あらすじ
「お前が謎を解くと、決まって俺は相手と引き裂かれる。
お前は俺にとって、失恋の悪魔─いや、失恋名探偵だ!」
名探偵にあこがれる女子高校生・瀧花林。
彼女の幼馴染である幣原隆一郎には、ある「特異体質」がある。それは、隆一郎が好きになった女性は、必ず何らかの犯罪に関与していることである。
悪女にどうしようなく惹かれる隆一郎(花林いわく、「女の趣味が悪い」)の
特殊体質をヒントに、花林は数々の事件の謎を解き明かす。
そして、恋は衝撃の結末を迎える――!?
本格ミステリ界の若き俊英・阿津川辰海が贈る、どんでん返しのラブコメ×本格ミステリ!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
好きになった人が犯人、このシンプルな約束をいろんなパターンで見せてくれた。それを元に犯人を考えると解けるトリック。なかなか思いつかない展開で面白かった。最後の話はどっちか読者に問う内容で良かった
Posted by ブクログ
犯人はキミが好きかなひと
阿津川辰海の連作短編集。
主人公花林は名探偵に憧れる女性。彼女の幼馴染である隆一郎は、好きになった人が必ず犯罪者になるなという特異体質。つまり、隆一郎が好きになった人物が必ず犯人であるという条件が必ず決まっており、その前提を元に花林が推理をするというストーリーだ。
死者からの伝言
花林と隆一郎が通う高校で、先生が殺害される。隆一郎が近野先生に想いを寄せていた事がわかり、花林は近野先生が犯人である前提に、謎のダイイングメッセージの謎に挑む。
花林の兄、裕也は刑事であり、花林にデレデレなので花林のお願いは断れない、また妹の推理力には一目おいており、結果として自身の手柄になる為、渋々捜査状況を花林に伝える。
トリックはよくある「手」だが、設定が面白い為、とても楽しく読みやすい。隆一郎の立場であればこれ程悲しい体質はないだろう。
四月はアリバイ狂騒曲
二人が通う高校の美術室で先生が殺害された事件。花林は隆一郎が現在誰を好きになっているかを探る。隆一郎が想いを馳せる別の先生には事件当時のアリバイがあり、彼女が犯人であれば花林はアリバイトリックを解決しなければならない。
キミが犯人じゃなければ
花林を疎ましく思っている隆一郎だが、せっかく見つけた喫茶店(憧れている女子大生)に通っているところを花林に嗅ぎつかれてしまう。
花林はまた何かしらの事件が起きるだろうと隆一郎が通う喫茶店に張り込むが、二人が喫茶店にいるタイミングで事件が起こり、マスターが刺殺される。
隆一郎が憧れる女子大生は鍵のしまった部屋に匿われており、花林は密室の謎に挑む。
この辺りからストーリーが一辺倒にならない様な仕掛けが組まれていく。
海岸通りで捕まえて
隆一郎に想いをよせる千棘の別荘に招待された二人は、他のメンバーと一緒にプライベートビーチで楽しむ予定だったが、メンバーの一人が殺害され、別行動をしていた隆一郎が乗ったタクシードライバーに恋をするという雑多な展開に。
花林の探偵は隆一郎のセンサーを頼りにしていたが、この回に関しては花林の才能が存分に発揮される。
ポイズン・レター
隆一郎がもらったラブレターを元に、彼が時間が経ってからラブレターの差出人に気持ちが向いて行った事を告げられ、花林は差出人を調査する。
事件の発生や概要について、今回の様なケースでも隆一郎のセンサーが反応するのであれば多少なりとも彼は救われるのではないかと思う。
あなたの愛を・・・・・・
隆一郎と千棘が付き合いだし、改めて千棘の別荘に招待された二人。今度は福島の別荘、雪の山荘。意図しない登場人物も現れ、千棘の家族事情も段々と明かされていく。千棘の家族の遺産相続問題に関わりながら、別荘で起きる殺人事件の調査に乗り出す花林。
最後、まあ、当然そうなるだろうと予測したオチに。隆一郎の優しさと寂しさ、こういった毒々しい作品はとても好きだが、どうしても麻耶雄嵩の「化石少女」シリーズと比べてしまった。
Posted by ブクログ
謎解きももちろん面白かったんですけど、何より、カリンとリューイチの関係性が好きでした。
ラストでまさかこうなるとは!!
失恋探偵だなんて憎まれ口を叩きつつもお互いを放っておけないみたいなのも良かったし、事件がきっかけで進展(?)があったのもふたりらしいなって思いました。
悪女を庇ってるのがカリンにバレるっていうやりとりが面白かったです。かわいい…!
Posted by ブクログ
主人公である女子高生花林の幼馴染隆一郎は惚れっぽい恋愛体質。そして彼が好きになった女性は皆なぜか犯罪に関与している。
ポップで軽めの文体の割には事件は殺人ばかりでどれも重い。最終話も特に。「ラブコメ×本格ミステリ」みたいな宣伝文句をどこかで目にしたけど、ラブコメ感はないな。いろんな意味で結局誰も幸せにならない感じ。
まあ「彼が好きになった瞬間が犯行を決意した(あるいは犯罪を実際に犯した)」という特殊設定ミステリともいえるかもしれん。そう考えれば・・・うーん。そう考えたら「この流れを最終話でどうひっくり返すのか?!」みたいな期待感がちょっと弱く感じてしまうんだよな。花林に惹かれ・・までは予想通りだけどじゃあ彼女の犯罪は・・?となると。
Posted by ブクログ
CL 2026.2.25-2026.2.26
殺人起こりすぎ(笑)
隆一郎の特異体質と合わせて、そんなメチャクチャな設定は置いとくとして、
ダイイングメッセージ、アリバイ、密室、場所のトリック(ふたつの場所)、時間のトリック(今年と去年)、二重殺人、
と一話ごとにトリックの趣向を凝らして、古今東西のミステリを読み尽くしている作者らしい作品。軽くてサクサク読めてしっかり楽しめました。