あらすじ
世界中で愛されたベストセラーを新たな装いで!
幼児なみの知能しかない32歳のチャーリイはネズミのアルジャーノンと同じ手術を受け超天才に変貌する。全世界が涙した名作の新装版
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Posted by ブクログ
人の温かさとか、人情、笑顔、そういうものが伴わない知識や知能にはどれだけの価値、意味があるんだろうかと考えた。
「チャーリィが手術によって天才になった、そして愛する人と結婚し、幸せに暮らしましたとさ」で、終わらないのがいい。
ダニエル・キイスと宇多田ヒカルの対談も、見れてよかった。当時の宇多田さんの考えが垣間見れて嬉しい。当時16歳とは思えない、本当に。
Posted by ブクログ
最初の方がどうしても読みづらくて一度距離をとったんですが夏休みに入ったからと改めて時間をとって読みました。小説を徹夜で一気読みしてしまうのは初めてでした。
事前情報として知っていたのはチャーリーが障がいを持っていて手術を受ける、それによって人の醜さを理解できるようになってしまい、、、みたいな感じだったので終わり方としてはチャーリーは手術を後悔して元に戻るとかなのかなと思ってました。実際読んでみたらそれだけじゃなくて、友情や家族の愛、初恋のような描写もあって本当に多くのことを考えさせられる物語でした。
最後の一文は読んだ瞬間にそこまで持ち堪えていた涙腺が崩壊しました。
Posted by ブクログ
私はきっとばかの方なんですけど、この本はばかの解像度がとても高いですよね。処理できる情報量が少なくて覚えていられないんです。チャーリィはかしこくなってようやく、パン屋の同僚たちの外見を記録に残した。
ギンピイの不正、アリスとの恋、孤独。父親との再会。
Posted by ブクログ
有名だがなかなかタイミングがなく、ようやく読んだ。一気読みだった。
経験や他者との関わり(心)を伴わない知識は、人間を孤立させ、真の意味での幸福をもたらさない。経験感覚をもたない上部だけの知識に意味はない。何が人間を人間たらしめ、生きるとはどういうことかを考えさせられる本だった。
どんなにIQがあがっても、人とのつながり、交わりを欠いた状態ではチャーリーは満たされることができず、必死にそれを手に入れようとしているようにみえた。
この本を書いた当時は、AIのことなど想定していなかったのではと想像するが、この時代に読むと生成AIで手に入れた知識を使ってわかった気になって仕事をしている様子、なんだか表面的に当たり障りなく生きていく現代の様子にかさなった。
知能が元に戻っていくなかで、チャーリーが以前持っていたやさしさ温かみのようなものがまた表出してきて、三つ子の魂百までというか、根本は変わらないのだなと感じた。認知症になってもなお、礼儀正しく振る舞う祖母の姿を思い出した。
チャーリーほど短期間にドラスティックな変化を体験することはないにしろ、誰もが人生で程度の差はあれ経験する事柄かと思う。その際に残された時間で何を大切にしてどう振る舞うか、何を遺すか、生き方が問われると感じた。
Posted by ブクログ
確かにこの作品はSFだなと思う。
自分の思考力が下がり焦るくだりは私も経験があったので、彼の抵抗含めて共感した。
彼は性格とんがったけど、最後の関係各位へのメッセージは愛だったんじゃないかなと思った。
Posted by ブクログ
主人公チャーリが記録する経過報告を読んでいくお話。
さすが名作、最初の50ページくらいは読みづらかったけどチャーリが句読点を覚えたあたりで読みやすくなり、かつ話も面白くなってくる。
チャーリが手に入れたいっときだけの知識。
びっくりするほど誰も幸せにしない、チャーリ本人も周りの人間も。
ビークマン大学の連中は研究結果を手に入れたけれども、ニーマー教授以外は後悔していそう。
チャーリが働いていたパン屋の連中は今まで小馬鹿にしていたチャーリが急に賢くなるもんだから自尊心を傷つけられるし、ドナーも泣く泣くチャーリを追い出すことになるし。
チャーリの妹は、賢くなったチャーリが顔を見せたことで偽りの希望をみてしまって、今後よりボケた母の介護と職場の往復がつらくなるだろうし。
フェイもアリスも愛した男が狂い落ちぶれ行く姿を見守ることしかできないし。
チャーリ自身も彼が手に入れたのは結局偽りの知識だけで、友達も恋人も職もあたたかい心も何もかも失ってしまうし最後には知識すらも失ってしまうしさ、本当に何も救いようがない。
それでもチャーリの経験していく、年を取った発達障害者が人生楽しくなっていく感覚。
恵まれた環境で生きてきたのに精神疾患や事故で全てを失う人の感情。
それに寄り添う身内の気持ち。
このあたりの表現が繊細に書かれていて面白かった。
Posted by ブクログ
読み終わったばかりで思考の整理が追いついてないが、率直にめっちゃ切ない、、、。久しぶりに泣くかと思った。
本作の重要なポイントは、オリジナルのチャーリーと知能を獲得したチャーリーが統合されるのではなく、別人格として成立している。かつ2つの人格が2人の人間として存在していることだと思った。
知能獲得後もオリジナルのチャーリーが天才チャーリーに自分の存在をたびたびちらつかせる。これは勝手な解釈だが、自分の存在を明らかにさせようと家族に会わせたりするのもオリジナルではと思った。最終的に天才チャーリーもオリジナルのチャーリーがずっと心の奥にいることに気付き、同時に自分の存在を残そうと必死になっている。
