あらすじ
「だけど必ず、いつか、誰かだけが特別になる。……その人しか、見えなくなる……」 草ヶ部の告白から数週間後、SL会と峰は西京路に旅行に来ていた。にぎやかに西京路観光を楽しむ灰堂、菜花、草ヶ部、空上、峰だったが、時折、灰堂をめぐり、火花を散らす状況が増えていく。そんな中、うつむいている、ひとりの少女のことが、灰堂は気にかかっていた……。そして、灰堂は忘れていた過去の記憶をも思い出す。「……俺の昔のあだ名が、あーくんなんだよ」 人間嫌いだった灰堂は、SL会による出会いで、何を学び、何を選ぶのか!? 青春ラブコメ四重奏第3弾! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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Posted by ブクログ
ハーレム展開からどう落ち着くのかと思ったら、これは理想の締め方に近い。主人公・灰堂は私のイチオシヒロイン心月ちゃんと結ばれ、SL会も継続する。
カラー口絵より2人がくっつくのが分かり安心して読み始めたが、地の文から灰堂が心月を想っていることが自然と伝わってきた。他のヒロインからアプローチを受けているのに、灰堂が気にしているのは心月なんだもの。はじめに登場したヒロインだからとかそんな理由でなく、言葉で「~なところが好き」「~という出来事をきっかけに好きになった」と説明するのでもなく、物語の中で自然に感情が滲み出る。灰堂が心月を憎からず思っていることが3巻の旅行で非常に伝わってきた。これは作者の才能だと思う。
3巻でシリーズ完結したのは残念だけど、だらだら続くよりはよっぽど良い。他ヒロインのスピンオフ短編集を読みたい。あとがきで筆者自身が言うように、現実にこんな出来事があったら同好会は崩壊していると思う。心月ちゃんも心穏やかじゃいられなくてやっていけないと思うんだ。だがそこはフィクションだから!
灰堂のことを想ってくれる先生がいて良かった。この学園に入って良かったね、灰堂。
呆気なく終わった
前の巻まではハーレム主人公でありながら、人に対し距離は置いているものの やるべき事は行おうとの意思を持った少年として好感を覚えていました。最終的にどう締め括るか気になっていたけど、意外性もなく終わってしまう。