あらすじ
経営者は社員と夢を共有せよ。二位となるのは「死」である。リクルートで起業や経営を学び、成功する「リクルートの遺伝子」を持った人々の活躍が続いている。彼らの原動力となっている江副浩正氏の「起業家精神」とは何か。リクルートの遺伝子たちはなぜ、これほどにも強いのか? 企業を拡大発展する極意と受け継がれるDNA……成功した戦略、失敗した戦略、本書にはベンチャーの全てがある!
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Posted by ブクログ
15年以上前になると思うけどリクルート出身で杉並・和田中学校の校長になった藤原博和さんの本を読んだりしてちょっとリクルートの社風にあこがれたことがあった。未公開株の事件でダークなイメージがついたりもしたけど、それでもなお自由で進取の気性にあふれる会社というイメージが色濃く残っていて、それはいまでもそうだと思う。
この本を読んでびっくりしたのは江副さんが昭和11年生まれだったってこと。事件の頃は勢いある会社の若手やり手社長っていう感じだったけど、それなりに昔人間で、何かというと呑み会みたいな、それこそ(昔の)大学のサークル的なノリだったんだなあ。思いつきと勢いで始めたことがあれよあれよという間に稼げるわ、規模は大きくなっていくわ。性差のない採用とか働きに報いる給料の高さとか事業部制とか、社員のモチベーションが上がりそうなことを先見的にやっていて、それが成功の原動力になっていたという構図だとみれば痛快な読みものだった。
未公開株の事件なんかもいまにして思えば出る杭が打たれたって感じがする。サービス業で大学生からそのまま起業したってあたりが、当時は(いまでも)鼻につく人たちがいてつぶされたというような。
ところが、リクルートのDNAはしっかり受け継がれていまもしっかりその世界で独自の立ち位置にあると思う。決して江副さんありきの会社にしなかったのは江副さんの慧眼だろう。
江副さん、自分は話下手だとか大したことないみたいに何度か書いているんだけど、それでも東大出てるんだもん。東大出ということでなくても、それなりに地頭や要領のよさも備えた人だったのだと思う。
Posted by ブクログ
自分の居酒屋でも利用させてもらっているリクルート(ホットペッパー.タウンワーク)の事もあり読んでみました。感想としては、めちゃくちゃ良かった!
どの様に会社が大きくなっていったのか。どのような考えで社員と接していたのか、これがベンチャー企業かという感じでした。この前に、ユーセンの宇野社長の本も読んでたので深く楽しめました。
Posted by ブクログ
自分の会社やからこの評価やけど。
やっぱり創業者の想いとか今に至る出来事とか知る事って大事やなと思った。
何十年も前やのに今も残ってる制度、風土があって、
こんな風に経緯や背景で出来たんやなと感慨深かった。
けど、昔程人材輩出企業というイメージは内部の者からしたらあまりなくなったかもしれんけど。
これ入社の時に全員に配ったらいいのに。
Posted by ブクログ
読みやすさ★★★★★
面白さ★★★★★
実用性★★★
リクルートの創業者が急成長を遂げるまでの
経験談や大切にしてきた内容をまとめた本。
江副さんが失敗や先人の教えから
学び経営してきた様が伝わります。
・誰もしてないことをする主義
・わからないことはお客様に聞く主義
・社員皆経営者主義
インタビューという名目で
大企業の社長との接点を数多く取り続け、
そこで得た教えを素直に受け入れていたことも
成長できた要因の一つだと感じました。
ご自身が書かれているので
江副さんの素直さが非常に伝わってきます。
Posted by ブクログ
数年働いていた古巣が、過去戦ってきた先人のおかげで素敵な社風ができていたんだと感じました。
