【感想・ネタバレ】存在のすべてをのレビュー

あらすじ

平成3年、神奈川県で発生した2児同時誘拐事件から30年。
当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「現在」を知る。
未解決のまま異様な展開をたどった事件の真実を追ってきた刑事たちの求めから、門田は再び30年前の事件と向き合うのだった。
そして取材を重ねていくなか、ある写実画家の存在が浮かび上がる――。

第9回渡辺淳一文学賞受賞、2024年度本屋大賞第3位、
「本の雑誌」が選ぶ2023年度ベスト10第1位!
質感なき時代に「実」を見つめる著者渾身の長編小説が遂に文庫化。2027年映画化決定!!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2回泣きました。
大学受かった絵を描いてプレゼントする場面と最後。
何回も読み返したい素晴らしい小説。
映画も観に行こうと思います。
犯罪だと思われたことが犯罪ではなくただの愛!
今まで読んだ中でも1.2を争うくらい好きな話。

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2026年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

亮と貴彦・優美の別れは、泣いてしまった。
特に優美が亮と生きる中で、血の繋がりとか関係なく、大切に愛情深く育てる姿が描かれていたからこそ、つらかった。

結局、優美と貴彦は、亮と別れたあとは辛い日々を送っていたようで。優美はまだ最後に亮といることがわかって嬉しかったけど、貴彦に関しては行方知らず。

かといって、亮を数年間育てたことが過ちだったかというときっとそんなことはない。
亮はあの二人が危険を冒してでも大切に育ててくれたことを糧に、画家としても人間としても素晴らしいひととなった。

いつかまた、貴彦も含めて3人で暮らせる日を願わずにはいられない。

いくつか疑問に思ってること。
亮の母の瞳は、実は亮を愛しているのに、うまく向き合うことができず、亮をより良い環境に送り込むために誘拐事件を企てた?
手紙を大事に持っているあたりが謎だった。

そして雅彦たちにあんな壮大な誘拐事件を考えられる力量があったのか?ここが少し腑に落ちない。

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2026年08月28日

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ネタバレ

抗えない運命の中で、今を懸命に暮らす。そこに希望はあるかもしれないし無いかもしれない。1人の男の子を預かった夫婦。人生の歯車が大きく狂ったが、悪いことだらけではなかった。そして、その男の子も。虐待と犯罪のダークな部分に優しさに包まれた光があるそんな小説だった。子供の純情な心に感動したし、実子のように育てた子に近い将来必ず来る別れが苦しかった。体裁とか自己満とかそんなの関係なく心からの優しさがどれほど大事で、そして人を結ぶのか学んだ。

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2026年08月27日

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ネタバレ

犯人が捕まらないまま時効となった、同時誘拐事件の謎を追う物語。
空白の3年の真実を知った時、切なすぎて涙が止まりませんでした。

「、、、わざわざいったり触ったりしなくても、なんでも自分の思い通りになると勘違いする人が増えると思うんだ。だからこそ『存在』が大事なんだ。世界から『存在』が失われていくとき、必ず写実の絵が求められる。それは絵の話だけじゃなくて、考え方、生き方の問題だから」
色んな情報が溢れる時代になって、自分が見た事実、肌で感じたこと、一次情報の大切さが込められた言葉に感じました。。色んな情報がある中で本質、真実を見極められる力。「存在」を見抜く力が大切なんだと、真実を突き詰めた門田の様子や新聞の情報などではなく直接生みの親を見に行って亮を育てると決心した野本からも感じました。
読んでよかったです。

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2026年08月24日

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これは、面白い。30年前の未解決誘拐事件を発端に、重厚な社会派ミステリーで、当時関わった人物の詳しい描写や、終焉に向けて、だんだんとストーリーが明かされていく展開に興奮し目が離せなかった。厚い本なので時間をかけて読んだが、読後感が最高に良かった。
マスコミ、警察、画家、家族それぞれの思惑が交差し、登場人物に感情移入させられる。
社会派ミステリーのお手本。褒めすぎか(笑)。それほど自分は好きだった。
来年映画化されるそうだが、誰がどの人物を演じるかとか、とても楽しみだ。

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2026年08月23日

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骨太かつ重厚に織りなされた長編で550ページ超を一気に読んだ。塩田武士は本当にうまいなと思う。過去の事件の描写をプロローグにするのは塩田スタイルなんだけど、今回もそこから物語は始まり、誘拐事件を皮切りに、捜査員、新聞記者とミステリとして物語は展開していく。点と点が繋がっていきそれが線になり、立体的になっていく展開に引き込まれる。