しかしその努力虚しく、知能を失っていくチャーリーのフラストレーション、焦り、恐怖をひしひしと感じた。持つことがそのまま幸せにつながるのではないと思わされた。
そして、最後にチャーリーがなるべく周りに負担をかけない形で養護学校へと向かうのは何とも皮肉だと思った。結局社会から隔絶した場所でないと生きていけない現実を突きつけられたように感じたからだ。
キニアン先生もノーマも結局は、オリジナルのチャーリーを周りに置くことはできないし、それを一番痛感しているのがチャーリー自身であり、だからこそ去るしかない現実があると思う。
作者も言及していたが、持ち込みで断られた出版社の編集者からはチャーリーが知能を獲得してキニアン先生と結ばれるというハッピーエンドにストーリーを変更するよう指摘されたという。本作のエンドが現実を突きつける形で終わってよかった。
こうした現実の厳しさはあるが、やはり何よりも重要なのはエンパシー、共感力である。天才チャーリーのセリフにある通り、共感力のない知識は無意味だと思う。そして、何よりもこの共感力が人間を人間たらしめているのだと思う。
そういう意味でいえば、オリジナルのチャーリーは誰よりも人間らしいのかもしれない。しかし、そんな彼も養護学校に戻るしかない。この事実が何よりも切ないのである。
Posted by ブクログ
世間から評されてたように、涙が止まらない!!は正直なかった
知能の低いチャーリーが実験を経てどんどん賢くなり今までの自分自身の事や周りの人たちからの目線、知らなかった事実を賢くなって初めて理解して苦悩する姿が残酷で可哀想だった。知らない方が幸せな事って世の中たくさんあるのよね…と思った。
結局最後は虚しくも退行してゆき……
この実験が少しでも今後の知的障害者のためになるのであればチャーリーは報われるのかなと思った。
チャーリーがウォレンの学校で楽しく暮らせていると良いな
Posted by ブクログ
手術を受けたチャーリィはみんなを遥か通り越すまで賢くなったが、愛情を知らずに知能だけを得たチャーリィに待っているのは孤独だった。家族は崩壊し帰る所も無かった。もしみんなと同じくらいになれてたら、報われてたのかもしれない。だんだん知能を失っていくチャーリィを見ていると悲しくなった。
Posted by ブクログ
物語としてよかった。彼の心理状態が変わるにつれて見える世界も変わり、たくさんのことに気づいていく。自分の未来をアルジャーノンを通して察せられ、再び変わっていく様を認知し続けてしまう惨さ。それでも最後にタイトルとなっている願いを残すのは、すべてを失ってしまわない希望も感じられた。記憶に残る本だった。
宇多田ヒカルとのインタビューもよかった。インテリジェンスには愛が不可欠だということ、1999年当時学生だった宇多田ヒカルの公と私の扱いと姿勢、作品を生み出したあとの心境など、ここでしか読めないものがあった。
Posted by ブクログ
15年前くらいにドラマで見たのを覚えていたので、書籍でも読みたいと思ったのがきっかけ
最後の1ページで泣けた
賢くなったチャーリーがかなり利己的、衝動的で幼い印象だった。元の人に好かれたいという素直な性格や”友達”がいるチャーリーから、猜疑心が強くなり孤独、周りとの衝突が増えるなど対比が切ない。このままIQが元のように下がり、養護学校に入ってチャーリーが過去の自分とのギャップに苦しんだり知識を忘れていく姿を想像してさらに泣ける。
与えられた中でベストなパフォーマンスをすることが運命なのかも、今回は知能と心がメインでフォーカスされていたけど、持ちうる能力才能外見…すべて、どれか一つを無理に突飛させてもそれは自分ではないかもしれない
Posted by ブクログ
知的障害を持つ主人公が、手術によりIQ が大幅に改善し、過去の自分を見つめ直す物語。また、一定期間後に急速に知能が低下し、過去出来ていたことが出来なくなるという、急速な老化も経験する。
・何かができるようになると、何かが出来なかった時の気持ちを忘れるというのは、人間にはある。
・と同時に出来てたことが出来なくなる恐怖は今後自分は経験することになるだろう。
Posted by ブクログ
「不朽の名作!」と言われる程の感動はしなかった。
読み終わった後の何とも言えない感情がもどかしい。あっけなく終わった印象。
家族との再会シーンが印象的。
父親はチャーリィをチャーリィだと認識できなかった。きっと父親にとって息子の知能などどうでもよくて、ただ息子を愛していたんだろうなと思う。
妹はずっと、兄の知能が上がることを望んでいた。だからこそ、再会した時に快く出迎えた。
母親は再会を喜び、そして昔のチャーリィを重ねてヒステリーを起こす。息子をそのままに愛してやりたい。でも、知能のある子だったらどんなによかっただろう。
科学者たちに、そしてアリスに。チャーリィは利用されたのか、それとも愛されたのか。最後まで、彼らの目にチャーリィは「人間」として写っていなかったように見えた。
チャーリィが論文を完成させる直前に立てた問い、「どうしてここまで孤独なのか」。
これに答えが出なかったことが、知能と人情のベクトルの差を表していて一番好きなポイントかもしれない。
アルジャーノンの死がさらっと書かれたのは、世間がアルジャーノンを実験対象としてしか見ていないからだろうなと思う。