たまに鳥肌が立つようなエピソードもあって、一度お会いしてみたかったです。
銀行、政界、メディア、様々なところに顔をだし精力的に動いていたんですね。
その会社では、仕事の面白さを教えて頂きありがとうございました。ご冥福をお祈りします。
Posted by ブクログ
江副氏は東京大学在学中に大学新聞の広告代理業を手掛け、23歳のときに現在のリクルートの前身である広告会社を創業しました。
1988年のリクルート事件の発生までの30年弱にわたり、リクルートを大企業に成長させつづけた起業家です。
リクルートの立ち上げからさまざまな事業の失敗など、江副氏がご自身の体験から感じた「起業家精神とは何か」が、本書の副題になっています。
自由闊達という風通しのよい企業風土を創り上げるため、江副氏は現場の人との対話を大切にされていたといいます。
創業15年目までは2000名の社員の名前を全て覚え、ニックネームで呼んでいたそうです。
会社のトップに自分の名前と能力を覚えられ、期待されていると社員が感じれば、仕事に対するやる気は自然と高まると信じていたそうです。
江副氏が考える「成功する起業家の20カ条」の中に、このような内容があります。
『人がついてくることが大切だが、そのためにはまず自らを磨くこと。
必ずしもカリスマ的魅力がなくても、人がついてくるやり方を身につけることはできる。
重要なことはメンバーの誰よりも優れた仕事を熱心にしていて、それを継続していることである。』
本書から多くの学びを得ましたが、私が強く感じたことは「人を信じて、期待から接すること」です。
当然ながら、私一人では大きなことは成しえません。
いまの私を支えてくれる周りの方々の力添えがあってこその今だと思います。
周りの人の協力は必要だけれども、他人を変えることはできません。
私自身、自分の正しさや要求を周りの人に押し付けてしまい、失敗した過去があります。
その体験から、私はこう学びました。
「他人は変えられない。
いまの私にできるのは、目の前の人を信じる!と私自身が決めること」
私自身が、周りの人を信じて期待を込めて接するように行動を変えたときからでしょうか。
周りの人の表情が明るくなり、お互いにのびのびと仕事できるようになって、成果が上がったと感じたことがあります。
期待から信頼関係を紡ぐために必要なことが、江副氏のメッセージにある「自らを磨くこと」「誰よりも仕事を熱心に、継続すること」なのだと思いました。
さらに大きな目標を成し遂げていくためにも、自らを研磨しつづけ、周りの人を信じて仕事に集中していきます。
Posted by ブクログ
前半は、江副さんがリクルート時代に知り合った一流経済人から学んだことやエピソードの紹介。これだけでもなかなか面白いが、後半の「リクルートの立ち上げ時期の苦労話」は、実際に経験したヒトのみが語りうる迫力満点の話。事業にかかわるものにとっては、江副さんほどの企業人においてもここまでの苦労があったのかと勇気付けられる。リクルートコスモス株の事件以来、彼は忘れ去られた人となってしまったが、これほどの企業人を葬り去ってしまったことは実に惜しい。せめて名誉の回復がなることを切に願う。
Posted by ブクログ
10年前の本ですが古くないです。
これも今更って声が聞こえてきますが今手に取ってみても新しい発見があります。
普通に読むとリクルートの社史的な感じなんですよね。
江副さんがいかにリクルートを大きくしてきたかという。
でもその中には起業家の成功の法則というか如何にしても成功して行くかが散りばめられてるような気がします。
いろんな方々がオススメ本に上げてはるのがよくわかります。
すっと読めて為になる本でした。
Posted by ブクログ
リクルートのDNA_読書メモ_012317
<経営の三原則>
1. 社会への貢献
2. 個人の尊重
3. 商業的合理性の追求