この話は「八日目の蝉」や「流浪の月」を思い出させられるようなテーマなんだけど、当事者が語ると言うスタイルではなく、周囲の人間が断片から復元していくと言うスタイルで、そこに新聞記者を使っているのが塩田武士らしい。既視感を覚えるようなテーマなのに新鮮な面白さを作り出していた。

ミステリでありながら高校生の淡い恋や血の繋がりを超えた親子の愛情が描かれていてどちらも心を動かしてくる。特に仮初のはずの親子関係が血縁や時間を超えた何かを結ぶあたりの描写には泣かされた。その他に俺が好きだったのは2つの成人男性同士の友情が描かれていて、それは新聞記者の主人公と刑事、画家と画商なんだけど、この人間関係もすごく良かった。重厚だって言ったのはそのように幾重もの人間関係が丹念に描かれているところだと思う。

それと俺が好ましいと思うのは、塩田武士は舞台装置としてだけそう設定された人物を極力排除しようとしているのではないかと言うところ。これはどういうことかと言うと、悲劇を描くための悪事を起こすためだけの悪人だったり、悲しみを引き起こすために死ぬためだけに出てくる病人だったり、そういう人物のこと。ともすればネグレクトをしていた誘拐された少年の母はこうなりそうなところを、塩田はページを割いて少しでも彼女の人物像を描こうとしている。その丹念さがすごく好ましい。

なぜかガンプラが出てくるのもガンプラを通ってきた身としてはニヤリとさせられて、これは取材の産物なのか塩田の個人的な趣味なのかは気になるところ。それと、物語の展開にはそりゃちょっと都合良すぎないか?っていうものが2つくらいあったんだけど、まあそれを無視させる以上に物語に力がありそこまで気にならなかった。ひとつ希望を言うとするなら、俺としては500ページ以上かけて描いてきた登場人物たちがどうなったのかをエピローグでしっかりと描写してもらうのが好みで、そこは少し物足りなかった。とは言え読み終わった直後のいまはこの物語の余韻にもう少し浸っていたい。とても面白かった。

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2026年08月22日

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新聞記者、刑事、そして写実画家という職業を通して、生きる意味を考えさせられる。感動したけど、中途半端な恋愛要素と最後のどんでん返し的オチは要らなかったんじゃないかなぁ…

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2026年08月22日

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ネタバレ

30年前に誘拐された過去をもつ
一人の少年を軸に展開される物語

里穂の最後の言葉が好きだったな
好きな人と結ばれることこそが大切じゃないよなって思えて

なんか、社会派ミステリの様相をしながら
途中凪良ゆう読んでるのかと思っちゃった

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2026年08月20日

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30年前の2児同時誘拐事件の謎を追う社会派ミステリー。
長編ですが徐々に伏線が回収されるので、先が気になって一気読みでした。
写実画や景色の描写も丁寧で読み応えがあり、読み終わってもしばらく余韻が残る絶妙な結末。
今のところ今年一番かも。

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2026年08月11日

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未解決に終わる誘拐事件から始まる30年。3年後に祖父母の下に戻る被害児。空白の時間を追い続ける元刑事、新聞記者。
壮大な流れの中で展開される人間ドラマ。
本書のテーマでもある写実絵画。「存在」に対する哲学、筆者自身の作品にある実在感につながっているのだろう。

ずっしりと重くでも明るい読後感。

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2026年07月25日

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ネタバレ

誘拐事件を主軸に展開される、よく練られたストーリー、30年の間社会情勢を織り交ぜ、最初は犯人を追う刑事目線から、誘拐に巻き込まれた一種共犯者とも言える追われる側目線に変わり、終盤でその人生が劇的に交差する。写実画の芸術性がストーリーと程よく絡むうまさ。
後半での育ての親との別れは涙なしでは読めません。作者の実在の犯罪による「罪の声」を想起するがこちらは完全にフィクションであり、その分自由に描かれている印象です。
他の作品も気になります。

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2026年07月24日

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前半は、未解決誘拐事件の真相を追う警察と新聞記者の執念を描いた刑事ドラマだったが、途中から被害者の同級生を主人公とし、別軸でストーリーが進行し、 後半では事件の真相が当事者目線からのヒューマンドラマとして心動かす。
登場人物が多くお話がポンポン飛んで、ついていくのが大変だったけど、最後には全部つながって、静かな感動が押し寄せる。とても読み応えのある作品だった。

