【感想・ネタバレ】稲盛和夫 最後の闘いのレビュー

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稲盛和夫によるJAL再建はあれよあれよという間にV字回復を遂げて完了してしまったという印象だったが、大変な苦労、葛藤が当然にあったわけでその内幕を詳細に教えてくれる本書は迫真のドキュメンタリーであり、極上のリーダー論である。腐りきった巨大官僚組織の再建はとてつもない難事業で、カリスマ性と哲学、信念のある稲盛氏でなければ到底無理だっただろう。
稲盛氏の自著はたくさん読んできたが、他者による評伝は氏のパーソナリティ、生き様を客観的に鮮やかに伝えてくれる。若くして創業し従業員たちの人生を背負い始めた時から心と信念を磨き続けてきた80歳稲盛氏のJAL再建は、稀代の名経営者の最後の大仕事であり、日本社会に熱いメッセージを残した。そのメッセージを確かな構成力でまとめ上げた見事な労作。大いに感動し感銘を受けました。
また、稲盛氏は民主党に期待し、物心両面でかなりの支援もしていたわけだが、野党転落、党の解体、特にかわいがっていた前原氏のなれの果てには相当寂しい思いをしただろうと思う。「民主党が天下を取ってもいい加減な政治をすれば、次に修正された自民党が政権を取る。何回か繰り返す間に人類の英知が生まれ、新しい国に変えてくれると思う」という民主党が政権を取る前の自身の発言がいくらかの慰めになるだろうか。

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2023年05月27日

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稲盛さんの迫力に奮い立たされるところがある。JALの大企業官僚体質からの問題点は、じぶんの勤める大企業の問題ともオーバーラップする。マネジメントではなく、リーダーシップを経営陣がどうもつか、そして、現場社員ひとりひとりが経営の視点をどうもつか、ここが仕組み化されるところまでいって、利益体質の企業がうまれるのだと感じた。稲盛さんの人間性の魅力は、徹底した数字へのこだわり、利益への追求が、最終的に社員の幸せにベクトルが向いてるところ。株主還元にいきがちなところを、社員幸福に向けての徹底した利益追求になってるのが特徴的。
また、社員の現場力を最大限活かすべく、経営陣のリーダーシップにもフォーカスされてるところ。今の日本企業の弱さは、リーダーシップなき経営陣、ゆえに無駄な現場力、社員幸福は二の次の株主対策のように思う。

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2021年02月02日

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稲盛さんのJAL奮闘記はめちゃめちゃ熱い。80代の稲盛さんがこんなにも本気で取り組み、人の心を動かしていったんだと思うと、若い世代の自分はもっとできることあるなと思ってしまうぐらい、情熱が伝わってくる1冊でした。かっこよすぎ!!!

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2020年04月27日

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・誰がやっても立て直せないと言われたJALに稲盛はたった3人の腹心を連れて飛び込んだ
・京セラを創業してから50年。半世紀にわたる経営者人生で蓄積した知識、経験、哲学すべてを動員し、経営破綻で自信を喪失した3万2000人のエリート集団に「生きる力」を植えつけた
・伝票の書き方、会議の進め方といった細かい仕事の作法の積み重ねであった。大雑把な経営計画しか持たなかった会社が部門別で日ごとの収支を管理するようになり、「自分は今日、会社の利益に貢献したのか、それとも赤字を作ってしまったのか」が一目でわかるようになった。稲盛が生み出したアメーバ経営の威力である。
・稲盛はこれまでの記者会見やインタビューで3つの大義を挙げている。2万人近くの人員削減を実施した後に残った3万2000人の雇用を守ること。日本の航空業界の大手がANA1社となり、健全な競争がない独占状態に陥ることを防ぐこと。JAL再生の失敗が与える日本経済への悪影響を食い止めること、の3つである。
・「日本企業のリーダーは、もっと強い意思力で会社を引っ張ていかなければならない。経営には格闘技と同じように闘魂がいる。闘志なき経営はダメだ。経営者は、自分の会社を何としても立派にしてみせるという闘魂を燃やしてほしい」
・JALに乗り込んだ当初、稲盛は土曜、日曜も出社して朝9時から夕方6時まで100人を超えるJALすべての子会社の社長と1時間ずつ、延べ100時間超の面談をこなした。昼食を取る時間がないと、秘書が1階のコンビニエンスストアで買ってきたおにぎりを頬張った。齢80歳にならんとする稲盛が見せたすさまじい闘魂は、3万2000人のJAL社員を奮い立たせた。
・JALから「予算」いう言葉が消えた。「予算」という言葉には「消化する」という官僚的な思考が潜む。稲盛が最も嫌う考え方だ。JALの社内文書で使われているすべての「予算」は「計画」に置き換わった。
・稲盛から見ると、JAL社員は総じて当事者意識が薄かった。問題はJALの倒産の仕方にあった。
・稲盛は高い志を持ち、私心なく集団を引っ張る指導者を「リーダー」と呼び、決してマネージャー(管理者)とは呼ばない。
・「人間が生きていくのに一番大切なのは、頭の良し悪しではなく、心の良し悪しだ」
・稲盛の話が終わると、その場で「コンパ」が始まる。1人1500円の会費を徴収し、柿の種やスルメをつまみ、缶ビールを飲みながら議論するのだ。京セラでも第二電電でもやってきた稲盛のスタイルである。
・「大義のために苦労しましょう。そうすればきっと素晴らしい人生が開けてきます」
・「私は経営の一番の目的は社員の幸福の追求にあると思います」
・ありのままの情報を共有することで、社員は経営のマインドを持つようになる。そうすれば、組織は上からの指示ではなく現場の意思で動くようになる
・安い牛肉をどさどさと放り込んだすき焼きをつつきながら、「絶対に勝てる」と繰り返すのだ。酔いが回るころには若い社員たちもすっかりその気になり、「よし行こう」と気勢を上げる
・人間には数字を追いかける本能があるんですよ。数字の根拠が明確になっていれば、誰もが目の色を変えて数字を追いかけ始める。
・社員全員が経営者
・全員が当事者
・理念が希薄化したとき、企業の運命は尽きる
・「経営者というのは、どこの国でも孤独なもんや。社員なら喧嘩もできるし、愚痴も言えるが、社員を預かる経営者はそうはいかない。全部、1人で引き受けて1人でディシジョンするわけや。」

