になります。SNS全盛期の現代において、私たちが発する一言の重さを改めて考えさせられる、全人類が読むべき傑作だと思います。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

上下巻ともページを捲る手が重くなってしまう事がありました。
特に美冬先生の部分はもうこれ以上はやめてくれ!と思いながら読みました…

「夏が終わった」の文で涙が出ました。

噂ってなんだろう…
容易に加害者にもなり、終わればそんな事もあったねで全部なかった事になる。
私達がその中心にいる事も知らず、傷ついている人も知らずに終わると思うとゾッとする。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

やっと刊行されました。この開放感と高揚。書店で働き早くみんなに読んで欲しいとこれほどまで思った作品はないです。
私達は日頃、無意識に気になったSNSやニュースを選び、俯瞰的に悪気なく言葉を放っている。
大きな事件ほど話が通じる相手が多いから被害者や遺族の気持ちを知ったかぶりに同情しあったりして無責任に噂が生まれていくのかもしれません。

胸がギュッと苦しく重く、祈りながら読むこの感覚がたまりません。登場人物の心理描写が丁寧に繰り広げられていく圧巻のストーリーです。

これだから読書はやめられないんだ。
是非ともご堪能あれ。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

没入感がものすごく、灼けつくような夏の暑さや、狭い町の息詰まるような雰囲気をありありと感じることができた。

「噂ってなんだろう」。
何度も繰り返し出てきたフレーズ。
誰も「当事者」の自覚がないまま、口の端にのぼり、広まり、訂正もされない。
そんな「噂」というものの無責任さと暴力性をまざまざと感じた

『朝が来る』を読んだときも鮮烈に思った記憶があるが、辻村深月が子どもに向ける眼差しがとても好きだなと思った。登場人物の大人たちを通して、子どもには幸せでいてほしいという願いが感じられる作品だった。

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

読み終わった今、万感の思い。
下巻もぐっ、と本の登場人物が感じた胸の痛みや苦しみにやられそうになる瞬間があった。
大人である以上考えるべき答えなき問題が詰まった本。人の痛みにフォーカスされつつも簡単に人が傷つけられる社会である今読まれるべき本。

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

寝食を忘れて本を読む、ということをはじめて体験した。
読みやすい文章でありながら、人間の深いところに迫った内容で、泣きながら読み、怒りに震えながら読み、苦しくて胸を押さえながら、己の言動を顧みながら読んだ。
本格ミステリー、社会派小説、人間ドラマの全てが揃った傑作。
いつの時代にも、その時、読まれるべき本というのがきっとある。
これが、その本だと思う。

噂で燃え盛った世間を表すファイアドーム
真相が明らかになる場面で、正しさや真実の世界を表すスノードーム
そして、最後の未来への希望が見える光のドーム…
素晴らしいラストに救われる思いだった。

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2026年06月05日

Posted by ブクログ

 Xのキャンペーンに当選し、一足早くプルーフ版を読む機会を得た。感謝しかない。

 誇張無しに怒涛の下巻。読者に他人事と思わせない没入感。伏線が嵌る驚きと快感。やるせない真実。そして、希望の光が降り注ぐこれ以上は考えられない結末。⋯全てを受け止めるために膨大なエネルギーが要った。

 人の口に戸は立てられない。誰もが(当事者という自覚の無い)当事者になる可能性がある。罪の意識が無いということの大いなる罪に震えた。だからこそ振り回されてはいけない。噂について想像を膨らませるより、その噂の的も私たちと同じ生身の人間なのだということにこそ、想像を膨らませないといけない。もう痛みを生まないために⋯

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

発売前なので詳細は明記しませんが…
よかった…!!!!!!ものすごく!!!!!
事件の隠された真相があるのかというミステリー要素も非常にしっかりありながらも「噂」を中心にしたそこに巻き込まれる人たちの人生についてが読んでいて心にきます。
涙出ました。
人はどうして勝手に想像してしまうんだろうとこの話を読んでる間は想像力を恨みたくなるような、でもそんな所に自分もワクワクして飛び込んでしまってるドキドキとハラハラがどんどん膨らんでいきます。
何を信じたらいいのか。