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2026年07月23日

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ネタバレ

『罪の声』と同じく凶悪犯罪の深層を記者が取材していく展開で進んでいくが、ストーリーの奥行きが想像以上だった。
2児同時誘拐の対応を巡る警察の緊迫感、なぜ記者をしているかを自問し続ける門田の執念、美術界や画廊の現実と絵を描く意味など、細かい描写で描き切っていく。
何より後半は貴彦と亮の絵についての対話が印象的だった。逃走の中でようやく「絵描き」になれた貴彦の語る「存在」の大切さが胸に迫る。
『罪の声』では、凶悪犯罪に巻き込まれた子供たちの抱えた傷がテーマだったが、本作は誘拐による疑似家族期間が、亮の人生を支えていく。「たとえ会えなくても、絵でつながることはできる」という貴彦の言葉が最後まで響く、悲しみと希望が同居した不思議な余韻の物語でした。

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2026年07月23日

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真実は、空白の期間の中にあった『深い愛情』。

『踊りつかれて』以来の1年ぶりに手にしました。
平成3年に起きた二児誘拐事件。
その中の一人、内藤亮が行方不明となり3年後に戻ってくる。
内藤亮はどこで何をしていたのか。
『空白の3年間』の真実を追いかける、新聞記者の門田と内藤亮を探す土屋里穂が行き着く先。

亮を育て上げた『深い愛情』という『真実』。

どういった形で戻ってこようと、子どもの心に傷がついたままになる。
だけど状況は違った。亮を支え才能を認め、血がつながっていなくても、亮と一緒に限りのある時間の中で、貴彦と優美は愛情を注いでいたことに尊さを感じ、
別れ際のシーンでは(犯罪ではあるけど)時が止まってしまえばよかったのにと思った。

門田と土屋里穂が内藤亮の3年間の足跡を辿る。
噂は霧のように漂い有耶無耶になってしまった情報も隠れて、その中で見つけようとする『真実』は得難いものだったはず。
「きちんと人間を書きたい」という『真実』を見出すまでのタフさに脱帽した。

タイトルの『存在のすべて』は、出来事や関わりのあった人が原型となって現れ、初めて『真実』が『存在』すること。面白おかしく改変され情報が埋もれてしまう噂よりも常に『真実』に目を向けること。

そう教えてくれたんだと思います。

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2026年07月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表紙も油絵ということで、流石と言わざるを得ない。犯人は誰かというミステリーではなく、「空白の3年間」に焦点を置いているのは、僕の大好きな「容疑者Xの献身」と近しいものがある。貴彦が亮に伝える「これから世の中がもっと便利になって、楽ちんになる。わざわざ行ったりしなくても、何でも自分の思い通りになると勘違いする人が増える。だからこそ、存在が大事なんだ。写実の絵は考え方や生き方だから。」は、まさに令和を象徴していると思うし、自分も実のある存在を示せるような、生き方をしたいなと思う。また、地味に響いているのは酒井さんの苦労のない人生は振り返り甲斐が無いよ。大事にしていきたいなと思う。

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2026年07月22日

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綺麗な話。
とんでもない悪事だとかめちゃくちゃな裏事情があるような救いのない話に惹かれがちで綺麗事はあまり好きじゃないけど、この方の小説は綺麗でもまったく嫌じゃなくてその綺麗さをそのまま受け止められるので好きです。

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2026年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ついに読み終わった…。すごく長い時間がかかった…。

2児同時誘拐事件から始まる同作。最初の警察と犯人グループのやり取りは手に汗握った。茂が無事に身代金を目的地に置けたと思いきや、忘れ物として警察に届けられた時はものすごい絶望した。
そこからずっと語り部は警察側なのかと思いきや、野本貴彦や野本優美に変化していく。
特に野本優美視点の話は本当につらかった。別れを告げるシーン、別れのシーンは胸が張り裂けそうで、自然と涙があふれた。血のつながりはなくとも、3人は紛れもなく本当の家族だったから。
亮と里穂が再び出会えたのは嬉しかったけど、それよりも何よりも貴彦と優美がもう『2人』では生きていけなかったことが悲しかった。
優美は亮と再会できたようだけど、貴彦は…。貴彦はどこに行ってしまったのだろう。
願わくば3人でまた再会してほしいけど、もう貴彦と優美は元の関係に戻れないのかもしれない。
心がポキリと折れて、どこかへ行ってしまったのだろうけど、死んではないと思う。それこそ、作品を通して再会してほしい。互いの写実画を、『存在のすべてを』知っているのだから、きっと2人は再会できると私は思う。