今年読んだ本の中でもっともインパクトがあったうちの1つ。保険会社勤務の時代から沢山の社長に会い、直近までいた会社でも社長の近くで仕事をさせていただいていたこともあり、会社を経営するということへの想いや、孤独や社会的な意味についてより自分事に、深く考えさせられた。もし自分が将来会社をやるならきっとこの本を何度も読み返す気がする。大義のために苦労しよう。

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2018年10月25日

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再建不可能とまで言われた日本航空(JAL)を、会長就任からわずか3年弱で株式再上場まで果たした、稲盛和夫氏の経営哲学を、再建ストーリーを通して学べるとても良い本です。
私も経営者として、この本から多くのことを学ばせていただきました。

全従業員の物心両面の幸福の追求。
JAL再建にあたり、稲盛氏が経営幹部に向けて発した経営目標です。

この言葉を思い出す度、リーダーシップのなんたるかを再認識しています。

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2018年06月09日

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JAL再生の実録。稲盛さんの経営者人生の集大成になるだろうこの話はいつか追っかけてみたいと思ってて、ようやく読めた一冊。自分も無関係ではなかったから知っていた部分と、その大きな組織をどう建てなおしていったのか、何から手を付けてどんなアプローチで軌道に乗せていったのか、とても参考になりました。ここまでの方法論とそれをやりきる根性・熱意が必要なんだなと、自分の仕事に照らしあわせてまだまだ小さいな自分とレベルの違いを感じずにはいられませんでした。うん。まだまだやれることある。がんばろう。

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2016年06月21日

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ネタバレ

わが師(とこちらが勝手に言っているだけだが)日下公人先生によれば、全職業の中で一番難しいのが経営者だそうである。何故なら経営者は事業計画を練り、銀行、出資者に頭を下げ金銭を出してもらい、社員を採用し、人材育成をして、営業をして、顧客からのクレームに対応して、利益が出たら節税し、内部留保を貯め、投資を行い、ゴーイング・コンサーンにするというスーパーマンでないといけないというからだ。

なるほどそうである。そうなると上記のようなことをしていると、当然寝る暇もないくらい働かないといけない。稲盛さんも京セラ(創業時は松風工業と言った)を起業した時は徹夜、徹夜の連続だったそうである。

そんな稲盛さんは、ご存知の通り「アメーバ経営」という経営手法で、京セラを売上高一兆円企業しただけではなく、第二電電(現KDDI)を立ち上げ成功し、ご存知の通りJALを再生した、日本の人間国宝のような方である。

この著書はそんな稲盛さんがJAL再生をした3年間をまとめた本である。読んでいて涙、涙の連続であった。この逸話は日本の宝だ。是非中学の道徳の教科書に載せて欲しい。馳浩文科大臣さん。

まずJALは会社更生法という道を選んだ。これは破産処理などとは違い、復活できると思われる可能性のある会社が対象となる。ところがこれが簡単にはいかないのだ。帝国データバンクが過去50年間にさかのぼって、会社更生法の適用を申請した後の追跡調査をしたところ、申請した138社のうち4割の企業が破産や生産の手続きを取っており、株式の再上場を果たしたのは9社のみ。「生還率7%」の闘いである。

著者は稲盛さんがJAL再建の仕事を引き受けたのは、日本という国に経営者としてのラスト・メッセージを遺すことだったという。

稲盛さんは言う。「JALという企業が腐っているということは、日本中の誰もが知っていました。再生は不可能だと思っていました。そんなJALを再生させると、日本中の経営者に「JALも出来たんなら、俺たちだってできるじゃないか」と奮い立ってくれる。そこから日本は変えられる。そう思ったのです」

