あらすじ
原辰徳、落合博満、岡田彰布、伊東勤、栗山英樹、緒方孝市、工藤公康、辻発彦、高津臣吾、中嶋聡、新庄剛志、阿部慎之助。彼らは頑固と柔軟、安定と挑戦、温情と冷徹といった矛盾する問いとどう向き合ってきたか。マネジメントのスタイルは時代を経てどのように変わったのか。強いチームを作る普遍的な方法はあるのか。『データで読む 甲子園の怪物たち』がヒットした野球著作家が、各監督の特徴を徹底分析。
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Posted by ブクログ
野球を見ていると、「なぜここで代えるのか」「なぜこの選手を使うのか」と思う場面がよくありますが、本書を読むとそうした疑問に対して自分なりに考える視点が持てるようになります。試合の流れやベンチの意図、監督の判断の重みが見えてくることで、これまでとはまったく違う角度で野球を楽しめるようになりました。
特に印象的だったのは、監督の仕事が単なる“作戦係”ではなく、チーム全体の空気や役割、未来まで含めて考える総合的なマネジメントであることが伝わってくる点です。これはそのまま仕事にも重なる話で、限られた人数や条件の中で成果を出す難しさ、メンバーの特性を見極めて配置する大切さ、目先の勝利と中長期的な成長のバランスなど、日常の仕事と共通するテーマが多くありました。
野球をもっと深く楽しみたい人にはもちろん、普段からチームで仕事をしている人にも刺さる内容だと思います。観戦の楽しさと、仕事への学びがきれいにつながる、読み応えのある一冊でした。
Posted by ブクログ
平成・令和のプロ野球監督13人について「チームビルディング」「戦術・試合戦略・起用法」「選手育成・選手との信頼関係」「メディア対応」「球団フロントとの完成」「リーダーシップ」「試合中の意思決定」を分析された書。各監督個人の資質はもちろん、選手時代の経験やコーチングスタッフによるサポートも大きな要素。現代では昭和の監督像とは大きく様変わりし、選手のコミュニケーションや豊富なデーター活用による選手起用など監督業は難しくなっていると思う。2026WBCも終わり今後の侍ジャパンの監督人選も気になるところ。
Posted by ブクログ
SNSやWEBサイトで内容の一部紹介されていて、読んだ時に結構面白さだったために、つい買ってしまったのが本書だ。
毎年12人にしかなることができないプロ野球監督といった仕事の中で、特に名将と呼ばれた過去の監督を取り上げて詳しい分析をしている。本作を読むと、自分がそれほど野球が好きなわけではないと思っていたとしても、それぞれの監督がどういった采配をしていたかを思い出すことができて、自分はかなりの野球好きだったのではないかという気になってくる。
00年代、10年代、20年代とそれぞれ10年ごとに分類をして監督、特に名将と呼ばれる監督のトレンドを追っていくという構成になっている。名称であればあるほど自分で勇退するタイミングを選ぶことができないのか最後に優勝という成果を残すことができたのは中日の落合だけというのが少し寂しいところではある。
資料価値としては非常に高いし、読み物としては面白いのだが、本書の唯一の欠点と言えるのは、それぞれに分類をしようとしたところがあまりうまくいっておらず、結局個々の監督の差が明確に伝わってこないところだろう。ビジネス本であればもう少しざっくりと切ってしまうところなのだろうが、おそらく本書の著者は各監督へのリスペクトを忘れずに、ざっくりとした類型に当てはめることを避けようとしたのだろうとは思う。
本書で著者が書いているように、結局のところ良い監督というのは手持ちのリソースの中で勝たせることのできる監督であるわけで、Aというカテゴリーに入っていれば良い監督だなどということはできないのだということもある。
本書を読むと日本のプロスポーツもだいぶ多様化してきたとはいえ、書き手を惹きつけるのはまだまだプロ野球という素材なのだなという気がする。
Posted by ブクログ
<目次>
第1部 監督術で読み解くマネジメント論~独自の哲学を貫いた名将たち
第1章 カリスマ指揮官・原辰徳~常勝軍団を築いたマネジメントと哲学
第2章 理路整然な知将・落合博満~合理性で築いた黄金期
第3章 采配巧者の勝負師・岡田彰布~飄々とした姿の裏にある戦略家の顔
第4章 捕手脳の参謀型指揮官・伊東勤~戦力を上積みしたマネジメント術
第2部 野手力の時代の監督術~信頼で「個」を「チーム」に変えた指揮官たち
第5章 信頼の采配者・栗山英樹~二刀流の確立から侍ジャパン世界一
第6章 理想を形にした実践者・緒方孝市~再建から黄金期を築いた育成と戦略
第7章 短期決戦の更新者・工藤公康~黄金時代を築いたマネジメント
第8章 継承と進化の再建者・辻発彦~「山賊打線」の頂点から投手王国への転換
第3部 現場思考の采配学~データ・人間力・発想・情熱を生かす令和の監督たち
第9章 終盤管理の伴走者・高津臣吾~データと対話で築いた再建
第10章 育てて勝つ改革者・中島聡~個を生かし、組織を強くする現場術
第11章 帰還の革新者・新庄剛志~魅せる戦略、動く組織を導いた新時代
第12章 学習するリーダー・小久保裕紀~失敗を糧にする思考法
第13章 スパルタの継承者・阿部慎之助~二軍発の現場改革と帝王学の実現
最終章 マネジメント術で読むプロ野球監督論
<内容>
『データで読む高校野球』などの著書を持つ著者に、プロ野球を分析させた本。わかるんだけど、自分は言葉が直接には伝わらなかった気がする。もう少し紙幅が欲しかったかな?