<企業が収益を上げる3つの方法>
1. 質の高いサービスを提供する
2. モノ・サービスをスピーディに提供する
3. コストを下げて顧客への価格を下げる
<経営理念とモットー>
1、誰もしていないことをする主義
2、分からないことはお客様に聞く主義
3、ナンバーワン主義
4、社員皆経営主義
5、社員皆株主
6、健全な赤字事業を持つ
7、少数精鋭主義
8、自己管理を大切に
9、自分のために学び働く
10、マナーとモラルを大切にする
・同業者が出現すれば歓迎する。同業間競争のない事業は、産業として認められない。ただし、「2位になることは我々の死」をポリシーに。
<マネジャーに送る十章>
一、希望・勇気・愛情
ニ、ネットワークで仕事をすること
三、高い給与水準
四、人は仕事を通じて学ぶ
五、プレイングマネージャー
六、まず周囲に自らを語ること
七、数字に強いこと
八、努力の継続
九、脅威と思われる事態の中に隠された発展の機会がある
十、リクルートは社会とともにある
<成功する起業家の二十ヵ条>
1. 当然だが一人では大きな事業はなし得ない。気力と体力のある若い人材を集め、目標を共有して事業を推進すること
2. 人がついてくることが大切だが、そのためには自らを磨くこと。必ずしもカリスマ的魅力がなくても、人がついているやり方を身に着けることはできる。重要なことはメンバーのだれよりも優れた仕事を熱心にしていて、それに継続をしていることである。
3. “企業は人となり”と言う。優れた経営者の条件は、構成メンバーの人物をよく知り、誰にどの仕事をどのレベルまで要求するかである。
4. 日本で初めての事業、創業者利益が得られる事業が良い。
5. 変貌している産業社会の新しい要請に応える事業かどうかを自ら問いかけ、周囲の人にも聞くことから始めること。
6. 多くの資本を要さない仕事から出発すること。
7. 時間の有効な使い方を知らないと大きな成功は難しい。
8. 失敗を恐れぬ勇気をもつこと。
9. 若くかつ就職しないで起業すること。
10. 大学の成績や学歴は関係ない。
11. 経営哲学を社員と共有すること。
12. コミュニケーション能力を高めること 。
13. 優れた経営者は話し上手であり、かつ聞き上手である。
14. 起業家に求められるものは倫理観である。
15. 起業家は常に健康に留意する。
16. 起業家が政治に関心を持つことは必要だが、私の経験から言えることは、政治家と一定の距離を持っておくことも重要である。
17. 今の仕事が将来に向けて有望な事業であれば、その仕事をコアビジネスとして1つの事業でシェアを拡大し、他の追随を許さないように専念しなければらない。
18. 起業家は人の能力を精一杯引き出す力を持たなければならない。
19. 起業家は自分の考えは正しいから成功するというところから出発するが、それが正しいかどうかを決めるのは顧客である 。
20. 若くしなくても起業して小さな成功をおさめた人は私の周囲にいくらでもいる。
Posted by ブクログ
今日の2冊目の書評は、一般人の方は眉を顰めるかもしれませんが、ビジネスマンの間では凄く優秀な経営者として有名な、リクルートの創業者・故江副浩正氏の「リクルートのDNA」という著書です。
皆さんもご存知の通り、江副さんはリクルート・コスモスの未公開株(上場するとそれは大金になる)を政治家に配ったことで贈賄罪で執行猶予付きの有罪判決を受けたことで有名な方です。
しかし、経営者がそのようなことを犯すと、彼の会社は潰れてしまうのが定説なんでしょうが、逮捕に伴う退社時にあった一兆八千億円の借入金は毎年一千億円の利益を生み出し、負債ゼロの無借金会社になり、売り上げ利益率三十パーセントの超優良企業に甦ったそうだ。
