あらすじ
ショーペンハウアーの「幸福論」
「いっさいの生は苦しみである」とみなしたショーペンハウアーが、逆に「生活をできるだけ快く、しかも幸福に過ごす」方法を説いたのが本書である。
『意志と表象としての世界』の哲学が「生活の知恵」として日常生活のなかにいかに応用されるか、ショーペンハウアー本人が具体的に記述している。
ショーペンハウアーにとって「生活の知恵」とは、襲いかかる運命から身を守る方法、この世でもてはやされるものの空虚さを知り、本質的なものを考える力であった。
「私は生活の知恵という概念をまったく独特な意味にとる。つまり生活をできるだけ快く、しかも幸福にすごすてだてと考える。そのための方策を幸福論と名づけてもよい。生活の知恵とは、実は幸福な暮らしかたを教えるものである。」
ゲーテやシェイクスピアなどの引用に富み、楽しく高雅な、厭世的哲学者による「幸福論」。
【目次】
はじめに
第一章 基礎になるまえがき
第二章 人にそなわるものについて
第三章 人が所有するものについて
第四章 他人がいかに思うかについて
第五章 さまざまな教訓と原則について
第六章 年齢のちがいについて
あとがき(金森誠也)
解説(梅田孝太)
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Posted by ブクログ
幸福な暮らしのための生き方について論じた本
不幸が少ない生き方が 幸福であるという結論。不幸が少ない生き方として 孤独や非社交をあげている
白水社 ショーペンハウアー 「 孤独と人生 」
他人との社交を楽しみでなく、苦しみと捉える著者の厭世観は、老年者向けの人生哲学と思う
人間の運命を決めるもの
*人格(朗らかさ、健康)
*財産
*他人の評価(名誉、地位、名声)
幸福の要素
*人格(朗らかさ、健康)
*精神の落ち着き〜社交の制限
精神の落ち着きは、社交によって損なわれる〜われわれの苦しみは社交から生じる
愚業を推進するのは
*野心
*虚栄心〜他人に自分の価値を認めさせる努力
*自負〜自分の価値を高く評価する
理性的な者は、満足を追求するより苦痛のないことを追求する
この世で素晴らしいとされているものは、劇場の装飾のように単なる仮象であり、内容のない存在である
すべての制限は人を幸せにする。われわれの視野や活動範囲は 狭ければ狭いほど、幸せになる〜広がるとともに、不安、欲望、恐怖も増す
孤独の利益
*おのれ自身でありうる利益
*他の人といなくていい利益
名言
*世渡りをするためには用心と寛容を大量に貯え、これをたずさえていくことが役に立つ
*だましとられた金ほど有効に使われたものはない。その代わりに賢知を手に入れたから
*怒りや憎しみを言葉や態度に示すことは不必要であり〜下品である
*人間は甘やかされると行儀が悪くなる〜誰に対しても寛大になったり、親切すぎてはいけない