あらすじ
いつもと同じはずなのに、何かがしっくりこない。テーブルの角が見つめている。部屋に穴があいている。何かがおかしい。この前買ってきたアンティークの鏡台が? 祖父が? 彼女が? それとも僕自身が――? 日常にひそむ些細なずれが、人を恐怖に、あるいは不可思議な世界へと招き入れる。原田宗典が想像力の限界に挑み、現実と虚無の間にひそむ異空間を描いた奇妙な短篇集。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
どのお話もとても良かった。
明確な真実は明かされずに読者に委ねる形のラストで、色々と考察できて面白かった。
こういう、奇妙で起こり得そうで起こらない不思議なお話が大好きなので、楽しんで読むことができました。
世にも奇妙な物語で映像化したものを見てみたい!
私は「固結びの人」「同窓会の夜」「スコールを横切る」が好きです。
(ざっくりジャンル分け)
●無害だけど…不気味・奇妙なお話
「ただ開いている穴」
「頭痛帽子」
「何のアレルギー?」
「角の悪意」
「厄介なファックス」
「スコールを横切る」
「同窓会の窓」
「サカグチの引き出し」
●ちょっと巻き込まれる…じわじわ不穏で不気味なお話
「祖父のメンテナンス」
「固結びの人」
「黄色い猫」
「瓶の中へ」
●後は破滅しかない…不穏なお話
「削除」
「認識不足」
「×(バツ)」
「ミセスKの鏡台」
「空白を埋めよ」
Posted by ブクログ
幼い頃に読んで…心のどこかに怖いものがひっかかっている感じ。
額に×がついてたり、縛られた人は捨ててよかったり
FAXから腕が出てきたり、壁に穴があいていたり…??
いつもの街なのに誰もいなかったり。
確かそんな感じだったような。
おぼろげながら、世にも奇妙な物語に通ずるものがあり
怖いのダメなのであえて読み返したくはないけど
今の怖いものみたさな性格はこの本からスタートかな。
と考えると、私の人生でかなり影響を受けた本です。
こういう体験があるから、本は幼い頃から読むべきだと思ったよ。
今読んだって、何も残らないと思えるから。