あらすじ
全部どんでん返し!日本限定の短編集!
犯罪組織壊滅作戦の考案を依頼されたミステリ作家を待つ末路を描く「どんでん返し」他、巨匠が“驚愕の結末集”と題した自信作4編。
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Posted by ブクログ
ジェフリー・ディーヴァーの新作だったので。
短編集で電子版のみだったのを、日本の読者のために訳し書籍化したらしい。
ありがたい。
もちろんリンカーン・ライムのお話もあるし、それぞれ面白かったが、
一番は「麗しのヴェローナ」。
ヴェローナとはロミオとジュリエットの舞台なので、
恋に落ちるふたりが主人公のお話。
ふたりは別々の犯罪組織のボスの娘と息子で、
父親たちはさらに別の犯罪組織のボスの死をきっかけに
その縄張りに食い込もうとしている最中に、
葬式の日に近くのバーで出逢って一目ぼれをしてしまう。
だが、もちろん悲しい結末のラブストーリーではなく、
「組織」の世代交代の話だった。
恋に落ちたふたりは、
父親たちに盗聴器を仕掛けられその情報を利用される…と見せかけて、
罠にはめられたのは父親たちの方で、
父親たちを逮捕に追い込んだふたりは新しい犯罪組織を立ち上げる、
というストーリーにも驚いたが、
その出遭いもボスの死も仕掛けられたものだというのにはかなり驚いた。
この展開もさすがジェフリー・ディーヴァーという感じだが、
それだけではただの恩知らずの娘と息子になってしまうところを、
鬱で自殺未遂を繰り返す娘に「仕事」のことをセラピーで話すなと脅す父親、
息子を殺人に利用し、妻は虐待していた父親を描き、
ふたりの反逆にも色をつけてみせた。
悪いふたりとは判っているが、
できればふたりが犯罪の世界で活躍するシリーズにしてほしい。