あらすじ
言葉は喉の奥でつっかえ、想いは胸の底で燻る。東京の片隅で、影のように生きる青年・五十嵐遼馬。その人生を変えたのは、ボクシングだった。寡黙な青年は拳を交わし、生きた会話の喜びに目覚めていく。やがて立ちはだかるのは、悪霊に憑かれた異国のチャンプ――これぞ王道の灼熱、青春小説の名手がブッ放す魂の拳闘小説!
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Posted by ブクログ
ボクシングを知らない、興味がない…そんな醒めた気持ちで読み始めたが、何時しか《須郷ボクシングジム》の一員に。仲間に恵まれ、成長してゆく遼馬に安堵しながらも、著者の人間味溢れる筆力に、首尾惹き込まれた。胸が熱くなる一冊。
Posted by ブクログ
感動した!!
凄いよかった!
読み終わって・・・ボーっとしている。
今年読んだもので一番かも・・・・?
ボクシング・・・・
週末には、井上尚弥VS中谷潤人・・・
華やかな試合もいいが、
血気盛んな若者のデビュー戦とか、
負ければ引退、といった、
必死な戦いを会場で観戦したい・・・と思う。
ゴチソウサマでした。
Posted by ブクログ
大満足の五つ星作品だった。
岩井圭也作品というと人間の優しさを基調にした作家と認識していたが、本作のように熱い心をぶつけてくる作風に驚いた。
特に試合のシーンの痛さを表す描写は素晴らしく、宛ら試合会場に隣接しているような臨場感に溢れていた。
愚直なまでにボクシングに取り組む五十嵐遼馬の生き方は、確かな歩みで力を付けていく過程でもあり、読者も彼の応援を否が応でもしてしまう。
本当に心を熱くする素晴らしいスポーツ小説だった。
でも、いい人の廣瀬は負かせないでほしかった。
Posted by ブクログ
ボクシングが持つ圧倒的な臨場感と、手に汗握る熱量がそのまま本の中から伝わってくるような傑作だった。ボクシング観戦が好きな自分にとっても、リング上の緊迫感や駆け引きの描写はリアルそのもので、終始引き込まれた。
物語の芯にあるのは、コミュ症気味で生きづらさを抱えていた主人公の成長譚だ。言葉でうまく自分を表現できない彼が、リングという四角いジャングルの中に自分の「確かな居場所」を見つけ、ひたすら愚直に突き進んでいく。その姿を見て、単なる身体能力だけでなく、一つのことを泥臭くやり続けられること自体が、何よりも尊い「才能」なのだと強く実感させられた。
言葉を超えて、拳と拳のぶつかり合いを通じて相手と深く「対話」していく楽しさや歓び。不器用な人間たちが放つ、静かだが熱い情熱に魂が揺さぶられる一冊。
Posted by ブクログ
ボクシングは全く興味がなく、知識ゼロにも関わらず、元プロボクサーの知人が二人いる。
一人は王者のベルトを持ち、一人は早々に引退して専門職として働いている。
彼らとボクシングの話をしたことはあまりない。
けれども、ボクシングから離れた二人はとても活き活きとしているし、誰よりも他者への気遣いのできる人達だ。そして、暴力をとても嫌う。
ボクシングをはじめとした格闘技をする人達は、どんな思いで挑んでいるのか、長年疑問だった。
単に殴り合いが好きで、血氣溢れるのかと思いきや、私の知り合いの元ボクサー達はとてもそんな様子でなかったから…
本書を読んで、当たり前ではあるけれどボクサー達が様々な思いで挑んでいることを知った。
言葉が話せなくても、対戦することで相手と対話するという発想は驚きだったし、常に全力で試合に望む姿は誰にでもできることではないと思う。
様々な事情を抱えながら、自分自身と闘い続ける彼らだから、ほんとうの強さを手にすることができたのだろう。
プロボクサーであり、生命をかけて闘う彼等が手にする収入があまりにも少ないことも驚きだった…
ランカーであっても副業をしないと生活できないなんて、プロと言えるのだろうか。
お金のためでない何かのために、身を削る努力しているプロボクサー達。
その何かを大切にできる強くて優しい人だけが、プロとして活躍できるのだろうな…
Posted by ブクログ
岩井圭也さんの作品はバラエティに富んでいていつも楽しくて拝読している。
今回は人と話すことが極端に苦手な青年がボクシングと巡り合い、ジムの仲間に認められ、ジムに自分の居場所を見つけ、成長していくストーリー。
ボクシングのことはあまり詳しくないが、遼馬の心の叫びが聞こえてくるようで、リングで戦う遼馬の姿に胸が熱くなった。遼馬には「高矢さんに出会えて本当によかったね。」と声をかけたい。
Posted by ブクログ
言葉を用いて会話をすることが苦手な青年。
そんな彼が得た会話をする術はボクシング…?
