あらすじ
水森に毎週2回必ず電話をかけてくる矢萩は、高校の時からの付き合いで一番身近に感じられる友人。だが、高校生の頃、ゲイである事を告白した矢萩はすました顔をして「安心しろよ、おまえだけは絶対に好きにならないから」といい放った。あれから12年。その言葉どおり水森と矢萩はずっと友達でいるが……。単行本未収録作品&書き下ろしで待望の文庫化!!
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Posted by ブクログ
良い話。濃くてでも純粋で上質な映画を一本観終えたような話だった。
最初から最後まで矢萩の水森に対する愛が深く感じられる。途中からは水森が矢萩に対する愛も感じられて、幸福に浸れた。
押し付けがましく巻くて相手のことを尊重している姿勢の無償の愛。行き違いにもなるけど、それも二人にとっては大事なことで読んでいるとため息をつきたくなるくらい羨ましい関係だと思った。心情的には堀田くんに近いかも。
告白の場面はドキドキしたし、変化していく二人にもドキドキして、とにかくいい作品だった。掘り出し物だった。
Posted by ブクログ
木下けい子さんの挿絵に惹かれて購入。
スローリズムのタイトル通り、ほんとうにもどかしいくらい微妙な関係がゆっくりとでも確実に進んでいくかんじ。
本当に何が起こって急展開という感じでもないけれど、読んでいてだるさはなくてなんだか心地よい。
二人の幸せを見守りたくなるあたたかい作品でした。