あらすじ
ハゲタカ・鷲津政彦が8年ぶりに帰ってくる!
小説家・真山仁氏の人気シリーズ「ハゲタカ」。2018年刊行の前作『シンドローム』に続く、待望の第6弾『チップス』がいよいよ発売!
舞台は台湾、テーマはいま最もホットな「台湾有事」と「半導体覇権」。
微細な半導体製造で世界一の技術を誇る台湾企業をめぐり、米国と中国が触手を伸ばす。そして、半導体産業の復活を狙う日本。ぶつかり合う大国の思惑に巻き込まれた鷲津政彦は、この難題をどう解くのか。
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日経ビジネス連載小説だったので、断片的に読んではいたが、結構単行本になって手が加えられている印象。台湾のTSMCを題材にした米中の仁義なき半導体獲得狂奔を描く。「ハゲタカ」サムライ・キャピタルがホワイトナイトの役回りをすることで、半導体が如何に軍事超大国の生命線になっているのかをまざまざと見せつけてくれる。特にとんでもない生成AIの進化をみていると、半導体と電気・水が、主義主張や宗教を超越したネオ帝国主義国家サバイバルの源泉になっていることがよく理解できる。エンタメに徹して読むのは勿体ない経済小説の傑作。
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鷲津が綿密に敷き詰めておいた幾つもの策略が、ハゲタカファウンドメンバーにより、怒涛の如く回収。特に第六章がオススメ。交渉術、度胸、冷静さ、人脈…それらを兼ね備える鷲津が、元ジャズピアニストだったのが、とてもミステリアス。早くも続編とドラマ化に期待が膨らむ。
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やっぱりハゲタカシリーズは面白い。一気読みしてしまった。鷲津だけじゃなく、成長した前島やアントニーの活躍もエモい。
鷲津は慈善事業はしないと言うが、なんだかんだで社会にとって最善のおさまりになる。社会正義だ社会貢献だと耳障りの良いことを云々かんぬん言っている裏には見栄や承認欲求があっていろいろこじれて争いになっていく。結局のところシンプルな鷲津のような考えが社会をよくするのではないかと思う。小説だから誇張もあるだろうけど、事実は小説より希なりという。米中の覇権争いや国際情勢がこじれないことを祈りたい。
カリスマのあとは必ず翳りが出るとか部下に考えることを求め気づくまでアドバイスしないとかビジネス書より含蓄のある点もおすすめ。
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【チップス】 真山 仁 著
ハゲタカ・シリーズは全て読んでおり、8年ぶりの鷲津政彦の登場に心躍らせて読み始めました。台湾の某半導体メーカーを巡る日台米中韓の闘いです。2023年11月から『日経ビジネス』に連載されたものを加筆修正したとありますが、高市首相の台湾発言、ワーグナー(トランプ)大統領のベネズエラ侵攻なども書かれており、一気に書き上げた感があります。登場人物が多いので、巻頭の「主な登場人物」を参照しながら読み進めました。
上巻は導入部で背景説明的とも言えますが、下巻に入ると、まるで現実に展開されているかのような国際政治の絡んだ買収劇となり、緊迫度を増して一気に読み終えました。これは、現在、本当に進行中のような内容で、M&Aに絡む問題や国際政治の舞台をよく取材していて感嘆しました。まだ続編がありそうなので、楽しみです。
「宗教や民族衝突が、国際紛争の主たる原因だと考えている人が多いですが、誤りです。紛争は、生きるか死ぬかの鍵を握る資源や技術の奪い合いから生まれます。それを手に入れるためなら、手段を選ばない」というのは今のイラン情勢にも通じそうです。ネタバレになるので書けませんが、次々と鷲津が半導体メーカーを買収するのは日本へのある思いがあってのこと。これには共感でき、結末も鷲津が単なるハゲタカではないことを証明しています。ただ、このところ旧友に会うと「はげたか?」と聞かれる昨今、シリーズ名もほかのタイトルにしてほしい一冊です。
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今回はホワイトナイト鷲津という視点で書かれたある意味、意外性のある内容だった。
若さとの対峙、ハゲタカ6までの年月を想う。
読者も歳をとったものだ(笑)
本当の世界での半導体、これからどうなっていくのか