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2026年05月26日

Posted by ブクログ

誘拐事件を発端に25年時を経てつながるもうひとつの関連性のある行方不明にミステリーの意外性を感じ読む手が止まりませんでした。美冬の心の動き読んでいて悲しいやら応援したいやら見事なストーリー展開に拍手喝采です。紆余曲折ありラストの穏やかな終わり方長く読みつがれること間違い無しです。あなたもぜひこの大長編傑作ミステリーを読んで驚愕して下さい。

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2026年05月07日

Posted by ブクログ

2026年44冊目
率直な感想を。
下巻の冒頭から事件は一気に動き出し、緊張感かなりあります。
一方で、中心的役割となっている「噂」の恐ろしさ、無責任さなどに触れる点が、幾分多過ぎるように感じました。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

無責任だなと思った。他人の人生を噂話にして話題になるところだけ知ったかぶりして、そのくせ当事者の意識はないのが。大嫌いよ、世界と繋がりたいなら自分でやりなさいよ。

人と繋がりたいなら自分でやりなよ。他人の不幸で主張しないでよ気持ち悪い、という人々が沢山出てきてとても辛かった。それがスタンダードな人間として描かれてるのが、、何と言うかあるんだろうと分かってるのに実感はなかったからキツかった。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

ストーリー、メッセージ性、それぞれが際立った物語。特に下巻からの展開は二転三転で一気読み。終盤はなんだか胸がいっぱいになりました。

噂や思い込みで分かったように物を語ってしまうことの問題点や恐ろしさは、昨今散々語られているところだけど、ここまで実感できる物語はないと思う。人間の社会性の高さゆえの一種のホラーを感じます。
情報をどう受け止めて、どう発信するか、個人として強く考える機会になった。読んで良かった一冊です。





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2026年06月06日

Posted by ブクログ

とんでもない作品でした。まさに一気読みです。続きが気になってしょうがないので読む手を止めようがありません。
人々の勝手な憶測やわかりやすいストーリーがまことしやかに噂され、拡がり続けることの怖さ。それを誰もが当事者だと思っていない無責任さ。身につまされる思いです。
美冬が光汰朗の家に初めて訪れた場面、鳥肌と涙が止まりませんでした。悔しさと悲しさと怖さがないまぜになって感情を揺さぶりました。

どっぷりとこの世界に呑み込まれてしまいました。涙無しでは読めません。とてもおもしろいです。しかし同時に心が痛くなる作品です。SNSで誰もが気軽に発言できる時代の私たち。ぜひ多くの人に読んでみてほしいと思います。

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2026年06月05日

Posted by ブクログ

プルーフを拝読しました
真実よりも都合の良い物語はよく燃える。噂という火の粉が降り注ぎ、時を経てもそれは燻り続けた。ハラハラする上巻の終わりに、すかさず下巻を手に取る。全てが著者からの問いかけに思えた。あなたは何を信じますかと

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2026年05月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

奥野小学校、という廃校になった小学校でタツミは個別授業をしていた。タツミに見つかった速斗と一樹は校舎に逃げ込む。校舎内で監禁された光汰郎を発見する!(辻村深月と言ったら校舎…)
駆けつけた透真がタツミを追い払い、光汰郎は救助される。

透真の25周年記事が載る。根も葉もない噂について。

タツミは児童虐待は黙秘し、監禁は否認している。簡易トイレの銘柄も、タツミの家から押収されたものとは異なった。

光汰郎は監禁したのは美冬の師である引退図工教師の本間先生が犯人と言う。轢き逃げされた田村晋也くんの担任だった本間は、25年前の轢き逃げの犯人は、誘拐で殺された光汰郎の叔母だと信じていた。本間は逃亡していたが近所の山で光汰郎の祖父に見つかり自首。

25年前の犯人の久我は、まだ話していない真実があると言い、久我の2人の息子が被害者家族に会う。
そこで、轢き逃げ犯も久我だったと久我の言を伝える。

久我の証言は、晋也を轢いた後、毛布に包んで廃業寸前の自身の印刷所に放置して死んだと思った。翌日、紗英を誘拐して印刷所に置くと、なんと生きてた晋也を紗英が励ましていた。そこに久我が現れると、この子を助けて!と大声で叫んだので首を絞めて殺害しダムに沈める。子供は自分の子供と年齢が近く殺せなかったが戻ったら死んでたので、轢いた場所に捨てた。
秘密の暴露として晋也のランドセルを埋めた場所を言った。

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2026年06月07日

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