自ら「航空業界の素人」と称していた稲盛さんは、会長になって最初の数か月、現場の社員の声を聞いた。本社では100近い子会社の社長、一人ひとりと面談して、JALや業界の事を学んだ。その間、経営にはあまり口を出さなかった。

しかし2010年の春、JAL本社25階の役員会議室で、10億円程度の予算執行について説明する執行役員の話を突然遮った。

「あんたには10億円どころか、1銭も預けられませんな」部屋の空気が凍りついた。
「お言葉ですが会長、この件はすでに予算として承認をいただいております。」
「予算だから、必ずもらえると思ったら大間違いだ」
稲盛さんカンカンになって怒った。そして
「あんたはこの事業に自分の金で10億円を注ぎ込めるか」
「いや、それは。。。」
「その10億円、誰の金だと思っている。会社の金か。違う。この苦境の中で社員が地べたを這って出てきた利益だろう」
「はい」
「あなたはそれを使う資格はない。帰りなさい」

その日を境に稲盛さんは、ことあるごとに経営陣の考え方を否定した。当時、執行役員運航本部長だった(植木義晴・現社長)は「カチンと来た」と言う。

それから少し経った2010年6月、リーダー教育が始まった。役員会議室で幹部社員を集め、稲盛さんはこう言った「あなたたちは一度、会社をつぶしたのです。本当なら今頃、職安に通ってるはずです」官僚的な思考が抜けないJALの役員に対して稲盛さんはあえて厳しい言葉を使ったのだ。

更生計画の期限が6月末に迫っていた中、それでも稲盛さんは「利他の心を大切に」「ウソを言うな」「人をだますな」とまるで小学校の道徳に出てくるような話ばかりをした。当時を振り返って稲森さんは「これを分かってもらわないと、部門別採算制(アメーバ経営)に進んでも会社は変わらない、と思ったからです」と述懐している。

稲盛さんは、話を終えるとその場で「コンパ」を始める。一人1500円の会費を徴収し、柿の種やスルメをつまみ、缶ビールを飲みながら議論するのだ。京セラでも第二電電でもやっていたことである。

しかしJALの役員はこれも気に入らない。更生計画の提出が迫っている中、缶ビールなど飲んでいる場合か。「お先に失礼します」「精神論に付き合っている暇はない」京セラから稲盛さんと一緒に乗り込んできた太田嘉仁さんも孤軍奮闘する稲森さんの姿を「見ている私の方が辛かった」と振り返る。

転機はある日、突然、やってきた。「私が間違っていました。稲盛さんのような経営をしたらJALはこうなってなかったかもしれない」という役員が一人出てきたのである。

現会長の大西が言う。「社長になって、私が社員に言ったのは「とにかく過去と決別しよう」ということでした。会社を根っこから作り替えようと言うことです」

「しかし、それは全くの白紙であり、そこに経営者として50余年の経験を持つ稲盛さんがいらっしゃった。教えてもらいたい、教わるしかない、と思いました」

そこでJALでは稲盛さんの考えを広める研修所を作ることになった。しかしリストラでオフィススペースを詰めるだけ詰めたJALには、のスペースがない。そこで羽田空港に空いている倉庫を使うことになったのだ。

もうこの時点からJALの社員の意識は変わっていた。休み時間に社員総出で、資材を片づけ、ベニヤ板で間仕切りを作った。もともとIQの高いJAL社員、物事の本質が分かると態度もポジティブな方向へ向かうのだ。

ところがJALにはもう一つ厄介な問題があった。労働組合だ。社員=組合と考えていた経営陣は、更生計画に従ってパイロットの人件費を4割カットしたが、それによって「ストの一発も覚悟する」ことを想定していた。

しかし、労組は暴れなかった。「後で役員の一人に聞いたのですが、パイロットの一人を育成するのに一億円くらいかかる。そんなに面倒を会社に見てもらっていて、自分たちの権利だけを主張するのは誤っている」と考えたのだ。

それまで会社に腫れ物のように扱われてきたパイロットは、こう語っている「稲盛さんに本気で怒られて、初めて経営者の本音を知った気がした」

稲盛さんが経営の要と考える月に1回の会議がある、業績報告会だ。約30人の役員が1人ずつ、その月の予定数値、それに対する実績、翌月の見通しを説明する。報告を聞きながら、稲盛さんは数字がビッシリ書き込まれたA3の用紙をなめるようにして読み、次から次へと質問を繰り出す。

執行役員運航本部長の植木(現社長)もやり玉に挙げられたことがある。
「(パイロットが使う)ヘッドセットの修理代が増えとるな。なんでや」
「....」植木は答えられなかった。
「それでよく1400人のパイロットを束ねられるな」
会議が始まった2010年5月には三日かかった。今でも一日半かかる。

他にはこんな具合だ。「粗々で50億円です」と説明すれば「粗々ってなんや」
「ざっくり8割と言うことです」と言えば「ざっくりではダメや」
これは、稲盛さんが一番嫌う「官僚的な」言い訳だ。

