あらすじ
人間の言葉は話せないけれど、
小鳥のさえずりをよく理解し、
こよなく愛する兄と、
兄の言葉を唯一わかる弟。
小鳥たちの声だけに耳を澄ます二人は、
世の片隅でつつしみ深く一生を生きた。
やさしく切ない、著者の会心作。
解説・小野正嗣。
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Posted by ブクログ
1人の小父さんの人生を読んだ。
一見波瀾万丈で、第三者から憐れみの目を向けられそうな人生にも見えるが、小鳥とお兄さんとの揺るがない繋がりがあり、穏やかに最期を迎えることができ、とても彩りのある素敵な人生に思えた。
Posted by ブクログ
ことりの小父さんと呼ばれるおじさんの人生。
小父さんにはポーポー語を話すお兄さんがいて、
両親がいた頃から
お兄さんとの生活を大切に守っていたし、
幼稚園の鳥小屋も大切にしてたし、
司書さんも大切にしたかったし、
仕事も丁寧にしてたし、
ブローチも宝物だったし…
全部を繰り返し繰り返し、
丁寧に丁寧に扱うことで、
それはそれは大切に守ってたし
守りたかったのに
なかなかそうはいかなくて、みんな結局は
小父さんのもとから離れていってしまって…
小父さんはただ守りたいだけなのに
(時にはひどい方法で)離れてしまうのが辛い。
とても静かな小説の世界の中で
何度も胸が締め付けられる、
いたたまれない、悔しい気持ちにさせられた。
でも、守り続けていた小父さんが
鳥たちを解放して自分も旅立つラストは
とても清々しく晴れやかな読後感だった。
小父さん、あっちの世界では
お兄さんとポーポー語で話してるんだろうな。
Posted by ブクログ
ある小父さんの一生。
始め、彼が亡くなった所から過去を遡る描写は衝撃だった。この物語を全く知らずに読んだためだ。どこまでが姪(私の中では)の語らいで、どこからが小父さんの語らいなのか。
流れるよう描写展開は美しかった。静に始まり静に閉じる。ある意味、人から見た人生ってこういうもんだよなとか思った。本人はそこに感情が重くのしかかるから、動的な人生であったろうが、話として大きな展開が少ないと感じるのはまさにそういう事ではないのだろうか。
1つ無くしたら次の拠り所を探した小父さんが段々とそれらの悲しみを感じ生きるのは辛くも感じたが、始めから最期までことりは彼の傍にいたのだった。