著者はこの社会問題を今後どう料理するのか期待したい。
Posted by ブクログ
本作は、外資系ファンドマネージャー・鷲津政彦が、問題を抱えた優良企業を買い叩き再生させる「ハゲタカ」シリーズの第6作です。
フィクションの形を取っていますが、登場する組織や人物を以下のように読み替えれば、フィクションの形を取っていますが、登場する組織や人物を以下のように読み替えれば、ノンフィクション感が増します。
・FSC = TSMC(台湾積体電路製造)
・フェニックス = ラピダス
・ワーグナー大統領 = トランプ大統領
物語の核となるのは、世界最高峰の技術を誇る台湾の半導体企業「FSC」の争奪戦です。
まさに「台湾問題=半導体問題」という構図で、昨今の地政学リスクを描いています。
そこに鷲津が「日本半導体産業の復権」を掲げて参戦し、三つ巴の闘いが繰り広げられる。
近年の真山作品の傾向通り、本作でも米国は徹底した悪役、中国は強欲ながらも理性的な国家として描写されているのが特徴的です。
ただ、終盤まで非常に盛り上がっただけに、ラストがふわっとしていて若干の物足りなさを感じました。
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東日本大震災から真山さんやたらあちら側に寄っていってしまったのかーな発言と作品が増えて。
まさかの鷲津に電力会社を触らせるという地獄のような作品を出して、
ようやく台湾半導体と、TSMCを題材にしたハゲタカで久々に帰ってきてくれたのかと思ったら、
もはや台湾を米中争うから救うというような話になってしまい、
あの頃の国際経済小説とはまるでかけ離れた感じで。
普通に読んでる間は面白いのですよ。
それだけに着地点がなーー
や、それでも今後もきっと読みます。
合掌と言うその日まで。
もっとグリーディでお願いします。
Posted by ブクログ
2026/03/21「チップス下」後半、激動の半導体企業の再編面白い
半導体は国家戦略の柱、制する者は世界覇権を得る
1.TSMCは台湾の守り神
TSMC争奪戦こそ台湾有事の本質
米国も中国もTSMCの半導体が相手に独占される事態は受け入れられない そうなる場合はむしろ「破壊」する
2.最先端微細半導体「2ナノー」を台湾外に分散する→日本・米国へ
世界のリスクは低下するが、台湾の重要性・価値を低下させる
→米国は台湾を守る理由がなくなる
そもそも台湾は独立国家ではなく、中国の領土に過ぎない
TSMCの最新半導体技術と生産工場があるので米国は守る
3.TSMC体制の今後
本書では最先端半導体工場を日本Rapidusに立ち上げることで
「台湾+日本の半導体連合」が世界の安定を招くというストーリー
現実に中国は「中立連合」と評価するのか?
中国の反高市総理は米国+日本連合としてしか認めない。
Posted by ブクログ
下巻、ちゃんとフィクションになってて良かった。
現実こんな風にうまくはいかないかもけど、救いはあるな、と。
鷲津さん、60代だったんか。
そうか、自分も年をとるわけだ(^-^;
仕事への情熱を失いかけてた彼が、最後、前向きに復活している感じに終わってて良かった。
このシリーズを読み始めて、株とかに興味を持てることができたので、自分にとってとても大切な作品。
もう少し鷲津さんには頑張っててほしい。
Posted by ブクログ
複雑なパズルがきれいにハマったという感じですね。
現実もこうだったらいいですね。
サムライ・キャピタルはどんなに大きい会社なんだろう。
規模を知りたいですね。
Posted by ブクログ
鷲津かっこよすぎて、どんどん読んだ。
FSCにもフェニックスにも断られてどうするんだろうと思っていたら、フェニックス買収して、そこにFSCの2ナノの工場をもってくるとは。全く予想してなかった。慈善事業ではないと、鷲津は言っていたが、FSCに失礼な態度取られてるのに、ここまで救うかねと若干不自然には感じた。あと、韓国のKSPの買収は不要ではとも。恩師との約束とはいえ、鷲津がリスクを取りすぎではと感じた。
Posted by ブクログ
世界で唯一、微細半導体を生産できる台湾メーカーをアメリカと中国で取り合う。実際世の中で起きてもおかしくない状況。絶対絶命で解はないのではと思われるのだが、それを鷲津が解決する。うーん、それが本当に解になっているのか。新しい半導体とやらに現実味がないが、たしかにこうなれば嬉しい結末と言えるか。
フェニックスは実は今のラピダスではないんだろうな。