あらすじ
北海道の田舎町に暮らす男を対象とした素行調査は、依頼人が匿名であることを除けば簡単な仕事で、これといった問題もなく終わる筈だった。ところが、調査から帰ってきた札幌のホテルで、私立探偵・工藤俊作は何者かに襲われる。気絶する間際に襲撃者のひとりは言った、他人事に首をつっこむな、と。病室で意識を取り戻した探偵は、傷を負ったまま調査地・鹿射に戻る。この探偵行が、同時に彼の暗い過去を掘り起こすことになるとも知らずに――。工藤俊作自身の事件とも言うべきシリーズ最高傑作にして、日本ハードボイルド史上屈指の長編小説。/解説=小山正
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Posted by ブクログ
うーん前作より面白いかというと、カーチェイスがあったりファムファタールがでてきたりとあって派手にはなってるけど、そこまで卓越してはないかな。
赤のスカイラインを乗り回す工藤は田舎町の異物として扱われるけど、スカイラインを失って瀕死の傷を田舎のご夫妻に治療してもらって以降は、町の人々から受け入れられているように見える。異物感の象徴であるスカイラインを失って、身体も傷ついて不完全な状態にならないと、町に溶け込めなかったのだろう。
フェミニズム的な観点からは、ファムファタールみの強い忍さんは、ボーイズクラブに立ち向かう強い女として描かれているように思う。ただし、体を開くことで世間を渡るという弱さを露呈した瞬間に、チープな存在に堕し、通報されてしまう。あのチープさがなければ、強い女のままいられれば、違った結末があったように思う。
あと町長は結局悪いやつってことでいいの?そこんとこはっきりしてくれや。