と、読み始めて驚きました。
いじめられた過去を持つ青年。
よくある話で大人になっても変われない、もしくは復讐するでもない。
自分が会話できる方法を見つけて、自分のために生きる遼馬。試合として勝つ前から、すごく人間として勝っている人だと感じた。
自分が選んだ方法で、周りと会話をする。それだけではなく、会話を通して強くなっていく。踏み躙られた過去を、あっという間に追い抜かしていくように成長していく姿に胸が震えました。観たこともしたこともないけれど、このボクシング小説に夢中になりました。
Posted by ブクログ
ボクシング漫画を小説にしたような感じ。話の展開が見えてしまうのが欠点。
ただし、それを上回る文章の巧みさが一気読みさせる。ボクシングにさほど詳しくない人でも、すんなり入っていける小説だと思う。
Posted by ブクログ
ボクシングは詳しくないので、この物語の面白さが半分くらいしかわからなかった気がする。
ボクシング用語がピンと来ないから、試合の描写でなかなか映像がイメージ出来なくて残念。
それと、ボクシングって全くの素人が突然始めて、こんなに上手くなるものなのかという疑問が頭の中をグルグル。
ボクシングに詳しい方の感想を聞いてみたいなと思った。
Posted by ブクログ
気弱だった少年がボクシングと出会い、少しずつ自分を変えていく成長物語。王道の展開ながらも、ひたむきな姿に引き込まれていく。
ボクシング漫画の金字塔「はじめの一歩」を小説にしたような物語ではあるものの、良くも悪くも期待通りすぎるストーリーはやや物足りない一面も。
Posted by ブクログ
読みやすかったがストーリーとしては少し薄い印象、まあボクシングが題材なのでストーリーに深みを持たせるのは難しいか。
展開としては王道というかありきたりなパターン
Posted by ブクログ
透明人間のように誰とも関与せず生きている青年がボクシングと出会って、小さな変化にきづいていくお話
特別に派手な試合や山場があるわけではないけれど、
だからこそ、主人公の気持ちに溶け込みやすかった
静かなのに炎のように熱いお話でした
Posted by ブクログ
具志堅用高さんの
「ちょっちゅね〜」
ガッツ石松さんの
「(ディズニーシーに行ったとき)ディズニーAとBはどこにあんの?」
「(喫茶店で隣の客が「すみません コーヒーブラックで下さい」と言うと)じゃあ 俺 ホワイト!?」
など、ボクシング界には数々の名言があります
このような名言は対話の中から生まれるものです
しかし、岩井さんはこの作品を書くにあたり、「言葉によるコミュニケーションが主流の時代に、言葉ではない対話の形を描きたいと思いました。」とおっしゃっています
本作は、話そうとすると言葉が詰まり、人と上手に会話できない青年がボクシングに出会い、自分を変えていくという王道の青春ストーリー
「ボクシングは対話だ」と教わり開眼
リングでの駆け引きを通して、自らの拳(おもい)を主張する喜びに目覚めていく
あなたも青春にジャブ、ストレート、左のボディアッパーから左ボディフックをかましてみましょ!
拳の声が聞こえるかもしれません