「商売人感覚を持った人があまりに少なく、八百屋の経営も難しい」稲盛さんに請われて会長補佐になった(後に副社長)としてJALに乗り込んだKCCSマネジメントコンサルティング会長の森田直行も同感だった。

しかし森田さんが「こういう数字が欲しい」と要求すると、JALの現場は即座にその数字を出してくる。森田さんいわく「JALの社員は優秀でした。どんぶり勘定をしてきたのではない。必要な数字は現場にはありました。しかし経営層がそれを使おうと意識がなかったのです」

このようにして試行錯誤を繰り返して部門別経営(=アメーバ経営)がJALに浸透していった。このアメーバ経営が定着してきたとき、現会長の大西は一つの事に気づく。それはコストを削っているのに士気が上がると言うことだ。

機長は2.5円代の紙コップ代を浮かすため、コックピットにペットボトルを持参する。修理工は以前は一回汚れたら捨てていた、手袋を洗って再利用する。これで会社全体で競争意識が生まれJALは生き返ったのだ。

鉱務部に所属していた入社3年目の川名由紀は「意識改革推進準備室」のメンバーの一人に選ばれた。「稲盛哲学」をJALに浸透させるのが仕事だった。川名は稲盛さんがリーダー教育で役員にする講義を、聞きながらこう思った。「こんな偉い人が、なんで当たり前の話をするんだろう」

役員に対して声を荒げることのあった稲盛さんだが、川名に対しては、ちっとも怖い人ではなかった。稲盛さんが多忙で昼食が取れない時、川名が1階にあるコンビニでおにぎりを買ってきたのだが、おにぎりを渡すと、稲盛さんは「いつもありがとう」と言って両手を合わせた。
稲盛さんはこう語った「経営の目標は社員の物心両面の幸福を追求することです。私はご覧の通り高齢ですが、皆さんの幸せを追求するため精一杯頑張るつもりです」

稲盛さんは「社員は悪くないですから、JALをつぶしたのは一部の経営陣。多くの社員は給料や年金を削られ、もう十分辛い目に遭っている。更生計画を立てた以上、それをやるのは社員だから、彼らがうつむいたままでは再建は失敗します」と言う。

このように経営者次第でどのような会社も上手くいくと言うことが、JALの再生で証明された。日本では100万部売れた稲盛さんの著書は中国では130万部売れたそうだ。経営に興味がある方、是非一度経営者をやってみたい方、この本でなくともいいから一度稲盛さんの著書を手に取って欲しい。

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2016年04月19日

Posted by ブクログ

稲盛和夫とそのチームによるJAL再生ドキュメンタリー。
会社更生法適用後、再上場の確率は7%(TDB調べ)と言われている中、それを成し遂げた再生物語を、日経新聞編集委員が綴っています。
(因みに、二次破綻の確率は40%)

民主党政権下での稲盛氏招聘の経緯から始まり、JAL役員の反発と理解、経営科学の浸透、787問題の解決、航空グループの選択などがまとめられている良書です。
時々に、過去を振り返る形で、京セラでアメーバ経営が高度化されていく経緯や、第二電電を立ち上げた背景に触れられているのも興味深いところ。

「計画一流、言い訳超一流」と言われた官僚らしい官僚組織に、「航空業界の素人」である稲盛氏が挑みます。
しかし特別なテクニックを凝らすわけではなく、「当たり前」のことを役員研修で説き、コンパで親睦を深めます。
そこからの京セラフィロソフィーとアメーバ経営の浸透を、稲盛氏の他、森田氏や米山氏、太田氏というブレーンや、JAL役員の目を通して描かれています。

ど真剣に仕事をし、利他の心で生きるべきと説く稲盛氏は、JALの再生を通して、日本の再生を国民に示したいと考えていたと言います。
このメッセージを私たちは、どのように受けとっていたでしょうか。

「これが経営だ」と唸らせる一冊です。

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2015年08月02日

Posted by ブクログ

稲盛和夫、名前はよく聞いていたが、その人柄思想については知らなかった。

利他の心、自分に欲がないか問いかけ、ないことを見極めて仕事を引き受ける。
ameba経営、うちの会社に導入してみたい。
(効率の悪い部門がたくさん明るみに出るだろう!)
再建前のJALとうちの会社には、官僚的、言い訳がうまい、縦割り…など共通部分が多く、わかるわかると共感しながらどんどん引き込まれてしまった。

稲盛さんもいってますが、JAL再生は稲盛和夫だけでなく多くの人の歯車がうまく噛み合ってできた奇跡だった。
この本を読むまでは、ANAびいきの私は、ANAは真面目に頑張っているのに、JALは公的資金注入や税制優遇をしてもらいライバルを追い落とそうとするなんて、けしからん、健全な競争ではないのでは、と思っていましたが、見方が変わった。
でも世間では私のような誤解をしている人はまだまだ多いのだろう。

