あらすじ
専門知識、実務経験がなくてもプロになれる! 先入観と「できるわけがない」を捨てろ! 短大卒、英検3級の「ずぶの素人」が特許翻訳者になり2年後に月収100万円超を実現したその方法とは!?
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Posted by ブクログ
タイトルから、よくある安っぽいうさん臭い指南書かなと思ったら、良い方向に予想を裏切られた。
合理的。言語のセンスがある人なのだろう。読みやすい。
余計な前置きや回りくどい書き方で文章を増やしたりせず、実用的なことがたくさん書いてある。
覚える必要が無い、というのは、暗記がものすごく苦手な自分には勇気になった。
メモ)
課題を細分化して具体的にする。
原文が難しければ子供向けの本を読む。
ワイルドカードを使う。mice were xxxxx six groups → “mice were * six groups”
つまみ食いでいろいろな本を読む。資料の種類と数を増やせば増やすほど、理解度が加速度的に上がる。
専門用語辞書を使う。『英和プラスチック工業辞典』『英和・和英水産学用語辞典』
ATOKに変える。
ワイルドカード置換で下訳。
[検索] The mixture ([A-Z]) was heated to ([0-9]{2,}) ºC.
[置換] この混合物\1を\2℃まで加熱した。
{1,3}で1桁から3桁、\1は検索した文字列の( )内に相当。
[検索] The term “(*)” refers to
[置換] 「\1」という用語は、 を示す。
( )→\1
よく使うワイルドカードの条件式を、かな漢字変換の辞書に登録しておく。
ハット記号とクリップボードで置換
自動入力した部分に灰色の蛍光ペン
PageUpキーで全体を俯瞰しながら一括置換できる語を拾う
翻訳開始後も、疲れたら他の部分を眺める
書([かきくけこい]{1,1})
Posted by ブクログ
筆者が仕事にしている「翻訳」の画期的なハウツーを述べた本。
最近のパソコン技術をふんだんに用いた方法が提示されており、
それだけでもかなり参考になる点が大きいが、
用語や文章表現などを専門辞典で当たる等、
パソコン普及前からあった情報検索方法も活用している点も見逃せない。
そして何より、
筆者がこうした方法を編み出すまでの考え方自体もまた画期的であり、
この部分の考え方は他のビジネス分野でも役立てることだろう。
気になるのは、この本の執筆段階で
著者が韓国語・中国語などの東洋言語で
成果を挙げられていない点だが、
これが(本文にあるように)単なる筆者のモチベーションの問題なのか、
それとも言語構造の問題なのかは、今後の考察の課題になるであろう。
なお、文章中では
「語学力」よりも「問題解決能力」と「日本語力」を重視しているが、
実際のところ、
著者は英語とフランス語に関して「語学力ゼロ」ではないし、
「問題解決能力」として述べられていることの多くは
「情報検索能力」のほうが近いなど、
いくつかの表現に違和感を覚える部分もある。
しかし、そうした理解の割り切り方をしてしまえば、
本書で述べられていることは翻訳だけでなく、
問題解決そのものを考えるのに大きく役立てられるだろう。
基本的には翻訳(しかも非文学的文章限定)に特化した内容だが、
翻訳や語学に興味ある人だけが読むにはもったいない一冊である。
Posted by ブクログ
プログラマになる人は読んだ方がいいです。何とんちんかんなことを言っているかとお思いでしょうが、プログラムというのはアルゴリズムをプログラミング言語に翻訳していくわけですから翻訳なんですよ。インタープリタって言うくらいですし。
で、要は調べ方なんです。言語を知らなくてもちゃんと調べればできます。その調べ方の本だと思った方がいいです。翻訳の本ではなくて。
おすすめです。
Posted by ブクログ
翻訳という仕事を仕組み化して、作業に落とし込むことで、負荷を減らし効率良くしていることがよく分かります。本当に素晴らしいです。サブタイトルにもあるように、翻訳だけではなくどの仕事においても通用する考え方だと感じました。個人的にワードでのワイルドカードを使った置換技術が一番驚きでした。
Posted by ブクログ
違う観点が手に入れられる。
著者の方が実際に行われている翻訳の効率up方法も具体的に書いてあるのですが、それよりも作業に対する考え方に目から鱗です。
今ある方法の中から自分が求めていることを選び取るのではなく、自分が求めていることを明確にすると方法が見えてくる。
Posted by ブクログ
翻訳の実務的なことについて丁寧に書かれています。何事も近道はない。でも、意外とその方法が間違っているかも知れまい。学校では「その時々の状況に応じて、最適だと思うものを選ぶ。」より多くの場合、「多くの場合できないものを「できるようになるまで練習」することが求められるのです。」、「日本人にはさまざまな場面で「こうあるべき」という思い込みが強いのも、教育による負の産物かもしれません。」と書かれています。