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2026年08月25日

Posted by ブクログ

切ないお話だった。
誘拐事件の裏にも色々な事情があって、生みの親よりも育ての親となってしまうのは何とも不憫な感じがした。
亮が育ての親を尊敬してずっと写実画を描いていたところには感動した。

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2026年08月24日

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とても心温まる終わり方でした。少しもやもやが残るところもありましたが、いつまでもと、思いを馳せることができます。長い話でしたが、全ての出来事がつながって、主人公の生涯を深く読み込むことができました。

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2026年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

誘拐事件の部分、取材の部分、それぞれの町の描写が丁寧で頭の中に浮かんできた。
そこからつながる写実画。それを軸に巡る今までのお話。引き込まれて、写実画見たさに美術館に行きたくなるほど。
欲を言えば、野本兄弟の行く末まで知りたかったかも。

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2026年08月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

平成3年、神奈川県で発生した2児同時誘拐事件から30年。当時警察担当だった新聞記者の門田は、旧知の刑事の死をきっかけに被害男児の「現在」を知る。未解決のまま異様な展開をたどった事件の真実を追ってきた刑事たちの求めから、門田は再び30年前の事件と向き合うのだった。そして取材を重ねていくなか、ある写実画家の存在が浮かび上がる――。

両親から虐待やネグレクトを受けていた亮が、誘拐され未解決のまま時効となったが事件から3年後に祖父母の家に突如帰ってきて世間は騒然とする。
自体が収まった後担当刑事の中澤がなくなり、同じく事件を担当していた新聞記者・門田が真実を求め時間が動き出す…
時効後も真実を求め事件を追っていた中澤が持っていた情報をもとに、亮が歩んできた道を門田が真実を求め追う。
ページをめくるほど、亮は誘拐され新しいお父さんとお母さんと過ごせてよかったのではないかと思いました。
誘拐は犯罪だけど、亮の居た環境を考えると新しい両親のもとで笑顔でのびのびと過ごした3年間は短い人生の中で一番良かったのではないかと。
離れることを伝えた時の描写は苦しかったし、家族3人がいつまでも幸せで暮らしていほしいと思ったけど、
長い逃亡生活はそうは続かず。
もう会うことは叶わないと思っていたけど、最後のページで納得。
表面上の事実と真実は違うこと、目に見えることがすべてじゃないということを知りました。
ミステリーというほどここが繋がっていたんだという驚きは多くはなかったけど、スイスイと読めました。
ただ長編のミステリーのため抜けているところがあるかもしれないけど、
貴彦の兄の誘拐した理由が明らかになっていないこと
亮の祖父の行動がわざとらしく誘拐は祖父の指示だったのではと疑ってしまいました。
すべての事実が明らかになっていない感じ(そもそも意味のない勘ぐりかも)が少しもやもやしましたが、読んでよかったです。

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2026年08月06日

Posted by ブクログ

美しいものはありのままできれいで、美しく見せようとすると、何でもないものになってしまう。なんだか現代において思い当たる物事が沢山あるよなぁと思った。

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2026年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み進めるうちに、亮は訳あって野本夫妻が育てることになり、このままじゃだめだと小学生になる頃に祖父母の元へ戻ることになったんだなあ。と事情は想像できたけれど、それでも空白の第9章は涙が止まらなかった。
家族は未完成の絵の中で存在していると実感できたから、貴彦がどうなったかどうかなどオープンエンドのままでいいと思った。

個人的に、亮視点のエピソードも見たかったなと思ったけれど、、、
『水を描こうとするんじゃなくて、実際に目にしているものを丁寧に描いていくといつの間にか水があるように見える』のと同じように、亮の内面を直接説明されるより、亮と関わった人たちの記憶や視線を通して、少しずつ“亮という存在”が浮かび上がってくる構成だった。


、、、ひとつだけ謎
敦之くんはなぜ詐欺事件に加担した?