なぜ、このような事が起こったかというと、ずばり江副さんの経営センスである。まず彼は東大生の時「東大新聞」という企業から学生の就職先の企業の情報誌を作るといった、ベンチャー企業を起こしていたという事実がある。
彼は年に50万円くらい稼いでおり、「このまま就職するのはもったいない。いっそのこと事業化してやれ」と思い(当時サラリーマンになると給与は三分の一に減る)、「リクルート」を創業した。
ご著書によると、本人は優秀でないと謙遜しておられるが、就職シーズンは忙しく、睡眠時間は四、五時間、土日も朝から夜まで仕事とベンチャー企業の経営者にあるようにモーレツである。本書でも至る所に経営理念や、成功する起業家の二十か条等記載されているが、さすが海千山千の東大生らしく偏差値秀才だけでなく、地頭もいいのである。
こんな江副さんも創業時には相当苦しまれている。「東大新聞」から「企業への招待」という新規事業を起こすのだが、問題が起こる。広告主の企業から「同業他社がだすなら我々も出す」とつれない態度。ここで江副さんは、今までは“東大新聞”のブランドで稼げたのだ、と認識させられる。
しかし、彼はこれくらいでは諦めない。取引先を回り、金策として芝信用金庫に森ビルに収めていた保証金を譲渡担保に(つまり江副さんの会社が潰れたら、信金に回収される)五十万円を融資してもらっている。他人への感謝を忘れない江副さんは、退職されるまで芝信金を営業報告書の金融機関名のトップに置いてたそうだ。
このような、他社への気遣いは部下にも思い切り発揮される。まず自身も含めてリクルートでは部下による上司の評価を導入し、自身も批難を甘んじて受けるとともに、社員の結婚式には積極的に参加。大安の日には、大阪~東京と一日で移動することもあったそうだ。
リクルートでは退職することを「卒業」と呼び、江副さんは必ず退職の理由を尋ねて、以後の人材教育に活用したそうだ。
なんでも現在リクルートでは、日本全国に優秀な学生を探させ、「これぞ!」という学生がいたら、一緒にキャンプなどを行い、社員が学生と腹を割って話し一本釣りするそうだ。
ある社員は某経済系のマスコミに内々定を貰っていたが、リクルートの社員から一冊のリクルートの紹介本を渡された。そのビジネス感覚が強かった学生は、思わず赤ペンでその冊子を汚したので、返却する時謝ったが、当該社員は「いいよ、君にあげるよ。それよりも君、経営者を取材する立場から、実際に経営をウチに来て一緒にやってみないか?」と言って、落としたそうである。リクルートの社員はこのような優秀な社員ばかりである。
リクルートでは社員は公共財という意識が強いのか、リクルート出身者のビジネスマンは日本の経済界で多く活躍している。このような結果になっているのは、江副さんを筆頭に、「ビジネスとは何か」をとことんまで追求し、(仕事は厳しいものの)社員が気分がいいように就労できるシステムを社内で構築しているからである。だからリクルートの社員は何処に行っても通用するのだ。
このブログを読んでいる学生諸君でビジネススクールに進学したい方などは、是非リクルートも就職先の候補として研究して欲しい。細かな江副さんの経営に対する考えはこのブログでは捨象した。その辺りを知りたい方は、本書を読んでほしい。
Posted by ブクログ
リクルートのDNA
起業家精神とは何か
著:江副 浩正
角川Oneテーマ21 A-61
日本は資源小国で、鉄鉱石や石炭、石油は100%海外から輸入、農産物も60%以上を海外から輸入している。
そして、もっと深刻な問題は、国や地方自治体が国債や地方債などを発行し国民に借金をしていて、世界一の債務大国になってしまったことである。
日本で新しい産業がいくつも生まれ成長しなければ今後の発展に期待はもてない
かって、日本にはベンチャー企業の勃興の時代があった
気になったのは、以下です。
■企業風土
・経営者にカリスマ性があれば、その人間性な魅力や個性によって社員はその人についていくが、一度ベクトルがずれると、なかなか元の軌道には戻らない
