あらすじ
ある日、12歳の少女セプテンバーの前に、空飛ぶヒョウにのったおじさんが現われました。「わしは〈緑の風〉という風の精じゃ。妖精国に行ってみたいとは思わんかね」退屈な毎日にうんざりしていたセプテンバーは、迷わず誘いに飛びつきます。不思議な門をくぐり抜け、妖精国へと入った少女は、魔女の姉妹や人間狼、智竜(ワイブラリー)や付喪神(つくもがみ)と出会って、思いもかけぬ冒険を!? ローカス賞に輝く21世紀版『不思議の国のアリス』登場。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
とにかく、素晴らしいイマジネーションで描写される不思議な妖精国の様子が秀逸で、お気に入りです。辛い冒険を、それでも勇敢に乗り越えていくセプテンバーが、とにかく愛おしいです。想像以上にあたたかく、想像力を掻き立てられる一冊で、そういう意味でも、この妖精国、あるいはこの本には、本当に妖精が宿っているのではないかなと思わされました。 児童書テイストの素敵な本でありお話。妖精国を訪れる人間は、「取り換え子」「さらわれ子」「迷い子」と三種類に分類され、それぞれに課せられた意外なルールも印象的でした。
Posted by ブクログ
ジャケ買い。帯に21世紀の不思議の国のアリスとあって、期待。
あまり合わなかった。いろいろ好みなモチーフ(ワイブラリーのエーエルや石鹸のゴーレム、布でできた森など)はでてくるのだけれど、どのシーンもいまいち情景を心に描けなくて入り込めなかった。
あと、付喪神は個人的には頂けない…。世界観が崩壊してしまう。日本人でなければ、違和感ないのかも。
(日本人のつくるRPGだってギリシャ神話も北欧神話も日本の妖怪もごっちゃ煮なのであまり言えない)
ただ、後半の侯爵のくだりはとても面白くて、一気に読めた。いつも思うけどファンタジーは毒がある部分が面白い。続編でているので、読むものがなかったら読むかもしれない。