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2015年05月12日

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京都生まれの私にとって、京セラ・稲盛和夫は、子供の頃から聞いていた名前であるが、経営者ということぐらいしか思っていなかった。しかし、本書を読んで初めて、稲盛和夫の凄さを思い知らされた。私心なきアプローチは爽快にさえ感じるし、そうしないと途中で挫折してしまうのかもしれない。
本書を読んでから、悲しいかな、周りの人の行動をみたとき、本当に利他的な思いで動いているのか、自分の欲のために動いているのか、考えるようになってしまった。自分だけは、私心なき行動に努めたい。

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2014年08月16日

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経営者 稲盛和夫さんの経営者としてのラスト・メッセージ。

JALの再生で本当に伝えたかったのは、日本の再生。
全てのビジネスマンが読むべき本。

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2014年06月06日

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JAL再建に本気で取り組んだ稲盛さんの熱意が伝わってきました。
仕組みがあっても、それを実践するのは社員。
やらされるのではなく、腹落ちさせて自走できるようにするのがいかに大変なことか。
稲盛さんの言葉で「問題が起きたら自分が動け。自分で決めて、自分でしゃべれ。それがリーダーだ」が印象的でした。
度はアメーバ経営を学ぼうと思います。

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2022年10月10日

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稲盛和夫氏が逝去されたのをきっかけに手に取ってみた。稲盛和夫氏は経営者としてより、哲学家として好きな部分が多い。稲盛氏の「愚直に、真面目に、地道に、誠実に、働け」という言葉は今の自分の軸となっている。

そんな稲盛氏のJAL再建の裏側。とんでもない偉業に対し、一定数のやっかみ、僻みを持つ人らの反応は今の日本が病んでる証拠なのかも。
ただANAの立場からすると同情はする。

読み物としても面白い本だった。

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2022年10月02日

Posted by ブクログ

『稲盛和夫 最後の闘い』
自ら目標を見つけて燃える自然性、燃えている人がいれば自分も燃えていく可燃性、何があっても火がつかない不燃性。人間は三種類に分けられるという発想は面白いと思った。私がかつてバイトをしていた早稲田アカデミーは「本気でやる子を育てる」というキャッチコピーを持っているが、これは自然性と可燃性の人間を育成していくという強い意思表示であると考えるし、今になって非常に良いコピーであると感じる。

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2022年09月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

官僚的で腐敗した巨大組織を根本から立て直すために必要な思想と行動が凝縮されている。
・まずはリーダーのマインドから。1日3時間の研修を月に17回開催(全て内製)。稲盛はそこで「利他の心を大切に」「嘘をつくな」「人をだますな」といった精神論を話し続けた。少しずつ、言い訳ばかり上手かった幹部に、責任感が芽生え始める。最終的にはJALの3万2000人を変えた。
・従業員の幸福追求を目指すため、組合とも本気でぶつかる。
・利益と安全。両方を追求する。シーソーの支点を持ち上げる。
・アメーバとフィロソフィは車の両輪。アメーバは仕組み、フィロソフィは考え方。

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2022年03月14日

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会社更生法を適用されたJALの再生に、「晩節を汚すからやめておけ」と周囲に言われながらも奮闘した稲盛和夫の経営者人生最後の闘いを描いたドキュメント。大西康之氏は企業もののドキュメンタリーの名手として私が愛好する作家さんであり、最近は『起業の天才!―江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』がベストセラーになっています。稲盛和夫の考え方や行動指針がJAL再生という壮大なテーマの中で具体的に描かれており、特に大企業においてこれからリーダーを目指す人にとっては非常に参考になる内容と思いました。

稲盛和夫を言い表しているのは、エピローグにある以下の部分だと思います。

”20代から80代まで「静」と「動」が同居し続けた稀有の人物。それが稲盛和夫である。「静かな思想家」だと稲盛を思ってみればいささか生臭いし、エネルギーにあふれた「動の経営者」だと思って接していると、「リタの心」を説かれて驚かされる。(中略) 稲盛が持つ「静」の部分は社員への愛情、「動」の部分は事業への闘志と言い換えることができる。”

私自身も稲盛和夫を尊敬していますが、どうも「利他の心だ」「利害に流されるな」といった言葉ばかりが先行し、精神論が好きな人たちばかりが信奉している印象があり気に入らない点もありました。そんな中、利他の心を持つのはビジネス上の大義を考える時であって、やると決めたら数字は納得いくまで細かく見るし、間違った考え方は嫌われてでも正すなど心を鬼にしてやり切る、という本書の整理は非常に腹に落ちるものでした。
逆に、どんなに心を鬼にして事業を前に進めることに徹したとしても、現場の声に耳を傾けることに時間を惜しまないこと、会社や社会に貢献するために自分の利害を捨てること、各社員の成果や行動を深く知りフィードバックをすること、会社で起きていることを数字で可視化して細かく理解してPDCAを回すこと、などの利他の心は大前提として持っておけるよう意識を深めたいと思いました。利他の心を知るためには、以下の部分が参考になります。

”皆さんの中には、楽をして儲けたい、有名になりたい、と言った利己心や邪な心があるでしょう。それが人間として普通の状態です”

”しかし、皆さんの中にはもう1つの心があります、不平不満を言わず、人様によくしてあげようという美しい心。良心です。利他の心とも言います”