自分の目的や方法に合わせた考え方を考えてみようと思える一冊です。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
先入観と「できるわけがない」を捨てろ。
専門知識、実務経験がなくてもプロになれる。
短大卒、英検3級の「ずぶの素人」が特許翻訳者になり2年後に月収100万円超を実現。
[ 目次 ]
第1章 語学力と論理的思考力(「翻訳のスピード」って何?;「品質」を上げるには? ほか)
第2章 知識とは選択肢のこと(技術の知識は二の次;何が書いてあっても恐れるな ほか)
第3章 生き残りのカギは発想の転換にあり(意外なところに大きなロスを発見;「辞書を引かない」「入力しない」 ほか)
第4章 「重ね刷り」方式の翻訳(途中経過と成果物;分納できない理由 ほか)
第5章 まだまだできる、役割分担(見直しと校正作業の自動化;一段落ずつ照合して人間が見直し ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
メモとして。
+
・こういう「語学の仕事夢です!」というんじゃない人が乱入して翻訳業界で成功した話はどんどん出てきたらいいと思う。
・良くも悪くも、産業翻訳という仕事はライフハックで向上可能な一般事務的仕事であるということを再確認。そのあたりが翻訳に夢を抱く人には見えないのかもしれない。また、ソフトスキルを駆使する仕事(営業とかか?)、あるいは研究職の人にあまり高く評価されにくい理由であるんではないかと。
・ワイルドカードの具体例は便利に使えそう。
-
・具体的な仕事の進め方は書いてないんだな、残念。うまいこと自分のビジネスを宣伝してる。
・特許事務所での事務経験があるので素人からはじめたってわけではないと思う。
Posted by ブクログ
実践的な翻訳手法と垣間見える組織に依存しないフリーの意地がいさぎよし。自分なりに手探りで辿りついたやり方が間違いではなかったというプロに誉められたような嬉しさもあり、個人的には期待以上の大収穫。お手軽に金が稼げます系だと期待して買った人は残念でした。
Posted by ブクログ
これは買って手元に置いておくべき本。
タイトルはちょっと煽り気味……。自称「語学力ゼロ」でも、特許翻訳の素養があったというのは大きいと思う。そのうえで、特許分野の文章と著者の仕事の取り組み方がうまくマッチしたことが成功(仕事の高速化)の理由かなと思った。それでも、「問題を細分化してグループ化する」「ひとつの手段にこだわらない」などの考え方ができる&実践してきたというのはすごい。
読んでいてうれしかったのは、大事なのは専門知識ではなく、母国語の能力だと書かれていたこと。「母国語がすべての学問の基本」。これ、著者も書いていたけど今の翻訳業界(学校も含め)はないがしろにしすぎな気がする。
第三章以降の具体的な方法論はとても役に立ちそう。検索&置換はよく使うけど、正規表現を使えるというのは知らなかった! マクロも、難しそうだと思って食わず嫌いだったけど……これは便利そうだ。トラドス使いたくないので、こういう方法を勉強するのはいいかもしれない。
ホームページ見てみたら、前からブックマークしてる人だった(笑)
Posted by ブクログ
「語学力ゼロ」で8カ国語翻訳だなんて、うさん臭い本かと疑ったけれど、まったくまともで実際的な内容。翻訳の能力を高めるための方法というよりも、翻訳に限らず、自分のやろうとすることに集中し、いかにして目的に達するかを頭を使って考えようという話。それを特許翻訳という具体的例で示している。
ただ、タイトルの「語学力ゼロで〜」はキャッチであって、著者は実際には高い語学力を持っている人。巷で実体のない「語学力」という漠然とした概念に縛られて現実的な努力をしない人が多いから、「語学力なんて要らない」と言っただけ。
Posted by ブクログ
技術系の翻訳をどのようにスピードを持って行えているかが詳しく書かれている。通常の英語のスキルアップに応用するのは難しいが、パソコンを使ったテクニックは知らないことも多く為になるものもおおかった。
Posted by ブクログ
基本的な思想はプロセスを細かくブレイクダウンしてそれぞれの工程ごとに改善するというベーシックなものです。仕事柄またこれかと思う一方で、どの世界でもやることは同じなんだなと思う。
また、作者の細かいテクニックを披露しているのが、素晴らしい。ワイルドカードと置換のテクニックが役立ちました。
ATOKも導入してみようと思う。
Posted by ブクログ
そのまま真似しても、特許翻訳以外には、あまり役に立たなそう。
ただ、考え方はどの仕事にも当てはまる。
特に、仕事の種類が少なければ、同じような考え方で、トップレベルになれるかもしれない。