・私は、ゼロから起業したため、すべてを自分自身でやらなければならなかった。
・そのような経験から、経営者は仕事の現場の隅々まで知っていなければならないとの感覚があった。
・現場の人との対話を大切にしていた
・社員の名前をすべて覚えるようにしていた
・葉隠 武士は己を知る者のために死す
・経営の三原則
①社会への貢献
②個人の尊重
③商業的合理性の追求
・企業が収益を上げるには
①質の高いサービスを提供する
②モノ・サービスをスピーディーに提供する
③コストを下げて顧客への価格を下げる
・人生の指針の一つ 易経 「窮すれば変じ、変すれば通じ、通ずれば久し」
・経営理念
①誰もしていないことをする
②わからないことはお客様に聞く
③ナンバーワン主義
④社員は皆経営者、起業家の集団
⑤社員皆株主
⑥健全な赤字事業をもつ
⑦少数精鋭
⑧自己管理
⑨自分のために学び働く
⑩マナーをモラルを大切にする
・マネージャーに送る十章
①希望・勇気・愛情
②ネットワークで仕事をする
③高い給与水準
④人は仕事を通じて学ぶ
⑤ブレイングマネージャー
⑥まず周囲に自分を語る
⑦数字に強く
⑧努力の継続
⑨脅威の中に、発展の機会がある
⑩社会とともに
■起業家の名言
・シャープ 早川徳次 他社がまねをするような商品をつくれ
・ダイエー 中内功 価格は生産者が決めるものではなく、消費者が決めるもの
・ファーストリテイリング 柳井正 商品には国境がないこと、製造と販売には境がないこと
■成功する起業家の条件
①一人では大きな事業はなし得ない、気力と体力のある若い人材を集め、目標を共有して事業を推進すること
②人がついてくることが大切だが、そのためには、まず自分を磨くこと
③企業は人なり。社員をよく知り、誰にどの仕事を割り振ればいいかを考える
④日本で初めての事業、創業者利益が得られる事業がいい
⑤社会に要請に応えていく事業、そうでなければ、一時的にはよくても、長続きしない
⑥多くの資本を要さない仕事から始めること、多くの資本を要する事業は大企業の新事業である
⑦時間をうまくつかう。人に平等に割り当てられているものは時間である
⑧失敗を恐れぬ勇気をもつこと
⑨若くかつ就職しないで起業すること
⑩大学の成績や学歴は関係ない
⑪経営哲学を社員と共有すること
⑫コミュニケーション能力を磨くこと
⑬優れた経営者は話し上手であり、聞き上手である
⑭起業家に求められるものは、倫理観である
⑮健全なる精神は健全なる肉体に宿る、健康な身体を大切にする
⑯経済と政治は密接に関係している、政治とは一定の距離をおくこと
⑰コアビジネスをつくり、他の追随を許さないように専念すること
⑱起業家は人の脳力を精一杯引き出す努力をしなければならない
⑲顧客と常に接して、顧客の声を常に聴いていなければ成功はおぼつかない
⑳若くなくても、起業して小さな成功を収めることができる
■リクルート創業期
・本について 表紙だよ、書店に来た人は最初に表紙を見る。僕は表紙に一番力を入れている
・株の世界には、見切り千両、という言葉がある。早く打って損失を確定し、次の株を買う決断をすることが大切だ
・日本は家庭から、日の丸、はなくなり、君が代、も聞かれない。愛国者ということばも死語になっていた。
・ニューヨークでは、働きながら学んでいる人も多く、スキルアップしたら転職する
■生き生きと働く風土
・社内報による経営情報の共有が、ばらばらになりがちな分社経営にあっても、リクルートの一体感を高めていた
・外飯、外酒 心がけて社外の人との会食などの機会をもつようにと奨励してきた
・私が時間を割いたのが、辞表を出した人との面談だ。在籍社員は本音をいわないことがあるが、彼らは率直な意見を言ってくれてとても助かった。
・ほめるべきときにほめ、しかるべきときにしかる