”それは、努力をして呼び覚まさないと出てこない。心を整理して、浄化して、良心を目覚めさせなければなりません。大義のために苦労をしましょう。そうすればきっとすばらしい人生が開けてきます”

また、彼がJAL再建を引き受けた動機も非常に印象的で、3つの大義を挙げています。

①2万人近くの人員削減を実施した後に残った32,000人の雇用を守ること
②日本の航空業界を健全な競争がない独占状態に陥ることを防ぐこと
③JALの再生失敗が与える日本経済への悪影響を食い止めること

どれも自分の名声や成長などのためではなく、会社の、そして社会のためにモチベーションを高めていたことがよくわかります。

また、アメーバ経営についても触れておきます。稲盛さんの実践するアメーバ経営は、組織を情報と目的を共有できる10人程度の小集団に分け、この単位で具体的な経営指標を設定してPDCAを繰り返していくというもの。徹底的に透明性を重視するOKRの精神と一つ一つの行動を数字で評価し改善する管理会計の手法をMixしたようなイメージです。また、見える化した数字を見て行動にまで落とし込む、経営者の精神を一人ひとりに求めていたのも特徴です。

”なぜ収入が減ったのか。なぜ費用が増えたのか。数字にはすべて理由があるはずだ。それが分かれば、次の手が打てる。だが天気や景気のせいにした説明では、対策の立てようがない。
(中略)
「・・・という理由から、今月は収入が減っております」
「で」と稲盛。
「減ったのは分かった。だからどうするんや」
「それは、その・・・」
「おまえは評論家か!」
先月と今月の数字の変化を把握し、その原因を突き止め、対策を練り、翌月の見直しを立てる。そこまでやらなければ、稲盛は納得しない。”

これを見て、自分が2〜3年目でやっていた「収保速報」という売上高の速報値をまとめて上に報告する業務で当時の鬼上司から「大口増減を知るためにやっとるんちゃうぞ」と言われたことを思い出しました。自分は「とにかく正確な数字とその原因を示さなきゃ」という思いでやっていたわけですが、それは「あとは経営にお任せします」と言わんばかりのフォロワー気質だったなという反省が募ります。あの時の自分が「数字上こういう傾向があるので、さらに現場に聞いて深掘りしたところ、こう考える顧客が増えているようです。したがってこうして行きたいのですがどうでしょうか?」と言えていたら、もっと重要なPJTを任せてもらえたのかもしれません。

最後に、印象的な抜粋をもう一つ。

”利益がなければ安全のための投資も、路線の維持もできない。利益のために安全を犠牲にしろというのではない。安全のために利益が必要なのです。”

これは本当にそのとおりで、「自分たちがやりたいこと」のためには絶対に利益が必要なんですよね。でも大企業にいると「与えられた予算だし」とか「ここはお金使っていいや」とかともすれば「なんで予算を減らすんだろう、ケチな会社だ」とすら思ったりします。しかしそれは完全に経営者視点から逸脱している。常に会社がやりたいこととそのために必要な行動に目を向け、徹底的にやる。その先で、「やりたいこと」を見つけて投資していく。ただ文句を言うのではなく「何が課題でそのためにこれをやっているんだ」「だったらこう言うやり方の方がいいんじゃないか」などPDCAにつながる言動を意識して行きたいと感じました。

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2022年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

経営破綻に陥ったJALの再建に挑んだ、経営者稲盛和夫の「最後の闘い」に関する取り組みから稲盛自身の考え、そしてなぜあの短期間でJALが黒字企業になることができたのか、稲盛が築き上げてきた集大成の一部始終が紹介されている本である。

JAL再建においては特に稲盛の「アメーバ経営」と「フィロソフィ」、そして企業再生支援機構による適切な融資、そしてアメーバ経営、フィロソフィによって動いたJAL関係者の3つすべてが機能したことによる見事な再建劇であったことがわかる。

特に「アメーバ経営」と「フィロソフィ」は、まさに稲盛の「動」と「静」を具現化したものである。
「アメーバ経営」によってJALの収支は見える化し、競争意識や当事者意識が生まれ、それを支える意識や考えの部分を「フィロソフィ」が補う。
まさにこの2つは両輪であり、揃って初めて稲盛の経営が動き始める。



経営に対して疎い私としては、敏腕を持つ素晴らしい経営者稲盛和夫の姿以上に、
彼が作り上げた稲盛哲学を説く思想家としての稲盛和夫の姿が印象に残った。

彼は会長となってはじめに役員に対して彼自身の考えを説き、役員の考えを改めさせた。説明に明確でない点があれば、徹底的に追及をした。
一方で、社員に対しては「経営の目標は、社員の物心両面の降伏を追求することです。」と語り、所々に社員への感謝と配慮が伺える。これこそが社員を家族、実の子供であるとする稲盛の考え方である。
だからこそ、役員に対してはより厳しく指導し、家族を守るというその責任を自覚させる。
京セラ、KDDIと2つの大企業を作り上げた経営者であるにもかかわらず、決しておごることなく、当事者の目線に立つことができる、そしてその哲学を持つ稲盛の哲学はいかなる立場の人であっても、生かすことのできる考えである。

