あらすじ
『携帯電波』 ―― 少女が台所で偶然見つけた携帯電話。耳を傾けた向こう側には、もう一人の自分がいて……。 『未来を待った男』 ―― この時代にタイムトラベラーを呼び寄せる。それが男の目標だった。『やり直したいことがある』 のだという。そして、ついにその時が訪れる。 『ベストオーダー』 ―― 四人の俺が、同じ場所に現れた。自分自身が複数いるこの状況を前に、俺達四人はしばし考えた後、全員で共謀し、『完全犯罪』 を企てる。 ほか、書き下ろし短編 『時間のおとしもの』 を含む、時間に囚われた人間たちの、淡く切ない短編集。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
知恵熱でそう・・・
いい意味で・・・
考えさせられた
時間がテーマですが、どこか親しみやすいところがあります
日常に沿った内容だからだろうか
時間って不思議ですね
「未来を待った男」の中では、時間が通る道があり、それをさかのぼることでタイムスリップができる、といった話がありましたが、
実際、「時間」という概念について私たちの知っていることは少ない
本当に時間の通る道があるのかもしれないし、
時間というのは私たちが感じているだけで、本質的には何もないのかもしれない
でも確かなのは、私たちが皆平等に、時間という束縛から逃れられないということ
おそらく、時間の正体は人間の、少なくとも僕の知り得るものではない
時間という不確かなものに引っ張られながら、日常を懸命に生きていくしかないのだ。
Posted by ブクログ
お話としては「未来を待った男」が面白かったけども、気怠い日常を刻む時間と隣り合わせの「特別」に気づかせてくれる、素晴らしい雰囲気の表題作「時間のおとしもの」が凄く好きだった。
他の短編と違って表題作だけSF要素皆無なのも、結局現実を見るしかない事をいつも教えてくれる入間作品らしくて良い。
輝いてます、日常。
Posted by ブクログ
時間(移動)がある4つの短編集。
・携帯電波・・・知らない箱に入っていた携帯電話。繋がった相手は知らない人の筈なのだが、実はパラレルワールドにいる自分。そして、電話で話した後、その世界の私と私が入れ替わってしまう!?充電が切れた携帯に、元の世界に戻れる事はあきらめて、ガラリとかわってしまった私の世界で、何とか生きてゆく。でも、その携帯から、聞き覚えのある声、そして会話が再現されて・・・
・未来を待った男・・・私と瀬川は、同じ大学で、同じく貧乏学生だった。瀬川は未来を変える研究をしたいと語る。未来を呼び寄せる研究。成功させてやり直したい事があるのだと言う。数十年後、タイムマシンを成功させた私が行った過去では・・・
・ベストオーダー・・・さびれたバッティングセンターで、俺と、俺と、俺と、俺!?少しの時間をずらして俺の世界に居合わせた俺4人。これは、完全犯罪の強盗をするしかない。その役割のベストオーダーは・・・
・時間のおとしもの・・・中学の時のクラスメイトの病弱な彼女。タイムマシンも魔法もない時代。僕と彼女に自館おとしものは、彼女は時間をとめられるのか。
Posted by ブクログ
短編集、初期の作品もあるらしいけどどれかわからない
「携帯電波」最初はどこだ?わからん。電波女やまーちゃんみたいな描写が読み手を敬遠させてしまいそうだが、まさに人間節ってかんじ
「未来を待った男」って題名からミスリードだったのか、一番よかった
上社奈月と花咲太郎は交流があるのか!!
最後は結婚してるのか、ちょっとさみしくなった、あの八九寺みたいな小学生はなんだ?