・ほめるときは派手でいいとおもった、逆にしかるときは個室に呼び出し、誰にもわからないようにしかっていた。
・しかるケースは2つ。1つはごまかしたり、嘘をついたとき、もう1つは、業績のあがらないとき
・自分の業績がふるわないことに、よくわかりませんと言い切る、達成動機の低い社員、能力が高くても達成動機の低い社員は採用しないことにした
■情報誌の領域を広げる戦略
・同じりょういきの情報誌は、「一位が強い」ことを実感した
・起業はボトムアップ、撤退はトップダウン
・ドラッカー 失敗を恐れるな、しかし、同じ失敗は二度とするな
・出版業でも、情報誌と単行本では、別の領域の事業と知った
■早過ぎた新規事業の立ち上げ
・失敗と気づいたらすぐ撤退する、がリクルートのポリシーであった
・ドラッカーは言っている。変化をコントロールすることはできない。できるのは先頭に立つことだけである
目次
第1章 企業風土について
第2章 私が学んだ名起業家の一言
第3章 成功する起業家の条件
第4章 リクルート創業期
第5章 生き生きと働く風土
第6章 情報誌の領域を広げる戦略
第7章 領域の過大な拡大
第8章 早過ぎた新規事業の立ち上げ
ISBN:9784047100879
出版社:KADOKAWA
判型:新書
ページ数:224ページ
定価:686円(本体)
発売日:2007年03月10日初版
発売日:2007年05月15日四版
Posted by ブクログ
どんな大きな会社にだって絶対スタート地点がある。
そういうことを思い出させてくれる一冊。
会社のみためは大きくても中でやることっていうのはそんなに大差ないんだよなとも思った。
マンパワーとそれまでの土台がどこまであるか。
それを履き違えないようにしたい
Posted by ブクログ
起業の天才!の参照文献。
起業の天才!とほぼ同じ内容だったが、江副さん自身が書いており、少し控えめな描写が多かったが、次々と凄いことにチャレンジし、失敗してもトップダウンで早めに撤退、何よりも採用に力を入れ、彼らの起業家精神に火をつけ、盛り上げ続ける才能は、本当に天才だと思った。
Posted by ブクログ
リクルートは、データドリブンに基づいて仮説検証を繰り返して、様々なサービスを生み出しているというイメージがありました。
イメージの理由もこの本を読もうと思ったきっかけなのですが、ネット上の記事で、「IOT(座布団)を利用して会議の効率化」をはかろうとしたり、「オフィスのエレベーターが詰まるから業務効率化」をしようとしたり…
なぜ一般的な企業の社員だったら「仕方ない」と思って会議室を増やしたりする方向に行くのに、なぜリクルート社員は今あるものから改善しようとするのか…まさにリクルート社員が持つカルチャーやバリューを知りたいと思ったきっかけからこの本を手に取りました。
本を読み、まずは江副さんのお人柄に心をうたれた。
業務は人にどんどん委ね、どうしたら社員が活発に働けるかを優先的に考え、そして魚の目で社会情勢を見ながら戦略を実行されてきたこと。
そうやって社員のためにしてきたことがDNAを受け継いでこられたこと。
「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」
「一生懸命働き、学び、遊べ」
さて、実行しよう。
Posted by ブクログ
江副さんの起業の原点、
誰から学び、どんな社会状況だったかを振り返る。
起業後の成功と失敗を追体験できる書籍。
仕事に夢中になるキッカケを感じることができるかも。
Posted by ブクログ
【感想】
この本だけを読めば、江副さんは素朴・凡庸で、普通の人なのかなと思ってしまうが、きっとそんな事はないだろう。
現在のリクルートの人材は、他の企業と比べても群を抜いている気がする。
本書だけを読めば謙虚で控えめな印象だが、この創業者が凡人であるわけがない!