一方で、連合艦隊司令長官である山本五十六の言葉、「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、ほめてやらねば人は動かじ」。これを20代から実践していたとされている稲盛であるが、Twitterでは「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、やっぱダメだわ 俺が動くわ」というツイートに3.2万ものいいねがついていることを考えれば、これをすることがどれほど困難な道であるのかがわかる。

読んで素晴らしいと感じることは誰でもできる。多くの人は既にそれを実践している、しかし挫折している。綺麗ごとではなく、言葉の裏に隠れた我慢、忍耐こそが稲盛の本当のすごみであると私は感じた。

「動」(独占を嫌いKDDIを作り上げ、再建の手本とするためのJAL再建)と
「静」(独自に作り上げられた自身の哲学)は、ほとんどの場合両立することは難しく、「動」があれば「静」は失われ、「静」があれば「動」は失われるとされている。
私は大きな人生の目標として「動」と「静」の両立を掲げたいと思う。

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2021年12月12日

Posted by ブクログ

JAL再建を託された稲盛和夫の物語。

京セラ、KDDIを一代で築き上げ、経営者として大成功していた稲盛和夫にしても、JALの再建は難度が高く、晩節を汚すとも忠告された案件。

そうでありながら、日本のため、航空業界がANAによる独占になることを避けるため、無私の心を持ち、無報酬で会長に就任。

3年間でアメーバ経営を根付かせ、過度に官僚化した組織から、社員一人一人が強い当事者意識を持つ企業へと見事転身させ、再建を成功させた。

社員を徹底的に大切にしながら、厳しくも再建を進める稲盛ウェイの髄が込められた改革を描写した一作。

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2021年09月14日

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あのJALをたったの3年で再生させるとは、恐ろしい80代がいるもんだという驚きと同時に、数値に対して鈍った考えを研ぎ澄まさないとという刺激になった。アメーバ経営が100%正しいものだとも思えないのだけど、活きるときはここまでなるものなのかと実例を見せられると、考え方を改めないといけないかもしれない…

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2020年08月11日

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ネタバレ

自分が目的としていた本ではなかった。
池井戸潤の「銀翼のイカロス」を読み、JAL再建の歴史的背景、時系列に沿って展開されていく本にて勉強していたいと思っていたが、残念ながらその目的にぴったりと合う本ではなかった。

しかし、思わぬ収穫があった。
それは「稲盛和夫の哲学」に出会えたことである。

フィロソフィ、アメーバ経営等、名前は知っていたが、その内容は全くと言っていいほど知らなかった。
稲盛和夫がどのような経緯でその手法を編み出していったか、そしてJALの再建に関し、今までの稲盛氏の経験則をどのように活かしていったか、紆余曲折があったかが描かれている。
稲盛氏は拍子抜けするほど当たり前のことしか言っていない。
例えば、「嘘をつくな」「動機善なりや、私心なかりしか。私は毎日、自分に問いかけています」等。
稲盛氏のこれまでの功績を考えて、JALの従業員はもっとすごい、琴線に触れるような言葉を期待していたはず。

しかし、特別なことなど必要なく、この当たり前だと思えるようなことを実践するのは経営の中では一番大切だと説く。
自分の日々の生活でもこの言葉を落とし込んで考えてみる。たしかに、先週決意したことができていない、仕事でも言い訳する‥誰にでも経験はあるはず。確かに難しい。
この「当たり前」のことを当たり前にできる人とできない人との間に差は必ず生まれ、将来的に複利的に差異が出てくるのだと思う。
特別なことなどいらない、自分の心に、道徳心に尋ね、常に自分の行いが正しいか問いていきたい。

稲盛和夫の名著である「生き方」「実学」を読んでみたいと思えたことも、この本を読んだ収穫であった。

気に入った言葉を最後に。
「人間が生きていくのに一番大切なのは、頭の良し悪しではなく、心の良し悪しだ。」
「独占は悪。」
「社員全員、経営者感覚を持つ。」
特に最後の言葉だが、当事者意識を持って物事に取り組むべきだ!と昨今声高に言われているが、ではその当事者意識を持つためには?そもそも当事者意識って?
ということの、稲盛氏なりの解が書かれている。
ぜひ読んでほしい。

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2020年05月29日

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2010年2月誰もが尻込みした破綻したJALの会長を引き受けた稲盛さん。そして脅威とも言えるスピードで再生を果たした。本書はその過程を描いたものである。

稲盛さんのすごみは伝わるけれども、JAL再生にはもっといろいろなことがあったはずなので、もう少し多数の人に踏み込んで取材をして書かれていればという印象を持った。あくまで印象だけれども。

稲盛さんは、JALを立て直すことで、あのJALでもできたのだから俺たちにも、と日本中の企業が奮い立ってくれると思ったという。だから引き受けたと。フィロソフィとアメーバ経営をやれば日本の企業は立ち直ると。
残念ながら経営の建て直しはできたが、その結果は期待したものではなかったと。世間はJALはずるいと言い始めたという。公的資金は3000億円上乗せして返済したし、運航を続けるために借りたお金も7%の金利をつけて返した。それなのに税金を使って再生したと言われる。

