【感想・ネタバレ】探偵物語のレビュー

あらすじ

「私立探偵の工藤俊作さんだね?」――受話器の向こうから響く声は低く、威圧がこもっていた。電話の内容は、失踪した十七歳の少女の捜索依頼。四日間の期限付きという奇妙な条件ではあるものの高額の成功報酬に、工藤俊作は依頼を引き受ける。だが調査を始めて間もなく、少女を誘拐したという何者かの脅迫電話を端緒に、事件は様相を変える。錯綜した人間関係を手繰る先に探偵を待ち受ける苦い真実。同名の名作ドラマ原案者にしてハードボイルドの泰斗が書いた、私立探偵・工藤俊作もうひとつの探偵物語。/解説=小山正

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2026年の17冊目は、小鷹信光の「探偵物語」です。1979年から80年にかけて放送された、松田優作主演によるテレビドラマの原案となります。作者の小鷹信光さんは、ダシール・ハメット他、ハードボイルドの名翻訳家として知られていますが、作家としても一流である事をこの本で証明しています。
50年近く前の本に関わらず、文章に全く古さを感じません。それだけとっても凄い事です。携帯電話が無かったりと、現在では当たり前のものが存在していない世界に対して、古さではなく、逆に、懐かしさやノスタルジーを感じさせてくれます。
ドロドロした複雑な人間関係と愛憎劇、登場人物それぞれが考える正義を行使しようとする姿等、非常に読み応えが有ります。淹れたコーヒーが、いつもより苦いというシーンで終わるラストもいかにもという感じで秀逸です。
日本ハードボイルド史に残る傑作だと思います。
☆4.9

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2026年05月21日

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