やはり常に仕事に重心を置き、計画的かつひた向きに仕事をしない事には、真の成功などありえないのだろう。
真の成功を築きたければ、仕事に対して一心不乱にならないといけないんだなぁ。勿論、能力は必須だが。
題名の通り、リクルートのDNAについて少し触れることができた。
ここから何かを盗まないといけないね。
【内容まとめ】
1.「企業が収益を上げるには」
①質の高いサービスを提供する
②モノ、サービスをスピーディーに提供する
③コストを下げて顧客への価格を下げる
2.「ナンバーワン主義」同業者が出現すれば、それを歓迎する。
同業間競争のない事業は、産業として認められない。
3.人がついてくることが大切だが、そのためにはまず自らを磨くこと。
重要なことは、メンバーの誰よりも優れた仕事を熱心にしていて、それを継続すること。
4.時間の有効な使い方を模索すること。
仕事は受付順ではなく大事なことを優先した方がいい。
5.失敗を恐れぬ勇気を持つこと。ピンチはチャンスでもある。
また、部下の失敗に対しても寛容でなければならない。そこから学ぶことは多い。
6.話し上手であり、かつ聞き上手であること。
相手が何を聞きたがっているかを知った上で、分かりやすく話すこと。
【引用】
p19
「武士は己を知る者のために死す。」
トップに自分の名前と能力を知られ、期待されていると社員が感じれば、自ずと仕事へのやる気は高まる。
p19
「経営の三原則」
1.社会への貢献
2.個人の尊重
3.商業的合理性の追求
→松下幸之助「利益を上げ税を納めるのが国家への貢献」
「企業が収益を上げるには」
1.質の高いサービスを提供する
2.モノ、サービスをスピーディーに提供する
3.コストを下げて顧客への価格を下げる
p23
・ナンバーワン主義
同業者が出現すれば、それを歓迎する。
同業間競争のない事業は、産業として認められない。
後発企業の良いところを真似することは恥ずかしいと思わず進んで受け入れ、協調的競争を行い、ナンバーワンで居続ける。
p40
・シャープ創業者 早川徳次
「他社が真似をするような商品を作れ」
先発メーカーは常に後から追いかけられているわけだから、すぐ次を考えなければならないし、勉強を怠ってはならない。
元祖だからとじっと構えておられず、さらにより優れたものを研究することになる。
真似をされることは結局は自分のところの発展に役立つ。
p70
・成功する起業家の20カ条
1.当然だが一人では大きな事業はなし得ない。
気力と体力のある若い人材を集め、目標を共有して事業を推進すること。
2.人がついてくることが大切だが、そのためにはまず自らを磨くこと。
必ずしもカリスマ的魅力がなくても、人がついてくるやり方を身につけることはできる。
重要なことは、メンバーの誰よりも優れた仕事を熱心にしていて、それを継続すること。
3.「企業は人なり」。
優れた経営者の条件は、メンバーの事をよく知り、誰にどの仕事をどのレベルまで要求するかである。
4.日本で初めての事業、創業者利益が得られる事業がいい。
5.変貌している産業社会の新しいニーズに応える事業なのかどうか。
6.多くの資本を要さない仕事から出発すること。
7.時間の有効な使い方を模索すること。
仕事は受付順ではなく大事なことを優先した方がいい。
8.失敗を恐れぬ勇気を持つこと。ピンチはチャンスでもある。
また、部下の失敗に対しても寛容でなければならない。そこから学ぶことは多い。
9.若くかつ就職しないで起業すること。
無知からくる無謀が人に出来ない事を成し遂げさせる。
10.学歴は関係ないが、知識とスキルは重要な鍵であり、必須条件である。
11.経営哲学を社員と共有すること。
理念なき経営者の元では、社員の心が一つにならない。
12.コミュニケーション能力を高めること。
13.話し上手であり、かつ聞き上手であること。
相手が何を聞きたがっているかを知った上で、分かりやすく話すこと。
14.倫理観のない起業家は、いずれ破綻する。
15.常に健康に留意する。健康をセルフコントロールする。
16.政治家と一定の距離を保つことも重要
17.自分の考えが正しいかどうかを決めるのは顧客。
顧客と常に接して顧客の声を常に聞かなければ成功しても長続きしない。
Posted by ブクログ
リクルートがよく分かる1冊。リクルートの社風は江副さんのスタイルが強く出ており、起業した経営者だからこそ出来たモノだとも思う。会社が誰のためにあるのか、何のためにあるのか、そして何をしたいのかを自分に問うことができた1冊。
Posted by ブクログ