再生に向けてJALがやったことは、当たり前のことを当たり前にやっただけのことだという。利益が出ている会社なら中小企業でもやっているようなこと。それを凄まじい制度と深度、驚くべきスピードでやったということ。「うそをつくな」「正直であれ」「欲張るな」「人に迷惑をかけるな」「人には親切にせよ」そういうことだという。そして、数字をきちんと追いかけること。

JALの再生のストーリーはもっと知られて、日本の再生事例としてその経験のハンズオンの裾野を広げるべきなんだろうな。

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2017年12月30日

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JALを再生することが、日本の企業を再生させる。
そんな信念のもとに JAL再生に取り組んだ 稲盛和夫。

年長けて またこゆべしと思ひきや 命なりけり 小夜の中山
新古今集 西行

『計画は一流、言い訳は超一流』のJALなのだ。

『全従業員の物心両面の幸福を追求する』
と堂々と言う 稲盛和夫。

資金注入とリストラだけでは 再建できない。
漢方薬的な治療。
フィロソフィとアメーバの両輪。
それまでは、安全を理由にコスト感覚がなかった。

私心がないゆえに 育てることができる。
辛抱強い バカがいい。
とにかく、再建した 稲盛和夫の手腕は すばらしい。

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2017年09月22日

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ネタバレ

JAL再生のスキームの中で稲盛氏がどのように関わり、そして同時にJALの社員、会社の体質がどう変わっていったのかを記録した書。稲盛氏の話がメインなのでもう少しJAL再生のストーリーを知りたかったので少し消化不良。ただ、旧JALのいわゆる大企業病は自分に置き換えたときに心当たりがある部分がないわけではないので、少し意識していきたいと思った。

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2017年01月19日

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JALをどうやって再建していったか、具体的に書かれている。同じ話が繰り返し出てくる感はあったが、読みやすかった。
自分の思考がJAL社員(官僚よりも官僚)に近いかもしれない。①出来ない理由ばかり考える、②PDCAのPばかりに時間を使う、③当事者意識が薄い、等。
①は先輩に言われたことがあり、②はまさに自分が感じていたこと、TLに指摘された経験不足の部分であり、③は課長にお叱りを受けた「物足りない」という部分の一因だと思う。

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2014年12月29日

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稲盛さんが日本に残した功績のひとつ、
「JAL再生」。
この本を読むまでは、稲盛さんがアメーバ経営、フィロソフィを導入して、改革を行ったということしか知らなかった。
JALという官僚体質、大企業病に陥った会社を立て直した、男の”闘魂”を感じ取れる本でした。
稲盛さんだけではなく、JALを取り巻く人間関係も興味深いものがあった。
ビジネスマンは必見の本だと思います。

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2014年06月08日

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◼︎QA形式で書かれた稲盛本。稲盛さんの本はこういう本が他にいくつかある。
◼︎驚くのは、稲盛式の経営をそのままコピーしようとする経営者が多いということ。経営はひとつひとつ違っていいと思うが。
◼︎内容は極めてまともなもの。稲盛さんと回答は的を射たものばかり。だから、人がついていくのだとわかる。

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2014年04月29日

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日経新聞の編集委員が書かれた本だからか、とても読みやすい文面で、ストレスなく読み終えた。
ターンアラウンドや企業経営面で参考になる記述はあまりなかったが、JAL再生で稲盛さんが力を入れていたことがよくわかった。
企業風土を変えるためには膨大な時間を費やしたこと、すぐに火が付かなくても諦めずに愚直に言い続ける辛抱強さなどが書かれていた。
またJAL立て直しの腹心として森田さんの名前も出てきたので、こちらは別の本を読んでみようと思う。

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2021年01月10日

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頭の良し悪しではなく、心の良し悪し
当事者意識の欠如が問題であった。

役員の意識改革。
「利他の心を大切に」
「うそを言うな」
「人をだますな」

中村天風
経営の一番の目的は、社員の幸福の追求にある。
「当たり前」のことの難しさ

「静」と「動」が同居している
静:哲学等の思慮深い面
動:修羅のごとく戦う面

全従業員の物心両面の幸福の追求。
ビジネスで一番大事なことは、「信義」
利害得失より人間性。

松下幸之助『道をひらく』

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2019年03月04日

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まあまあ。

稲盛和夫さんが、死にかけのJALを救った話。

アメーバ経営で、会社ごとの売上とか利益とかだけじゃなくて、部署ごととか、チームごとに分かるようにして、それぞれが頑張れば成果が分かりやすくして、やる気を出させるとかして頑張ったらしい。

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2016年12月07日

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JALの再生でどのような動きが起きているのかを知ることができた。
もちろん、本書に書かれていることだけではないと思われる。
また、稲盛さんだけの功績ではなく、数名の方の大きなチームワークの賜物であることを学ぶことができた。

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2014年12月01日

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