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2026年08月02日

Posted by ブクログ

2人同時誘拐事件から始まり3年の空白期間をこえ、子供は戻ってくる。
そんな感じでスタートします。
途中、少し飽きてしまいましたが、空白の三年を埋めるところからが怒涛の巻き返しといった感じで面白い。
ラストも面白い。
恋愛も無理に入れなくてもと思いつつもほんのりとした青春ぽくて良い。
絵が描ける人はもてるよね。
内藤亮という少年より周りの人が光る作品。

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2026年07月29日

Posted by ブクログ

あたたかくて哀しい、血の繋がりを超えた愛の物語だった。 30年前の誘拐事件をめぐり、止まっていた時間が再び動き出していく過程が丁寧に描かれ、真相を察しながらも届かなかった刑事達の無念と、その想いを託された記者の思いが重なり、事件の真相が紐解かれていく展開に胸が熱くなる。 世間的に見れば、あの夫婦は《悪い人》なのかもしれないけれど、彼らが向き合った時間の中にあったのは、紛れもない「愛情」だったと思う。血の繋がりはなくとも、「絵」という絆で固く結ばれた“親子”の姿には一切の嘘がなくて、美しい。

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2026年07月25日

Posted by ブクログ

久しぶりに泣かされた社会派ミステリーだった。

二児同時誘拐事件の真相を新聞記者が追うなかで、隠されていた事実や当事者たちの心情が明らかになっていく。刑事、新聞記者、画家、事件の当事者など、さまざまな視点から描かれることで、何が正しいのかを考えさせられた。

写実画とは、ただ見たままを再現するものではなく、対象の「存在」や、目には見えない真実まで描き出そうとするものらしい。写実画を描くことは、辛い現実から逃避し、現実とは別の世界を生きることなのだろうか。

かなりの長編だが、序盤と終盤はとてもよかった。一方で、中盤は長く感じた。たとえば里穂は事件の核心ではない人物なのに、仕事や恋愛感情までかなり丁寧に描かれる。そのため、一瞬この人が主人公なのかと勘違いするほどだった。役割は理解できるが、もう少し短くてもよかったのではないかと思う。

さまざまな人物の視点から事件の輪郭を浮かび上がらせる意図も理解できるが、身代金受け渡しの場面は何度も繰り返し説明され、もうええってと感じた。すでに分かっている出来事が何度も説明されてて、読むテンポが落ちてしまった。

それでも、読後に登場人物たちの選択や「存在」について余韻が残るいい小説だった。

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2026年07月22日

Posted by ブクログ

とある誘拐事件を起点として、様々な人と人の絆を描いた長編小説です。存在とは、そして生きる事とは何かを考えさせられました。前半は時間と視点が頻繁に変わるので、話について行くのが大変でしたが、中盤以降は楽しく読み進められました。

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2026年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

誘拐された男の子が数年後祖父の家に帰ってきた、しっかり躾けられているようだが空白の期間に何があったのか───

あらすじが面白そうだったので読んでみたけど、思っていたのと違った。
サスペンスじゃなくて芸術家の話し。

亮くんと野本夫妻の話は美談だけど私はどうも心が動かず。
長くて途中で飽きてしまいました。

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2026年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

少し前に読み終わったので、解像度がぼやけてしまっている。。

絵が繋いだ絆。
血のつながりはないけれど、そこには確かな愛情があったと思う。

ただ、誘拐犯の人物像が、そこまで巧妙に計画を企て実行できる人たちだとは思えなくて違和感があった。(チンピラっぽい人たちだと思われるので。)





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2026年08月05日

Posted by ブクログ

社会派ミステリーとして前評判も高く、楽しみに読み始めた作品でしたが…

30年前に起こった2児同時誘拐事件、1人は無事に保護され、もう1人は事件から3年を経て祖父母宅へ帰ってくる。
4歳だった少年は7歳へ成長し、言葉や態度などからよく躾けられて愛情をもって育てられたことがわかる、だが空白の3年について少年は一切語らない。
事件は未解決のまま、時効を迎える。
事件に関わり、諦めきれず事件を追い続けた刑事達の想い、その中で懇意にしていた刑事が亡くなり、真相を知るべく新聞記者が改めて事件を追っていくお話です。

とても丁寧な描写なんですが、冗長にも感じました。
また多くの方が感動されていて申し訳ないのですが、早く祖父母のもとへ返してあげてほしいと思ったし、そもそも自己保身からくることで、なんか綺麗に纏められてるけども…私は素直に感動できずに白けてしまいました。

ラストも中途半端であまり好みではなく、期待値が高かっただけに残念に思いました。

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2026年07月25日

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