あらすじ
NHK「心おどる あの人の本棚」に登場した感動作の文庫化
革命政府によって、ホテルに軟禁された伯爵。一歩外に出れば死が待っている極限状況で伯爵が見つけたのは、人生の豊かさだった!?
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Posted by ブクログ
翻訳小説特有の文章はなかなか頭に入ってこないけれど、物語自体は楽しめた。
204ページ文中の「ここモスクワの状況も予測不能になる。手綱を取ることになる人間次第で、この首都の扉が世界に向けて大きく開くか、あるいはばたんと閉じて内側からかんぬきがかけられるか、変わってくる」
今のロシアを象徴しているような言葉だ。
ロシアの閉鎖的な政治背景も関係しているため「どうしてソフィアは髪を切ってまで逃亡しなければいけないのか?」など理解しにくい点もあった。
せっかくピアノが上手なのに、ソ連から亡命してピアニストとしてやっていけるのかとか、大切な舞台の後に父親に任された任務があると、舞台に集中できないだろうな…とか色々余計なことが頭をよぎりつつ。ソフィアの母ニーナがどこにいるのかも気になる。
とはいえ伯爵がニーナと出会ったことで父親となり、外の世界を見せてあげたい、自分も自由になりたいと思えたことは大きかった。物語では語られていないが、ソフィアと伯爵が穏やかな気持ちで再開できていたら幸せだ。