リクルートの歴史を振り返ることで、現在の風土や強みの源泉を垣間見ることができた。自身を凡庸な人間と称する江副さんだが、懸命に努力し走り続けられたことこそが、比類なき才能だと思う。
Posted by ブクログ
リクルート創業者からみたJTCの創業者らの印象やエピソードに、サラリーマンとしてなんとなく日々会社に向かって「仕事をしている」気になっている自分との違いを感じた。社員皆経営者という意識は今後「個人」として働き生きることにとって絶対に頭から離れてはいけない考え方だと思う。
Posted by ブクログ
リクルート創業者の江副さんが書いた本。
リクルートの文化そのものが滲み出た本と言える。
新規事業の失敗を労う文化、no.1以外は死、社会貢献、そのほか相互理解や慰労会など文化そのものだった。
何かを学ぶ、というよりも読み物として面白かった。
Posted by ブクログ
少し古い本ですが読み直しました。
リクルートのイメージは最近では落ちてきていますが、当時のリクルートを作るまでの歴史がわかります。大半は筆者の経歴に近い部分になりますが、経営理念や求められる項目はとても役立ちますね。
Posted by ブクログ
数年前、新聞か雑誌の記事で今勤めている会社と人が育つリクルートと育たない○○というタイトルで比較されたことがあり、それがとても心に残っていた。
どのような土壌からそのような企業が成り立っていったのか興味があり読み始めた。
今でこそ新しいことは何もない。
しかしPC制などが社員一人ひとりに責任感を持たせ、それが個人と会社の成長に繋がっていくのだろう。
上記のことは基本的にはどの会社もとっているスタンスではあるのだろうがその責任範囲や裁量は大きく異なるのだろう。
おそらくその差が人材が育つ環境なのだろうと思った。
この方も偉大な創業者であることは間違いないが他の伝説的な創業者のほんと比べるとどことなく金の匂いが強いと感じた。それは時代背景もあるのだと思うがどうなのだろう。
Posted by ブクログ
江副さんの信念というか仕事観が伝わってきた。
正直、途中から話が現場で起きていることが事細かに書いてあってついていけないところもありました。笑
でも、京セラの稲盛さん、パナソニックの松下さんなどと同じやはり起業家には、共通している考え方があるんだなーと。マネジメントにおける判断に多少の違いはあれど、信念的な部分は似ていると感じる本でした。
Posted by ブクログ
自身は凡庸と言っているが、人並外れたバイタリティと決断力が伺える。
リクルート事件については触れず。
「そこで大切なことは、失敗に対して寛容な組織風土である。赤字事業からの撤退パーティでは、周囲のみんなが「お疲れ様でした」と拍手をするようでないといけない。」(24頁)
「起業はボトムアップ、撤退はトップダウン」(158頁)
Posted by ブクログ
著者はリクルート創業者の江副氏。
本書の前半は起業家として何を大事にしてきたか、リクルートで大事にしていることは何かについて語られ、残りは江副氏の自伝でリクルート創業から手掛けた事業の浮き沈みが語られている。
前半、起業家としては「ナンバーワンであり続ける」ことが大事だとし、「1番でなくなった瞬間が即ち死である」とまで語っている。それを実現するためにも挑戦を続け少数先鋭、ハイパフォーマーが高い業績を達成しようと執着し続けることの大切さが語られていた。
一人何役もこなせる優秀な人材が目標達成を目指すことは、何かを起すときの本質のような気がした。
後半の自伝では数々の新しいことへ挑戦しながらタイミングが味方をしてうまくいったこと、タイミングが早すぎてうまくいかなかったことなどが語られている。
創業者利益を狙う挑戦をする中でタイミング、めぐりあわせに翻弄される姿から創業の難しさが感じられた。
Posted by ブクログ
昔持ってた本を斜め読み。
半分くらいは創業当時からを振り返る内容だけど、個人的にはリクルートの活達な体質、雰囲気を感じられるところがよかった本。
Posted by ブクログ
リクルート創業者の江副さん、その方が大事にしていたことが書いてある本。自伝中心で、抽象化するのが難しかった。時代を読み、流行ると信じたことを言い続け実行することが大切なんだと気づいた。
「人の助けを借りながらビジネスをする」というのも大切。当たり前だけど、当然だけど。
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リクルートのビジネスがどのように作られてきたのかを理解することができた。
スピード感を持って一番を取りに行く姿勢やそのために様々な失敗があることが知れた。